日本冷凍食品協会は、9月下旬に全国の60代の男女1000人を対象に「シニア世代の食に関する意識と実態」調査を実施した。その結果、シニアの1カ月の中食、外食の利用額はともに1万円未満という人が多数を占めた。また、調理をする男性は少なくはないが女性に比べて頻度は高くなく、冷凍食品は素材よりも調理済み食品をより利用していることがわかった。
調理する男性多いが頻度は低く
調査はインターネット調査で、全国の60代の男女各500人、合計1000人が対象。実施期間は2011年9月23日(金)~9月25日(日)。
結果によると、60代で毎日3食自炊する人はは女性で9割(90.0%)、男性で2割(16.8%)だった。
1カ月の食費は、内食は7割(74.1%)が7万円未満、弁当・おにぎり・そうざいなどの“中食”は7割(73.1%)が「5千円未満」、外食(出前を含む)は6割(62.9%)が「1万円未満」の回答だった。
シニア男性の調理については、週1回以上調理する男性は4割(37.6%)で、月1回以上では半数(51.0%)となる。
調理をしている男性(n=320)のうち、50代で料理を始めた人は3割(26.3%)、60代では2割(20.6%)。合わせると半数(46.9%)が50代以降に調理を始めている。調理をしている男性で料理教室などで「料理を習った」経験を持つ男性は1割弱(8.4%)いた。
また、調理をする既婚男性(n=261人)のうち、妻の料理を手伝うと回答した人は8割(85.4%)いたが、「毎日」手伝う人はは1割(9.2%)にとどまった。
男性が利用する冷凍食品は“完成品”
冷凍食品の利用については、朝・昼・夕食別に、「週1回以上」冷凍食品を利用している割合は、朝食で2割(18.5%)、昼食で3割(32.5%)、夕食でも3割(32.2%)だった。冷凍食品を使う理由のトップ3は「保存性」(76.8%)、「即時性」(55.2%)、「簡便性」(52.5%)だった。
普段の食事に冷凍食品を利用する人(朝・昼・夕食いずれでも冷凍食品を使わないと回答した人を除いた人。n=686人)の冷凍食品の使い方を尋ねると、男性(n=276人)では「冷凍野菜や魚など、調理の素材として利用することが多い」と回答した人が3割(30.4%)にとどまり、「調理済み冷凍食品をそのまま利用することが多い」と回答した人は7割(66.3%)に上った。同じく女性(n=410人)では、「……調理の素材……」(47.3%)、「……調理済み冷凍食品……」(50.7%)という結果だった。
この人たちが利用する冷凍食品として挙げたトップ5は以下の通り。
●男性(n=276人)
「ギョウザ」(87.0%)
「めん類」(78.3%)
「ご飯類」(75.4%)
「シュウマイ」(75.0%)
「むきえび、いかなど」(65.2%)
●女性(n=410人)
「めん類」(82.0%)
「ギョウザ」(80.5%)
「むきえび、いかなど」(76.3%)
「冷凍野菜」(74.6%)
「ご飯類」(74.4%)