さて、毎日テレビや新聞広告などを見るに、衰えるところ知らず賑わっている健康食品の通販、ですが、誰しも知りたいのは詰まるところ健康の秘訣――つまり、「健康でいるためにいちばん必要なことはなんだ?」ということだと思います。そこんところについて、少しばかり個人的な考えを……。
「芸能人を反面教師にして健康を目指そー、と」
筆者は健康食品の通販、あるいはテレビの健康バラエティ番組などで、何人かの芸能人の日頃の健康作りを知る機会にも接してきました。
そうした中で、過去に、「病気になった経験を持つ芸能人から、そうなる前の生活を聞いて、ダメだった点を学ぼう」という番組にかかわったことがあります。つまりこの番組、「芸能人を反面教師にして、見ている視聴者は病気にならないように」という、まさに生きた情報をお届けするというワケ。
取り上げる病気には、便秘や肥満といった“軽い”ものから、脳梗塞などヘビーなものまで含まれました。
「こういうときは古参のプロデューサーのお力が」
まあ悪くない、役立つ企画だとは多くの人間が思ったんですが、そんな中で持ち上がった疑問が、「大病の経験をテレビでペラペラと語ってくれるのか?」ということでした。
と言うのも、何せ命にかかわる経験をお話いただくのですから、ナーバスになるだろうというのは予想がつきますよね。しかも、テレビ的には、誰しも顔と名前が一致するような有名な人に出てほしい。
というわけで、この時は業界生活が長い、ご年配のプロデューサーさんの方々が大活躍でしたね~。大きな病気をした方となれば、相手の芸能人もやはりご年配の方々が多い。昔大ヒット曲をとばして、40~50才代以上の視聴者なら誰もが知っている歌手、というような感じです。
「芸能人は、病気すると忘れられちゃうんですよ」
この仕事、自分はまだ20代の頃のことだったのですが……会議の席でショ~ジキ困りました! 出演候補として、挙がる名前が知らない人がいっぱいだったんです!(そっちか!)
で、その時感じたのが、昔スゴイ大人気を博した芸能人でも、ずーっと現在進行で活躍し続けられている方の、まあ少ないこと! さらに「大きな病気をした人」となると、なおさら……。その病気の休業期間の影響で、一時世間から“忘れられた”ということも多いですからね。
そんなわけで、まだ若かった私は、会議でそんな方々の名前を見て「あ、知らない……」という時は、焦るばかりでした。自分はどんな活躍をした人かわからないけど、候補者に挙がるくらいの方々なので、業界的には「この人、知ってて当然だろ」という名前なわけです。
そして、いよいよ芸能人の病気体験談に触れて思った「健康の秘訣」の本論ですが、次回から詳しくお話いたします。