カンピロバクター汚染を低減

国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.25(2017.12.06)を発表した。

注目記事

【英国食品基準庁】小売業者が鶏肉のカンピロバクター汚染検査の結果を公表

英国産の市販生鮮丸鶏(2017年7~9月に採取)のカンピロバクター汚染について、市場シェアが上位の小売業者9社が、英国食品基準庁(UK FSA: Food Standards Agency, UK)の定めたプロトコルに従って自社で行った検査の結果を公表した。

主要小売業者および生産者による小売鶏肉カンピロバクター汚染レベル低減の試みの進展に鑑み、FSAは、カンピロバクター汚染調査の方法を変更することを2017年9月21日に発表した。この変更により、小売業者9社は独自に検査を行ってその結果を公表することになり、FSAによる年次調査の対象から外れた。

今回9社が公表した結果によると、1,000CFU/gを超えるレベルのカンピロバクター汚染を示す鶏肉の割合は0~9%の範囲であった。この値は、2017年4~7月に採取された鶏肉検体についてFSAが行った調査の結果(2017年10月18日に発表)と概ね同レベルである。FSAの調査では、1,000CFU/gを超えるレベルのカンピロバクター汚染を示した鶏肉の割合は9社について0~10.2%の範囲で、加重平均値は4.7%であった。2016年8月~2017年7月の1年間(小売調査の第3年次)では9社の当該値は5.6%で、英国の市場全体(小規模小売業者、精肉店などを含む)については6.5%であった。後者の値は、調査の第1年次(2014年2月~2015年2月)の19.4%から低下している。

(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)

食品安全情報へのリンク

食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.25(2017.12.06)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201725m.pdf

今号の目次

【世界保健機関欧州事務局(WHO/Europe)】
1. 中央アジア・東欧抗菌剤耐性サーベイランス(CAESAR)ネットワークの2017年次報告書

【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. ペットのカメとの接触に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Agbeni)感染アウトブレイク(2017年8月29日付初発情報および11月16日付更新情報)

【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)

【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 小売業者が鶏肉のカンピロバクター汚染検査の結果を公表

【アイルランド食品安全局(FSAI)】
1. 動物由来食品のトレーサビリティに関する監査報告書

【ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)】
1. 欧州連合食品安全年鑑第4版および欧州近隣諸国政策食品安全年鑑を発行
2. 国際シンポジウムの開催:物流のグローバル化時代におけるリスク評価の課題

【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. 欧州諸国における抗菌剤耐性に関する新しいデータ

【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報