国立医薬品食品衛生研究所が月2回発表している「食品安全情報」(化学物質)No.15(2011.07.27)で注目の話題は、バイテク由来食品の表示は各国が自由に、低濃度化学物質のリスク評価、ステビオール配糖体の食品添加物認可、などだ。
注目記事
【WHO】第34回コーデックス総会の結果についての記者発表
採択された議題のうち代表的なものが遺伝子組換え生物を含む食品表示についてである。採択された内容は、遺伝子組換え生物を含む最近のバイオテクノロジー由来食品の表示については各国政府が自由に決定でき、貿易上の問題を避けるために表示はコーデックス委員会の承認文に準ずる必要があるとしている。
【EFSA】意見募集:科学委員会は毒性学的懸念の閾値について評価
食品中に低濃度に存在する化学物質のリスクをどう評価するかについては様々な議論がなされているが、代表的な手法として毒性学的懸念の閾値(TTC)の利用がある。EFSAやJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)では香料評価にこの手法を用いてきた。現在EFSAでは、このTTCアプローチを食品や飼料中物質への低濃度暴露による健康リスク評価に使用することについての妥当性や信頼性を評価した意見案に対するパブリックコメントを募集している。
【FSA】ステビオール配糖体について更新
EUではこれまでステビオール配糖体を食品添加物として認めるかどうか検討していたが、近いうちに食品添加物としての使用が認可されそう。
食品安全情報へのリンク
「食品安全情報」
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/index.html
食品安全情報(化学物質)No.15 (2011.07.27)
http://www.nihs.go.jp/dsi/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201115c.pdf
今号の目次
【WHO】
1. 第34回コーデックス総会の結果についての記者発表
【EC】
1. 国内環境の消費者製品中の難燃剤についての研究
2. 食品獣医局(FVO)視察報告書:ブラジル 生きた動物と動物製品の、動物用医薬品のコントロールを含む残留物質や汚染物質のモニタリング
3. 食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)
【EFSA】
1. ヒツジとシカのレバーの高濃度ダイオキシンとダイオキシン様PCBに関する公衆衛生上のリスクについての科学的意見
2. EFSAの意見募集:科学委員会は毒性学的懸念の閾値について評価
3. 健康強調表示の立証に関する科学的意見
4. 経皮吸収に関するガイドライン改訂の科学的根拠に関する意見
5. 食品と接触する物質として使用される物質の安全性評価
6. 香料グループ評価
7. 甘草根の抽出物‘Glavonoid®’ の新規食品としての安全性に関する科学的意見
【FSA】
1. 国民意識調査結果発表
2. 科学に対する一般助言委員会の年次報告書2010/11
3. ステビオール配糖体について更新
4. 新規食品の申請についての意見募集
【DWI】
1. WHO –飲料水質ガイドライン第4版
【BfR】
1. 食品や飼料、家畜などと接触する物質や道具はどのくらい安全か
【RIVM】
1. 地表水中イミダクロプリドのヒト健康リスク評価
【FDA】
1. 一般向け通知:”Slim Forte 痩身カプセル” と “Slim Forte ダブルパワー痩身カプセル”には表示されていない薬物成分が含まれる
2. FDAは健康アプリのガイドラインを提案
3. FDAと連邦関連機関は食品緊急事態対応ツールを開発
4. FDA警告文書
【NTP】
1. NTPニュース更新
【EPA】
1. EPAは公衆衛生保護のための重要な科学的データベースを強化
【CPSC】
1. CPSCは子ども用製品の鉛含量に新しい、より低い規制値を発表
【Health Canada】
1. 外来製品警告
2. 追加の未承認健康製品検査:重大な健康リスクとなる可能性
【FSANZ】
1. 薬物を含むコーヒー製品についての消費者警告
2. 肉についての原産国表示拡大提案にパブリックコメント募集
3. 食品基準通知
【TGA】
1. 安全性助言:OxyELITE Proカプセル
【NZFSA】
1. 日本から輸入される食品の検査結果
【香港政府ニュース】
1. 健康製品に警告
【CFS】
1. 日本産食品のサーベイランス更新
【AVA】
1. フタル酸汚染のため輸入停止やリコールされた製品(2011年7月22日現在)
【HSA】
1. HSAの消費者向けガイドシリーズ:健康サプリメント宣伝の誤解を招くまたは誇張された主張についてさらに学ぶ
2. インターネットで健康製品を購入することの危険性
3. 漢方薬の賢明で安全な使用