国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.26(2017.12.20)を発表した。
注目記事
【米国食品医薬品局】食品安全計画作成のための支援ツール
米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)の食品安全計画ビルダー(Food Safety Plan Builder:FSPB、https://www.accessdata.fda.gov/scripts/foodSafetyPlanBuilder/)は、食品関連施設の所有者/経営者が各施設独自の食品安全計画を作成する際に、これを支援するツールである。作成された食品安全計画は、食品に関する現行の適正製造規範(GMP)、危害分析、およびリスクベースの予防的管理を定めた規則(21 CFR Part 117)の要件を満たしていなければならない。
このツールの使用はあくまでも使用者の任意であり、FDAはその使用を強制してはいない。FSPB v. 1.0の内容は、FDAの現行のガイダンスおよび規則に沿っている。
FSPBユーザーガイドは以下に挙げる各セクションについて順次解説している。
- 食品関連施設に関する基本的情報
- 予備的段階
- GMPおよびその他の必須プログラム
- 危害分析の実施および予防的管理の必要性の判断
- 予防的工程管理
- 食品由来アレルギー物質の予防的管理
- 予防的衛生管理
- 食品原材料供給チェーンの予防的管理
- 食品回収計画
- 食品安全計画の検討
- 食品安全計画書の印刷
- 署名
- 記録管理の確認
- 重要な連絡先
- 裏付けとなる文献
【カナダ公衆衛生局】ロメインレタスの大腸菌O157感染
カナダ公衆衛生局(PHAC: Public Health Agency of Canada)は、複数州の公衆衛生当局、カナダ食品検査庁(CFIA)およびカナダ保健省(Health Canada)と協力し、ロメインレタスに関連して複数州にわたり発生している大腸菌O157感染アウトブレイクを調査している。現時点では、本アウトブレイクに関連して製品の回収は行われていない。
現在調査中の患者は5州の計30人で、患者の発症日は2017年11~12月である。12人が入院し、1人が死亡した。患者の年齢範囲は4~80歳で、患者の70%が女性である。
多くの患者が発症前にロメインレタスを喫食したと報告した。CFIAは、患者が曝露したロメインレタスの由来を特定するために複数州の公衆衛生当局と協力している。
(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)
食品安全情報へのリンク
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(微生物)No.26(2017.12.20)
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201726m.pdf
今号の目次
【世界保健機関(WHO)】
1. 乳児用調製乳に関連して発生しているサルモネラ症アウトブレイクに国際食品安全当局ネットワーク(INFOSAN)が対応
【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 食品安全計画作成のための支援ツール
【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. 小規模飼育(Backyard Flocks)の生きた家禽類に関連して複数州にわたり発生した2017年の10件のサルモネラ感染アウトブレイク(最終更新)
【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:ロメインレタスに関連して発生している大腸菌感染アウトブレイク(2017年12月14日付更新情報、12月11日付初発情報)
【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)
【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 英国食品基準庁(UK FSA)が地方自治体による食品法執行に関する2016/17年次報告書を発表
【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報