スクリーンの餐

レタス王のレタスと大豆先物

日本とフランスの農家が登場する作品を取り上げた前回に続き、今回と次回の2回にわたり、文豪ジョン・スタインベック原作の映画を通じてアメリカの台所を支えた農業の一面を見ていこうと思う。 小説「エデンの東」第4部から  今回紹介するのは「エデンの東」(1955)である。  小説「エデンの東」は、南北戦争から第一次世界大戦までの時代を背景として、旧約聖書の「カインとアベル」のエピソードをモチーフに、父子、 […]
チキンのゴマサルサ定食
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「映画 体脂肪計タニタの社員食堂」でダイエット

衣替えの季節で服装も薄着になってくるとウエストラインが気になる人もいるだろう。かく言う私も例外ではない(汗)。今回はそんな人のためにダイエットのきっかけになるような映画を紹介する。 「映画 体脂肪計タニタの社員食堂」の低カロリーメニュー  現在公開中の「映画 体脂肪計タニタの社員食堂」(2013)は、計量計測機器メーカーのタニタが社員の健康管理のために設けた社員食堂のレシピを公開し、2010年の初 […]
ドーナツを食うアイアンマン
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「アイアンマン」の好物

現在公開中の「アイアンマン3」(2013)はアメリカン・コミックを原作としたシリーズ3部作の完結編である。「スーパーマン」(マン・オブ・スティール)や「バットマン」(ダークナイト)、「スパイダーマン」といった今の大人が子供時代に熱中したレトロヒーローの実写映画化は安定した興行成績を見込めることから、現代ハリウッド映画のジャンルとして定着しており、その影響は日本映画にまで及んでいる。
「駅馬車」の1シーン
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西部劇の中の食べ物

イタリア製の西部劇のことを、日本では彼の国の代表的食材に準えて「マカロニ・ウェスタン」と呼んでいる。欧米で「スパゲッティ・ウエスタン」と呼ばれているものを、映画評論家の故・淀川長治氏が「スパゲッティでは細くて貧弱そうだ」ということで名付けたということだが、実際には西部劇の中でパスタが登場することは稀である。では西部開拓時代のカウボーイやガンマンたちはどんなものを食べていたのだろうか? ジョン・フォ […]
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ヒッチコック映画の食べ物

アルフレッド・ヒッチコック監督の伝記映画「ヒッチコック」(2012)が本日公開された。今回はそれにちなみ、彼の映画の重要なシーンに登場する食べ物を取り上げる。 サスペンス映画の神様  アルフレッド・ヒッチコック(1899~1980)はイギリス・ロンドンに生まれ、1925年に「快楽の園」で監督デビュー。「暗殺者の家」(1934)、「三十九夜」(1935)、「バルカン超特急」(1937)などで名声を得 […]
蛙チョコレート
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「ハニーデュークス」の歓び

前回に続いて、ファンタジー映画のシリーズに登場するちょっと変わったお菓子たちを紹介する。今回は「ハリー・ポッター」シリーズである。 「ハリー・ポッターと賢者の石」の蛙チョコレート 「ハリー・ポッター」シリーズ(J・K・ローリング著、松岡佑子訳、静山社)は、イギリスの作家J・K・ローリングが1997~2007年にかけて著した全7巻からなる長編ファンタジー小説である。魔法使いの少年ハリー・ポッターのホ […]
ターキッシュ・ディライトを食べるエドマンド
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友のレンバスとロクムの誘惑

3月14日のホワイトデーを前に、店頭にはさまざまなお菓子が並んでいる。今回と次回の2回に分け、ファンタジー映画のシリーズに登場するちょっと変わったお菓子たちを紹介していこうと思う。 「ロード・オブ・ザ・リング」の「レンバス」 「ロード・オブ・ザ・リング」3部作(2001~2003年)はイギリスの作家J・R・R・トールキンが1937年から1949年にかけて著したファンタジー小説「指輪物語」(評論社、 […]
すきやばし次郎
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「エル・ブリ」「すきやばし次郎」三つ星名店のメニュー

レストランのガイドブックとして世界的に名高いフランスの「ミシュランガイド」では、「それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理」に三つ星の評価を与えている。“三つ星店”には、評価に値するだけの条件が備わっているはずである。今回はミシュランで三つ星を獲得した店にまつわる2本の記録映画を通じてそのことを考えてみたい。 「エル・ブリ」の“消えるラビオリ” 「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレス […]
現在の煉瓦亭の「ポークカツレツ」
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川島雄三監督作品のとんかつ

受験シーズンたけなわ。今回はゲン担ぎの食べ物といわれる「とんかつ」を題材にした川島雄三監督の2作品を紹介する。 とんかつのルーツは銀座と上野  とんかつは、明治28(1895)年創業の銀座の老舗洋食店「煉瓦亭」が、仔牛の骨つき背肉(côtelette=カットレット。カツレツの語源)を少量の油で炒めた西洋料理を基に考案、明治32(1899)年に発売した「ポークカツレツ」が発祥と言われる、日本生まれの […]
大島渚監督(絵・筆者)
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追悼・大島渚監督作品の食べ物

大島渚監督が亡くなった。享年80歳。1996年に脳出血で倒れて以来長い闘病生活を経てのことであった。謹んでご冥福をお祈りする。今回は監督の初期の2作品を、劇中に登場する食べ物と共に紹介する。 松竹ヌーヴェルヴァーグ  大島監督は1954年に松竹に入社。彼や同時期に入社した篠田正浩、吉田喜重らは助監督修業の中で、当時の松竹映画の主流であった“大船調”と呼ばれる保守的なホームドラマに対する批判を強めて […]
「刑務所の中」のおせち料理折詰
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刑務所の正月料理

新年明けましておめでとうございます。 今回は刑務所で正月を迎える人々を描いた2本の映画に出てくるおせち料理などの食事を取り上げます。 「刑務所の中 DOING TIME」のビューなメシ 「刑務所の中 DOING TIME」は、花輪和一の漫画を原作に「十階のモスキート」(1983)「月はどっちに出ている」(1993)等で知られる崔洋一が監督した2002年の作品である。  物語は、ミリタリーおたくが高 […]
日本の南極基地。See also Antarctic bases of Japan
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「南極料理人」の食べ物

日ごと寒さのつのる時期に恐縮ですが、今回は南極を舞台にした作品に登場する食べ物についてのお話です。 氷点下57度の食卓 「南極料理人」(2009)は、南極観測隊の調理担当として働いた体験を元にした西村淳のエッセー「面白南極料理人」を新鋭、沖田修一の脚本・監督で映画化した作品である。ロケは実際の南極ではなく、西村の出身地でもある冬の北海道網走市で撮影された。  海上保安庁の巡視船で厨房担当として勤務 […]
石松は三十石船で乗り合わせた江戸っ子に酒とすしを勧める
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「石松三十石船」のすしは何ずしだったのか?

ずっと気になっていることがある。森の石松が三十石船で江戸っ子に勧めたすしとはどんなものだったのか? 食いねぇ食いねぇすし食いねぇ  幕末から明治にかけて活躍した実在の侠客の親分、清水次郎長(本名・山本長五郎、1820~1893)とその子分たちの物語は、講談や浪花節の題材として明治から昭和にかけて大衆に親しまれ、とくに二代目広沢虎造の謡う浪曲は彼独特のダミ声の節回しが人気を博した。彼の数多い演目の中 […]