国立医薬品食品衛生研究所が集めた食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報から。米国で生鮮バジルに関連したサルモネラ感染アウトブレイクが複数州にわたって発生している。米国CDCは特定ブランドの生鮮有機栽培バジル製品の回収を開始し、回収対象バジル製品を喫食、提供、販売しないよう呼びかけている。
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【米国】生鮮バジルに関連のサルモネラ
米国疾病予防管理センター(US CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は生鮮バジルに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Typhimurium)感染アウトブレイクに関する情報を発表した。
Infinite Herbs社は、2024年4月18日にサルモネラ汚染により2.5オンス(約71g)入りの生鮮有機栽培バジル製品の回収を開始した。また2024年4月19日に2オンス(約57g)および4オンス(約113g)入りのMelissa’sブランドの生鮮有機栽培バジル製品を回収対象に追加した。US CDCはこれら回収対象バジル製品を喫食、提供、販売しないよう呼びかけている。
米国疾病予防管理センター(US CDC)、複数州の公衆衛生・食品規制当局および米国食品医薬品局(US FDA)は、複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Typhimurium)感染アウトブレイクを調査するためさまざまなデータを収集している。
疫学・追跡調査によるデータは、Infinite Herbs ブランドの有機栽培バジルがサルモネラに汚染されている可能性があり、本アウトブレイクの感染源となっていることを示唆している。
2024年4月17日時点で、S. Typhimurium アウトブレイク株に感染した患者計12人が7州から報告されている。患者の発症日は2024年2月11日〜4月2日である。情報が得られた患者11人のうち1人が入院した。死亡者は報告されていない。
聞き取りが実施された患者12人全員のうち、10人が小売チェーンTrader Joe’sの店舗での買い物を報告した。このうち7人が、2.5オンス(約71g)入りのクラムシェル型容器の有機栽培バジル製品を Trader Joe’s で購入したこと、またはその可能性が高いことを報告した。さらに、FDA が収集した追跡調査によるデータから、Trader Joe’sで販売された当該バジル製品の供給元としてInfinite Herbs社(フロリダ州マイアミ)が特定された。
(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)
目次
【世界保健機関(WHO)】
1. 世界保健機関(WHO)がコレラの新しい経口簡易ワクチンを事前承認
【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 生鮮バジルに関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ( Salmonella
Typhimurium)感染アウトブレイク(2024年4月17日付初発情報)
2. アイスクリームに関連して複数州にわたり発生したリステリア( Listeria monocytogenes)感染アウトブレイク(2023年10月26日付最終更新)
【欧州疾病予防管理センター(ECDC)】
1. 欧州公衆衛生微生物学研修プログラム(EUPHEM)開設15周年
【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)
【スコットランド食品基準庁(FSS)】
1. スコットランド食品基準庁(FSS)および英国食品基準庁(FSA)が食品に関する報告書「Our Food2022」を発表
【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. 欧州連合サルモネラリファレンス検査機関(EURL-Salmonella)の2023年の精度管理
試験:亜麻仁からのサルモネラ検出
【ProMED-mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報(14)
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(微生物)No.09(2024.05.01)
- https://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2024/foodinfo202409m.pdf