国立医薬品食品衛生研究所は、食品安全情報(微生物)No.11(2013.05.29)を発表した。
注目記事
【US CDC】食品で伝播する病原体による感染症の発生率と動向
米国疾病予防管理センター(US CDC)、10州の保健当局、米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS)および米国食品医薬品局(US FDA)の協力のもとに実施されている食品由来疾患積極的サーベイランスネットワーク(FoodNet)は、食品由来の特定の病原体により発生する検査機関確定感染例について、米国内10カ所のサイトで調査を実施している。今回発表した報告書では、2012年の暫定的なサーベイランスデータの概要と1996年以降の動向を解説している。
【UK FSA】生肉の除染処理に関する消費者意識の調査
英国食品基準庁(UK FSA: Food Standards Agency, UK)は、カンピロバクターに関する英国の消費者の理解と認識等の調査を行う中で、生肉の除染のための各種の処理方法について、消費者の意識を聞き取り調査で調べた。以下のような結果が得られた。
・ 乳酸処理およびオゾン処理に対し回答者が最初に示した反応では許容度が非常に低かった(許容はそれぞれ15%および12%)。乳酸処理について追加情報が得られると回答者の許容度は顕著に上昇し、肯定的なレベル(許容が54%)に達した。
・ 熱湯/水蒸気処理に対し回答者が最初に示した反応は中立的なものであった(許容は41%、許容不可は40%)。
・ 急速冷却処理に対し回答者が最初に示した反応は肯定的なものであった(許容は51%、許容不可は30%)。急速冷却処理について、処理肉は購入後に家庭で安全に冷凍できるとの説明の後は許容度が顕著に上昇した(許容が69%)。
(注目記事のまとめ:FoodWatchJapan編集部)
食品安全情報へのリンク
食品安全情報
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(微生物)No.11(2013.05.29)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2013/foodinfo201311m.pdf
今号の目次
【米国疾病予防管理センター(US CDC)】
1. タヒニ(ゴマのペースト)に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Montevideo、S. Mbandaka)感染アウトブレイク
2. 生きた家禽類に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Typhimurium)感染アウトブレイク(2013年5月10日付更新情報)
3. 生きた家禽類に関連して複数州にわたり発生しているサルモネラ(Salmonella Infantis、S. Mbandaka)感染アウトブレイク(2013年5月10日付更新情報)
4. 主に食品を介して伝播する病原体による感染症の発生率と動向 ― 食品由来疾患積極的サーベイランスネットワーク(FoodNet)の米国内10カ所のサイトでのデータ(1996~2012年)
【欧州委員会健康・消費者保護総局(EC DG-SANCO)】
1. 食品および飼料に関する早期警告システム(RASFF:Rapid Alert System for Food and Feed)
【Eurosurveillance】
1. エジプトからデンマーク、イングランド、ドイツ、オランダ、ノルウェーおよびスウェーデンに帰国した旅行者でのA型肝炎の増加(2012年11月~2013年3月)
【英国食品基準庁(UK FSA)】
1. 生肉の除染処理に関する消費者の意識の定量的調査