Food Watch Japan
お知らせ

FoodWatchJapan は食を選ぶための情報をお届けします

 昨今は新聞、テレビ、雑誌、インターネット上で、食に関する情報がさまざまに紹介されている。情報が多いことは悪いことではないが、中には賢明な食の選択に役立たないものや、判断を誤らせるような情報も多い。そのような情報を見分け、的確に活用していくには、食に関する基礎的な知識が必要だ。FoodWatchJapanは、そのために役立つ情報を提供していく。  今や、「食べ物」に関する情報が耳に入らない、目に映 […]
戦術・戦略

FoodScience(日経BP社)過去記事一覧

これらのコラムは「FoodScience」(日経BP社)で発表され、同サイト閉鎖後に各執筆者の了解を得て公開しているものです。〈順不同〉 うねやま研究室 畝山智香子 食品中の化学物質や食品の健康影響に関する話題は、 日本にとどまらず世界中にあふれています。 しかし、これらを理解するに足る科学リテラシーが十分でないため、 一般市民はもとより、食品関係者ですら、誤解し、 混乱に陥ることは多々あります。 […]
技術士からの提言(Y)

大学は積極的に公開講座を開き、意識の高い市民を集めよ

大学の生き残り競争が激化していることは、もはや多くの人が知っていることだろう。一人でも多くの学生を確保するため、社会に向けてイメージアップを図ることは重要な戦略だ。そんなことを意識してのことだろうか、最近では市民向けの公開講座を開催する大学が多い。中には、10回以上のシリーズとして継続する場合もあるので、そのような講座であれば、受講生同士の交流を図ることをお薦めしたい。受講生には意識の高い市民が集 […]
北海道よもやま話

日米の食洗機とGM、機能と文化の比較に想う

北海道の一農村に住むダイズ、コムギ生産者であっても、しっかりした農政のおかげで、冬期間には3週間ほど米国に行くことができる。そのようなことを25年ほど続けていると、やはり米国料理と日本料理の違いを肌で感じることができる。実は料理そのものの話ではなく、今回は器であるお皿と食に関する話をしたい。
食の損得感情

捕鯨を続けるナショナリズム以外の理由は何か?

トヨタ自動車のリコールについて、一部ではまたぞろ“アメリカの陰謀”とのささやきが湧いている。グローバル化した分野では、ビジネスの競合関係や種々の問題を国同士の敵対関係に置き換えて語られることが起こりやすい。しかも、陰謀論となると、舞台裏でどのような力が働いているかは見えない世界の話なので尾ひれが付きやすく、ブレーキはかかりにくい。
うねやま研究室

「環境ホルモン」問題はどうなった?BPAの評価を巡る世界の動向その2

2008年5月、「『環境ホルモン』問題はどうなった? ビスフェノールAの評価を巡る世界の動向『その1』」を書いてから、2年弱がたちました。この間、この「環境ホルモン」という言葉もほとんど聞かれなくなりましたが、実際にビスフェノールAの問題がどうなったのか、まとめてみます。
読み書きバイオ

市民の力って何だろう――ユーコープ事業連合の取り組み――

2009年は遺伝子組換え技術を用いた青いバラが、日本の商業栽培第1号となりましたが、日本で研究・開発されている遺伝子組換え作物が畑におろされる気配はありません。植物バイオの技術開発に多くの税金が投入され、使える技術があると聞こえてくるのに、成果が利用されない現状こそ「MOTTAINAI」と感じるこのごろです。生活協同組合連合会ユーコープ事業連合(神奈川県)が、リスクコミュニケーション委員会(前食品 […]
北海道よもやま話

4πr2が示唆する日本国産ダイズの将来

4πr2(よんぱいあーる2じょう)――この方程式に何度、悩まされたことか。たぶん皆さんも一度は覚えたことがある方程式ではないだろうか。この方程式は、ダイズの規格を大きく左右する“汚れ”について、ある一定の説明をしてくれる。今回は、日米のダイズの規格の違いを考えることによって、日本のダイズの将来を展望してみたい。
読み書きバイオ

国内初の遺伝子組換え商業栽培なるも、規制は続く

 2009年11月3日、国内で栽培された遺伝子組換えの青いバラ、アプローズの販売が開始され、同月22日には、鳩山由紀夫首相から米国Obama大統領にも贈られた。アプローズはテレビや新聞で取り上げられ、人気も高く、今も入手しにくい状況が続いている。しかし、09年は国内での遺伝子組換え作物の栽培が拡大することはなかった(10月19日付け「百聞は一見にしかず――遺伝子組換え作物展示栽培の意義」1参照)。 […]
食の損得感情

「食育」の前に「理科離れ」を止めるのが先

またぞろテレビの受け売りだが、なんでも、理科の実験の授業が苦手な教師が増えているのだという。何週間か前の「クローズアップ現代」(NHK)で、その話題を取り上げていた。番組では、そうした教師が増えている原因の一つを、彼らが生徒だった頃の指導要領に求めていた。彼らの時代、物事の結果だけを覚えさせ、その理由や機作を丁寧に教えることの大切さは軽視されていたのだという。
北海道よもやま話

今年の北海道の凶作は人災なのだろうか?

今年は、すべての作物の品質や収量が明らかに悪かった。就農して25年になるが、これほどの異常な気候条件は初めてだ。農林水産省は10月2日、イネの作況指数が北海道は91の不良と発表したが、現場の生産者は「それよりは明らかに悪い。80くらいだろう」と言う。これが全国平均で見ると98に上がるのだから、気象を含めた天からの恵みには、喜びと人の無力さを感じてしまう。イネのいもち病も1993年以来、久しぶりに見 […]
うねやま研究室

「エコナ」問題の本質はどこにある?

FoodScienceで「エコナ」関連記事が多く出ています。「エコナ」問題の課題は、新たに発見されたハザードへの対応と、特定保健用食品(トクホ)という制度がはらむものとの2つに分類できます。新たに発見されたハザードについてはこれまでもトランス脂肪酸やアクリルアミドという事例があったのですが、グリシドール脂肪酸エステルだけがこれだけの騒動になったのはなぜなのでしょうか。トクホについては国際的に認めら […]
読み書きバイオ

百聞は一見にしかず――遺伝子組換え作物展示栽培の意義

 テレビなどを見ていると、「天然ですから、安心ですね」などというセリフが当たり前のように繰り返されている。そして「もちろん、遺伝子組換えなどは使っていません」と続く。これを毎日刷り込まれていれば、農薬も遺伝子組換えも避けたいと思うのが当然だろう。私たちは、身近に実物がなければそれがどんなものか確かめられないから、このような発言や表示から想像してそれを恐れるようになるのかもしれない。遺伝子組換え作物 […]
食の損得感情

雑草は昔からスーパー雑草だった

7日19時のNHKニュースを見ていたら、続く「クローズアップ現代」で「スーパー雑草」を取り上げるという。すわ、またぞろ除草剤耐性遺伝子組換え(GM)植物の野生化やら交雑やらの話題かと観ていたら、そうではなかった。最近、除草剤耐性を持つ雑草が問題になっているという。それをスーパー雑草と呼んでいる。確かに最近この語を好んで使う人が増えているように感じる。
うねやま研究室

英国におけるオーガニック・パニック

英国食品基準庁(FSA)は2009年7月29日、オーガニック(有機認証)食品の栄養価と健康影響についての科学的根拠を吟味したレビューを発表しました。通常農法による食品と比較して、オーガニック食品の栄養学的優位性は認められず、健康影響についても特に良い影響があるとは言えない、というのが結論でした。そして最も重要なことは、有機食品が優れていることを証明しようとして行われた数多くの研究のほとんどの質があ […]