
国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。EU理事会は新しいゲノム技術(NGT)植物の規則案に関する交渉方針を承認した。この案では、NGT植物をGMO法の規則を適用するものとそうでないものとの2つのカテゴリーに区分している。FDAは亜酸化窒素吸入の危険性を警告。FDAはまた、食品汚染物質の基準値を一元化した検索ツールを公開した。
注目記事
【EC】新しいゲノム技術:EU理事会、negotiating mandateに合意
EU理事会のプレスリリースによると、常駐代表委員会が、新しいゲノム技術(NGT)により得られた植物およびその食品・飼料に関する規則案についてEU理事会のnegotiating mandate(規則案を検討し、欧州議会と交渉する項目をまとめた文書)を承認した。この規則案では、NGT植物をカテゴリー1(自然または従来の育種方法でも発生し得るもので、遺伝子組換え生物/GMOに関する法律に定められている規則の対象から除外される)とカテゴリー2(その他のすべてのNGT植物で、GMO法の規則が適用される)に区分している。EU理事会は、環境への影響及び特許に関する懸念を考慮した変更やNGTの使用について有機栽培を除外とすることなどを提案している。
※ポイント:2023年7月5日に欧州委員会が提案した新規則に関するEU理事会の見解です。欧州議会の見解は2024年にまとめられているので、今後EU理事会と欧州議会が双方の見解をもとに共同で審議して最終案を作成し、採択が諮られる予定です。これまでNGT植物をGMO法の枠組みで規制していたEUですが、本規則が最終化し採択されれば、他国で進められているNGT植物の規制緩和の流れに沿うことになります。
【FDA】FDAは消費者に亜酸化窒素製品を吸入しないよう助言
亜酸化窒素製品は、娯楽目的や食品以外の目的で使用すると重篤な有害事象が発生する可能性があるため、米国食品医薬品局(FDA)は消費者に対し、あらゆるサイズのキャニスター、タンク、充填器から亜酸化窒素を吸入しないよう助言する。亜酸化窒素を吸入すると、血球数異常、窒息、血栓、凍傷、頭痛、腸及び膀胱機能障害、ふらつき、手足の衰弱、意識喪失、しびれ、動悸、麻痺、精神障害(妄想、幻覚、偏執、うつ病)、うずき、歩行障害、ビタミンB12欠乏症、場合によっては死に至るなど、さまざまな症状や深刻な健康問題を引き起こす可能性がある。さらに定期的に吸入すると、使用を中止した後でも、脊髄や脳の損傷などの神経系の影響が長期にわたる場合もある。
【FDA】HHSとFDAは食品の化学汚染物質透明性ツールを発表
米国FDAは、Chemical Contaminants Transparency Tool(化学汚染物質透明性ツール)を発表した。このツールは、食品に含まれる一部の汚染物質に対してFDAが設定または使用している指標値(トラレンス、アクションレベル、ガイダンスレベルなど)の統合リストを提供する、オンラインで検索可能なデータベースである。統合リストには、汚染物質名、対象品目、指標値の種類、濃度、参照法令やガイダンスが収載されている。
※ポイント:FDAが設定している食品汚染物質のアクションレベル等の情報は散在していたので、いつも探すのに苦労しました。今回公開されたCCTツールには、それらが一カ所にまとめられており、汚染物質名で検索も可能になったので便利で探しやすくなりました。ただし、ボトル入り飲料水の品質基準に関わる化学物質とマリンバイオトキシンについては対象外とのことです。
(注目記事のまとめ:安全情報部第三室)
目次
【WHO】
1. 国際がん研究機関(IARC)
【FAO】
1. FAOとWHOがアレルゲン管理の新しいアプローチを導入
2. Codex
【EC】
1. 新しいゲノム技術:EU理事会、negotiating mandateに合意
2. 査察報告書
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)
【ECHA】
1. 3月のRACおよびSEAC会合のハイライト
【EFSA】
1. RNAiを用いた遺伝子組換え植物のリスク評価に関する考慮事項
2. ワンヘルスサーベイランスデータ収集のための報告ガイダンス
3. 海洋養殖において飼料を介して化学物質が散布される場合の海底堆積物に含まれる化学物質の環境中濃度を予測するためのモデル開発:タスク1.1. 標準的な暴露シナリオの開発
4. Coldirettiとの会合に関する声明
5. 食品酵素関連
6. 遺伝子組換え関連
7. 農薬関連
【FSA】
1. EUのBreakfast Directives(朝食指令)の改正の移行と施行に関する意見募集
2. デリー市及びストラベーン地区議会はフォイルアリーナの自動販売機に栄養基準を導
入する
3. リコール情報
【COT】
1. COT会合:2025年3月25日
【BfR】
1. EDKAR研究:青年におけるエナジードリンクの摂取と健康影響に関するデータ収集完了 初めてのデータ評価からは心臓への心配な影響は示されていない
2. 健康リスクのあるカフェインキック
3. BfR委員会の新たな任命
【ANSES】
1. ANSESはカンナビジオール(CBD)を推定ヒト生殖毒性物質として分類することを提案
【FDA】
1. FDAは消費者に亜酸化窒素製品を吸入しないよう助言する
2. HHSとFDAは食品の化学汚染物質透明性ツールを発表する
3. HHSとFDAは米国の家族のために安全で信頼性が高く栄養価の高い乳児用調製乳の選択肢を拡大する「Operation Stork Speed」(コウノトリスピード作戦)を発表する
4. FDAは食品トレーサビリティ規則の遵守期限を延長する
【EPA】
1. EPAは新規農薬メタミトロンを登録し、新様式のラベルを使用
【CFIA】
1. 消費者を保護し、カナダの農家を支援するために、国境で廃鶏偽装に取り組む
2. 事業者向け通知:「カナダ産製品」及び「カナダ製造」の表示の正確な使用の重要性
3. リコール情報
【FSANZ】
1. 食品基準通知
【APVMA】
1. APVMA承認ラベルの更新
【香港政府ニュース】
1. CFSが食品中のT-2毒素、HT-2毒素、4,15-ジアセトキシスシルペノールに関するリスク評価研究の結果を発表
2. ニュースレター
3. 違反情報
【MFDS】
1. 日本産輸入食品の放射能検査の結果
2. 輸入食品原料の安定的な供給を推進
3. 「脱毛治療」「バストアップ」効果を標榜する海外直輸入食品の購入に注意してください
4. ハンバーガー、トッポッキなどファストフード飲食店の点検結果、55カ所を摘発・措置
5. 子供の「身長を伸ばす」「身長を伸ばす薬」オンライン不当広告・違法流通にご注意ください
6. 韓‐米畜産物安全デジタル協力強化
7. 鉛が基準値を超過して検出された「果物・野菜飲料」の回収措置
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(化学物質)No.07(2025.04.02)
- https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2025/foodinfo202507c.pdf