土を知る、土を使う

バングラデシュ農業のこれから(1)

インドとミャンマーにはさまれた国、バングラデシュ。地理的にはガンジス川の最下流域です。筆者は昨年10月初めに農業指導に行ってきました。 賃金1日300円の縫製工場  バングラデシュは、かつては現在のパキスタンと共に英領インドでしたが、インドより近代化は遅れていると言っていいでしょう。  いつもは初めて訪れる国は、もちろん事前に下調べをして行くのですが、今回は全く予備知識はなしで行くことになりました […]
ハラペーニョ・マルガリータを作れる「ハラペーニョ・サングリータ」キット。
小売・外食

バーテンダー諸兄に贈るFOODEX JAPAN 2013洋酒レポート(5)

ブラジルのカシャーサ  今回、話がいちばん面白かったのはブラジルの地酒カシャーサを出しているブースだった。筆者は以前自動車工場で働いていたことがあるのだが、食習慣がかなり違う日系の方と接して驚いたというのが、ブラジルを知るきっかけだった。酢豚など甘いおかずには「食べられない」と言って箸を置くのに、食後のコーヒーには山盛り3倍の砂糖を入れる。ご飯を炊くときニンニクを入れる……と、食べ物でもかなり日本 […]
近く60度が販売されるコーン・ウォッカ「LUXURIA」。
小売・外食

バーテンダー諸兄に贈るFOODEX JAPAN 2013洋酒レポート(2)

“ケーキ”風味の透明ウォッカ「UV」  ワインで有名な やまや がかなり冒険的なウォッカを販売している。ベースとなっているのはブランド名「UV」というアメリカ・ミネソタ州のウォッカで、1950年代からフレーバー・ウォッカを作っているメーカーからの輸入品。日本に輸入されるのは「UV」の19種類のラインナップの中の10種類で、とくに目を引くのが“ホイップクリーム”風味、“ケーキ”風味、“チョコレートケ […]
試験圃場(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

農業生産と環境負荷/ハイブリッド品種は罪か?

農業生産と環境への負荷について、次にハイブリッド品種(F1、一代雑種)について考えよう。最近、これの使用を問題視する論を目にするが、実際のところどうだろうか。 ハイブリッド品種とは何か?  まず最初に、ハイブリッド(F1)品種の問題と遺伝子組換え品種を混同されている方がときどきいるので、そこは注意していただきたい。ハイブリッド品種と遺伝子組換え品種というのは、分類の基準が違う、全く別な話題だ。   […]
水田の追肥作業(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

農業生産と環境負荷/農薬・化学肥料が多い日本農業

農薬や化学肥料の使用量が日本では多いという指摘は少なくない。筆者もそう見ている。日本で農薬や化学肥料の使用量が多くなる理由はいくつかあるが、温帯モンスーン気候による影響は非常に大きい。 有機栽培推進よりも慣行栽培の高度化を  日本は非常に多雨な上に温暖である。これは、作物にとっては生育しやすい好条件と言えるが、同時に病害虫も非常に多くなり、さらに雑草も非常に繁茂しやすいという欠点でもある。これらに […]
糖度計(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

栽培方法などの表示・宣伝に頼らず自分の舌で判断する

作物が健康に育つかどうか、そしてよいものが出来るかどうかは、個々の田畑の条件や、生産している人の管理の上手下手で決まる。有機栽培か慣行栽培か「○○農法」かによる違いよりも、どの田や畑で誰が作ったものかによる違いのほうがはるかに大きい。どの栽培方法を採っている場合でも、出来上がる作物の品質が安定して高い人とそうでない人がいるのである。 宣伝文句を鵜呑みにしない  消費者・需用者が求めるのは、「どの栽 […]
管理機の一つ(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

万能の資材・万能の方法というものはない

前回、微生物資材を田畑に入れたからといって、必ず土壌が改善されるわけではないと指摘したが、これは微生物資材だけではなく、あらゆる農業関連資材について言えることだ。その土地、条件に合致するものであれば効果があるし、合致しなければ効果はない。 「これを使えば大丈夫」はない  微生物資材というのは、その効果の出方の違いがとりわけ顕著な部類のものと言える。土壌の条件によって、効果が出ることもあれば、全く効 […]
糖度計(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

有機農産物流通の正常化と有機生産者の憂鬱

要するに「いいものが出来る」ということは、作物が健康に育つということだ。健康に育てば、作物の体はしっかりとして、糖度も適度に上がり、しかも病気になりにくい。それを実現するのが、適切な栄養バランスだ。栄養バランスにおかしな偏りがなければ植物は健康に育ちやすいし、逆に栄養バランスがおかしな状態であれば、植物は健康に育たない。 消費者の思い込みが“有機信仰”を助長  そこで改めて銘記いただきたいのは、有 […]
水田の追肥作業(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

一般の窒素肥料の与え方は間違っている

ここまで作物の生理について説明してきた。ここまでのことを理解していただければ、植物が健康である状態を理解しやすくなる。植物にとって重要なことは、根の張りと、土壌中の窒素の量が多いか少ないかの2点であり、有機栽培であろうと慣行栽培であろうと、この2点さえ押さえれば作物の健康状態を崩す心配はかなり抑えることができる。 発芽期に窒素肥料を与えるのは誤り  第20回で、どのような栽培方法を用いても、その栽 […]
根の張りを振り返る農家(記事とは直接関係ありません)
「よい農産物」とはどんな農産物か?

根の張りと窒素の量が決め手となる

生長のステージの移り変わりがうまくいくように、作物の健康状態も見きわめて対応する。そうした管理が重要であるということは、有機栽培であろうと慣行栽培であろうと同じことだ。この栄養の移り変わりが上手くいけば、良質のものが出来やすくなる。 肥料を効かせるタイミングが重要  そこで用いる肥料が化学肥料であろうと有機肥料であろうと、タイミングが合って的確に効かせられるかどうかが重要な問題であり、肥料がどうや […]