国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.03(2017.02.01)を発表した。
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【米国食品医薬品局】スプラウトの汚染防止のガイダンス
米国食品医薬品局(US FDA: US Food and Drug Administration)は、発芽野菜の汚染を防止し安全に喫食できる状態に保つための新基準を定めており、今回、発芽野菜関連事業者がこれを遵守する際に役立つガイダンス案(http://www.fda.gov/downloads/Food/GuidanceRegulation/GuidanceDocumentsRegulatoryInformation/UCM537031.pdf)を発表した。このガイダンス案に対し広く一般意見の募集が行われる。
発芽野菜関連事業者には、FDAの食品安全近代化法(FSMA)を実施するための農産物安全規則にもとづき新たな要件が課せられている。発芽野菜が生産される環境は一般に食品由来疾患起因菌の増殖にも最適であるため、発芽野菜には特有のリスクがある。
農産物安全規則は、とくに、対象の発芽野菜関連事業者に対し、発芽用の種子・豆への危険な病原菌の混入予防、使用済み灌漑水または栽培中の発芽野菜の特定病原菌汚染検査、栽培・収穫・包装・保管の各環境でのリステリア属菌またはListeria monocytogenes汚染検査、および必要に応じた改善措置を実行することを義務付けている。
農産物安全規則は、全体的に、ヒト喫食用農産物生産農場での果物・野菜の安全な栽培・収穫・包装・保管について科学的根拠のある基準を定めている。この規則には今までのガイダンスに立脚した発芽野菜関連の条項が含まれており、これらの条項はガイダンスとは異なり法的効力を有している。
(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)
食品安全情報へのリンク
- 食品安全情報
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
- 食品安全情報(微生物)No.03(2017.02.01)
- http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2017/foodinfo201703m.pdf
今号の目次
【米国食品医薬品局(US FDA)】
1. 米国食品医薬品局(US FDA)が農産物安全規則(Produce Safety Rule)の遵守に役立つ発芽野菜関連事業者向けガイダンス案を発表
【カナダ公衆衛生局(PHAC)】
1. 公衆衛生通知:大腸菌感染アウトブレイクを調査中(2017年1月26日付更新情報)
【カナダ食品検査庁(CFIA)】
1. カナダ政府が食品安全強化のために新しい規則を提案
【欧州疾病予防管理センター(ECDC)】
1. 疫学更新情報:欧州連合(EU)でドバイから帰国した旅行者でのレジオネラ症患者数が2016年第4四半期に増加
2. EUでの感染症報告患者の75%を5種類の感染症が占めている―EU/EEAの2014年の感染症サーベイランスデータに関するEU要約報告書
3. ベロ毒素産生性大腸菌のタイピングに関する第7回外部精度評価の結果
【欧州委員会健康・食品安全総局(EC DG-SANTE)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)
【欧州食品安全機関(EFSA)】
1. 牛海綿状脳症および伝達性海綿状脳症(BSE-TSE)に関する科学ネットワークの2016年次報告書
【オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)】
1. 欧州連合サルモネラリファレンス検査機関(EURL-Salmonella)主催の第21回年次ワークショップ(2016年6月9日、フランスSaint Malo)
【ProMed mail】
1. コレラ、下痢、赤痢最新情報