2010年食の10大ニュース[8]

「2010年食の10大ニュース」は予想以上に各界の皆様からご協力をいただきました。食について、正しい情報、真に有益な情報を発信したいという皆様の情熱の強さに改めて敬意を表し、ご協力に感謝申し上げます。

 そして、FoodWatchJapanをご覧くださっている皆様の情熱も感じております。仕事納めが終わった後も閲覧数は高く、スタッフ一同冥利に尽きることと存じ、読者の皆様に感謝申し上げます。

「2010年食の10大ニュース」は当初まとめて一つの記事としてご紹介しようと計画していましたが、ご執筆いただいた皆様の記事の一つひとつがユニークかつ重要な情報を豊富に含んでいますので、編集部で手を加えることはなるべく控え、できるだけそのままの形でご紹介させていただいております。

 本日は一挙7名の方々の記事をお届けします。

 食の安全情報blogのohira-yさんが選んだ1位にはとくにご注目いただきたいと思います。「安心!?食べ物情報」の渡辺宏さんは、ご自身のメールマガジンで発表された10大ニュースをご提供くださいました。大切な批判が含まれています。また、10位にも注目いただきたいと思います。日本食糧新聞社の本宮康博さんからは企業経営とマーケティングの視点が生きたリストをくださいました。

 今夕には、外食産業メディアに携わる4名の方々からの10大ニュースをお届けします。ご期待ください。(FoodWatchJapan 齋藤訓之)

  1. 環太平洋経済連携協議(TPP)参加を検討
  2. 宮崎の10年ぶり口蹄疫、甚大な被害生む
  3. 中国天洋食品ギョーザ事件の犯人捕まる
  4. 猛暑で生鮮野菜が高騰、アイスクリームは特需に
  5. 卸巨大化の流れが明確化
  6. 世界的な異常気象など、穀物の需給バランスに不透明感
  7. 中国に卸・物流インフラ投資進む
  8. 「ハイボール人気」で、今年もウイスキー伸長
  9. キリンHDとサントリーHDの「経営統合交渉」終了
  10. 消費者庁、こんにゃくゼリーで製品改善要請

1. 環太平洋経済連携協議(TPP)参加を検討

 あらゆる食品産業の領域に多かれ少なかれ影響する。農水畜産業の再生とセットで、民主党どう対応?

2. 宮崎の10年ぶり口蹄疫、甚大な被害生む

 影響は中期的に生じる見込み。鳥インフル含めこうした家畜動物感染症対策が喫緊の課題に。

3. 中国天洋食品ギョーザ事件の犯人捕まる

 中国の労働環境も次第に改善、しかし一方で人件費上昇により工場利益を圧迫へ。

4. 猛暑で生鮮野菜が高騰、アイスクリームは特需に

 冷凍野菜の需要も高まったが、アイス売場拡大で冷食全体は苦戦した。

5. 卸巨大化の流れが明確化

 菱食、日本アクセスが商社主導でグループ他社と合併、巨大化へ。さらなる川下再編に懸念も。

6. 世界的な異常気象など、穀物の需給バランスに不透明感

 ロシアなどが小麦輸出を停止、また投機マネーの流入で商品市況が沸騰へ。

7. 中国に卸・物流インフラ投資進む

 大手卸各社が中国での事業に本格進出。日系や外資外食企業・小売り企業のサポートへ。

10. 消費者庁、こんにゃくゼリーで製品改善要請

 今後の消費者庁の役割を含めて注目する必要あり。


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About 本宮康博 3 Articles
日本食糧新聞社次長・記者 ほんみや・やすひろ 1967年広島市生まれ。89年関西大学社会学部卒後、大手食品メーカー勤務。食品業界専門紙2社を経て、00年に日本食糧新聞社入社。