前回は身辺が慌ただしく、お休みしまいどうもすみませんでした! そんな折、世間ではインフルエンザが猛威を奮っておりましたが、今回はインフルエンザにうれしい! という食品! と言ってもサプリの類ではなく、日常的にとられている身近なものです。
「あの飲み物のパワーにびっくりしました」
正確に言うと食品ではなく飲み物。筆者がコレに出会ったのは、とある健康をテーマにした番組の取材のとき。その情報をキャッチした番組スタッフは研究機関に赴き、培養していたインフルエンザウイルスに、その「ある飲み物」をたらしたのでした。するとなんと!! シャーレの中にいーっぱいいたウイルスがほとんど消滅!
その飲み物は何なのか、答えは果たして~!?(テレビならここでCMが入るところですね)。
その答えは緑茶。ノーマルと言えばノーマルで拍子抜けでした1? あくまで筆者が目にした実験室での実験の結果がそうだったということなのですが、自分にとっては衝撃的でした。ウイルスがホントにいなくなってるんですよ。この「緑茶はインフルエンザや風邪予防にいいよ」という話は割と有名ですよね。お茶の産地・静岡の学校などではインフルエンザやカゼ予防にお茶でうがいをするということも結構知られていますね。その有用性を目の当たりにした経験でした。
※編集部註:お茶の殺菌力は実験の条件などにより異なります。また、経口摂取した場合の話題ではないことにご注意ください。なお、殺菌、消毒の作用をうたうには医薬品または医薬部外品としての承認が必要です。
「健康な食べ物の話題ツートップがあるんです」
そんなことを思い出していたら、ジャストタイミングでつい数日前のこと、長年お付き合いのあるスタッフから、新たに「あの食べ物がインフルエンザ予防にめちゃめちゃいいって、森畑さん知ってます?」という情報がもたらされました。果たしてそれは~!?(CMをまたまたはさみたくなりますが)
答えは、「ヨーグルト」。まあスタッフから聞いたと言いましたが、すでに有名テレビ番組で紹介され、ちょっとしたヨーグルト品薄状態も起きているようですね。
この緑茶とヨーグルトの2つ、筆者は「健康な食べ物の話題ツートップ」という印象を持っています。と言うのも、インフルエンザ対策だけでなく、いろいろと角度を変えたテーマから健康についてのテレビをやってきましたが、結局いいものとしてこの2つに行き着く場合が多すぎる! お茶、ヨーグルト、そして運動のジャンルになりますがウォーキング。この3つはスグにできる体にいいこととしてホント~によく専門家から出てくるものですね。
本当にいい側面があるのは事実でしょうが、何度も「体にいい」と言われているからこそ、検証も進んでいるのでしょう。他の食品も、調べてみたら実はよかった、ということは結構あるのではないかなぁとも思います。
※編集部註:1073R-1乳酸菌が感染症予防等に効果があるとする報告がされ、これを用いた「明治ヨーグルトR-1」が品薄になるという現象につながっています。しかし同商品が医薬品や医薬部外品ではなく、トクホとして効果の表示が許可されているものではないことに注意してください。
「信じる者が救われるわけではないんですね」
「お茶とヨーグルトがインフルエンザイウイルス退治にいいらしいよ」という話をしたものの、ここで要注意! その2つを過信するのは禁物です! と言うのはですね~。先に書いた「お茶がいいよ」の番組のとき、専門家の方にウイルスの特性についてさまざまに聞いたのですが、ウイルスってホントにとんでもないやつなんですね。常に進化(変異)を続けておるのです! だから前の年に効いた薬が今年は効かない、ということが起こると。予防接種してもかかることがあるというのも、インフルエンザのワクチンが原理的に感染や発症を完全に防ぐものではないということと、前シーズンのインフルエンザウイルスを参考にしてワクチンが作られるために、“ハズレる”こともあるんだとか。
とすると、お茶でも全く死なないウイルスがあっても不思議じゃないのでは。
ちなみにある専門家が、「よく言われることだよ」という前置きのもとに話してくれたのが、「人類は核戦争で滅亡するよりウイルスで死滅する確率の方が高いらしい」って……。専門家のあなたが、そんな深刻なことを“らしい”なんて言わないで~! とツッコミたくなりましたが、ウイルスってやっぱりとんでもないやつなんですね。
「予防法はいろいろありますが、大事なのは運みたいです」
あくまでその専門家とやりとりをした範囲にすぎませんが、究極的にインフルエンザにかからないようにする方法があるかと言うと……「日常生活を送っている限り、ナイ」んですって! こっちとしては番組を作るにあたり、「こんなことをやっていればゼッタイ大丈夫!」といきたかったのですけど、「隔離された空間で誰にも会わないで生きていかない限りムリ」だと。
確かに予防接種や、先にあげたお茶やヨーグルトなどをなんらかの形で使うなどして、感染・発症する確率を低くするものはあるらしい。ですけど、予防接種が効かない新型ウイルスを持っている人に近づき、自分の体内にウイルスが入り込んだらしかたがないということらしいです。
そんな現実を聞いて筆者はどう考えたか。私の場合は「じゃあ、かかるかもしれないけど、可能性が低くなるなら予防接種しておくか」という派。幸い今シーズンもインフルエンザは避けられておりますが、結局は「運がよかった」というところでしょうか。
大事な仕事や学校行事の前にインフルエンザにかかった人がいても責めないでくださいね。何せ運らしいですから。