曜日まわりと残暑などで好調

2024年9月

日本フードサービス協会(JF)は2024年9月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数215、店舗数35,717店=99.8%)合計の売上高は108.2%と拡大。客単価は上昇したが、客数は104.0%と前年同月を上回った。

 客数はパブ・ビアホールが微減となったが、他は前年を上回った。とくに、洋風ファミリーレストラン(109.9%)、和風ファミリーレストラン(107.7%)、焼肉ファミリーレストラン(107.6%)等で客数増が顕著だった。売上高は、ファミリーレストラン、ファストフードサービスを中心に、11の業種・業態で2桁増をみた。

 JFによる概況は以下のとおり。

9月は二度の3連休と日曜が1日多い曜日周りで、客足は堅調に推移した。また9月までの累計訪日外客数が昨年1年間をすでに上回り、売上増に寄与した。天候面では全国的に残暑が厳しく、各地で9月の観測史上最高の気温を記録し、冷たいドリンク類などが売れた。加えて季節定番メニューも堅調な売れ行きを見せ、外食全体の売上は前年比108.2%となった。

売上高と店舗数の伸び率推移(〜2024年9月)

[jfchange202409]

外食産業市場動向調査2024年9月度全店データ
事業社数店舗数売上高(前年比)店舗数(前年比)客数(前年比)客単価(前年比)
全体(N=215)(N=35,717)108.2%99.8%104.0%104.0%
ファストフード合計(N=51)(N=20,728)106.9%100.5%102.5%104.3%
洋風(N=17)(N=5,957)104.1%101.0%100.9%103.1%
和風(N=13)(N=5,192)111.0%102.0%105.6%105.2%
麺類(N=17)(N=3,128)110.8%99.4%102.4%108.2%
持ち帰り米飯/回転寿司(N=19)(N=4,098)105.1%99.2%100.4%104.8%
その他(N=8)(N=2,353)111.8%99.9%103.2%108.3%
ファミリーレストラン合計(N=62)(N=9,563)111.5%98.4%108.3%102.9%
洋風(N=30)(N=4,503)113.3%95.8%109.9%103.1%
和風(N=30)(N=2,458)112.6%101.6%107.7%104.5%
中華(N=12)(N=1,230)108.4%102.8%104.2%104.1%
焼肉(N=16)(N=1,372)107.2%97.7%107.6%99.6%
パブ/居酒屋合計(N=34)(N=1,834)104.2%99.7%101.4%102.7%
パブ・ビアホール(N=11)(N=394)104.2%99.7%99.5%104.8%
居酒屋(N=28)(N=1,440)104.1%99.7%102.6%101.5%
ディナーレストラン(計)(N=25)(N=898)105.6%99.7%106.9%98.8%
喫茶(計)(N=24)(N=2,466)110.1%100.0%103.6%106.3%
その他(計)(N=19)(N=228)110.9%99.1%106.6%104.0%

凡例:10%以上のプラス5%以上のプラス前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)5%以上のマイナス10%以上のマイナス

※前年同月比は税抜比較で行っている。

※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。

ファストフード

ファストフード全体の事業社数は51、店舗数は20,728店(100.5%)。客単価は上昇したが、客数は102.5%と前年同月を上回った。売上高は106.9%と拡大。

洋風ファストフード(事業社数17、店舗数5,957店=101.0%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.9%と前年並み。売上高は104.1%と前年同月を上回った。

和風ファストフード(事業社数13、店舗数5,192店=102.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.6%と増加。売上高は111.0%と2桁の拡大。

麺類ファストフード(事業社数17、店舗数3,128店=99.4%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は102.4%と前年同月を上回った。売上高は110.8%と2桁の拡大。

持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数19、店舗数4,098店=99.2%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.4%と前年並み。売上高は105.1%と拡大。

その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,353店=99.9%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は111.8%と2桁の拡大。

ファミリーレストラン

ファミリーレストラン全体の事業社数は62、店舗数は9,563店(98.4%)。客単価は上昇したが、客数は108.3%と増加。売上高は111.5%と2桁の拡大。

洋風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数4,503店=95.8%)は、客単価は上昇したが、客数は109.9%と増加。売上高は113.3%と2桁の拡大。

和風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数2,458店=101.6%)は、客単価は上昇したが、客数は107.7%と増加。売上高は112.6%と2桁の拡大。

中華ファミリーレストラン(事業社数12、店舗数1,230店=102.8%)は、客単価は上昇したが、客数は104.2%と前年同月を上回った。売上高は108.4%と拡大。

焼肉ファミリーレストラン(事業社数16、店舗数1,372店=97.7%)は、客単価はやや低めの前年並みだが、客数は107.6%と増加。売上高は107.2%と拡大。

パブ・居酒屋

パブ/居酒屋全体の事業社数は34、店舗数は1,834店(99.7%)。客単価は上昇したが、客数は101.4%と前年同月を上回った。売上高は104.2%と前年同月を上回った。

パブ・ビアホール(事業社数11、店舗数394店=99.7%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.5%とほぼ前年並み。売上高は104.2%と前年同月を上回った。

居酒屋(事業社数28、店舗数1,440店=99.7%)は、客単価は上昇したが、客数は102.6%と前年同月を上回った。売上高は104.1%と前年同月を上回った。

ディナーレストラン

ディナーレストラン全体(事業社数25、店舗数898店=99.7%)は、客単価は下降し、客数は106.9%と増加。売上高は105.6%と拡大。

喫茶

喫茶全体(事業社数24、店舗数2,466店=100.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は103.6%と前年同月を上回った。売上高は110.1%と2桁の拡大。

その他の業態

その他全体(事業社数19、店舗数228店=99.1%)は、客単価は上昇したが、客数は106.6%と増加。売上高は110.9%と2桁の拡大。

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html