日本フードサービス協会(JF)は2024年5月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数229、店舗数37,136店=99.7%)合計の売上高は106.3%と拡大。客単価は上昇したが、客数は103.7%と前年同月を上回った。
すべての業種・業態が客数増、売上高増となった。とくに、その他ファストフード、和風ファストフードの売上高は2桁増。
客単価は麺類ファストフードが7.3%上昇した。居酒屋は1.2%下降した。それ以外の業種・業態は前年並みから最大で約5%程度上昇している。
JFによる概況は以下のとおり。
5月は新型コロナの感染対策規制が緩和され5類移行となってちょうど1年、前年より土曜日が1日少なかったものの、人流の活発化で外食全体の売上は前年比106.3%、19年比115.0%となった。ただ、円安傾向の継続により旺盛な訪日外客需要が売り上げを押し上げている一方で、物価高騰に悲鳴を上げる国内消費者はより一層の節約志向に傾き、高品質で値頃感のある商品への支持が強まっている。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2024年5月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=229) | (N=37,136) | 106.3% | 99.7% | 103.7% | 102.6% | |
ファストフード | 合計 | (N=54) | (N=21,247) | 106.1% | 100.6% | 103.7% | 102.3% |
洋風 | (N=18) | (N=6,322) | 104.0% | 100.7% | 102.0% | 102.0% | |
和風 | (N=14) | (N=5,247) | 110.7% | 103.6% | 108.8% | 101.8% | |
麺類 | (N=18) | (N=3,128) | 108.0% | 99.2% | 100.6% | 107.3% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,215) | 102.1% | 98.6% | 100.0% | 102.0% | |
その他 | (N=7) | (N=2,335) | 112.8% | 99.6% | 107.8% | 104.7% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=68) | (N=10,398) | 107.0% | 99.0% | 103.7% | 103.2% |
洋風 | (N=32) | (N=4,995) | 107.6% | 96.2% | 103.9% | 103.6% | |
和風 | (N=32) | (N=2,710) | 107.7% | 100.6% | 103.1% | 104.4% | |
中華 | (N=14) | (N=1,246) | 108.3% | 102.3% | 104.8% | 103.3% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,447) | 102.8% | 103.3% | 101.4% | 101.4% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=36) | (N=1,820) | 105.5% | 95.4% | 105.1% | 100.4% |
パブ・ビアホール | (N=11) | (N=394) | 104.4% | 99.2% | 101.4% | 102.9% | |
居酒屋 | (N=30) | (N=1,426) | 106.1% | 94.4% | 107.4% | 98.8% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=933) | 103.3% | 98.1% | 103.2% | 100.0% | |
喫茶(計) | (N=26) | (N=2,467) | 107.9% | 99.2% | 103.2% | 104.5% | |
その他(計) | (N=19) | (N=271) | 104.5% | 102.3% | 100.8% | 103.7% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は54、店舗数は21,247店(100.6%)。客単価は上昇したが、客数は103.7%と前年同月を上回った。売上高は106.1%と拡大。
洋風ファストフード(事業社数18、店舗数6,322店=100.7%)は、客単価は上昇したが、客数は102.0%と前年同月を上回った。売上高は104.0%と前年同月を上回った。
和風ファストフード(事業社数14、店舗数5,247店=103.6%)は、客単価は上昇したが、客数は108.8%と増加。売上高は110.7%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数18、店舗数3,128店=99.2%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は100.6%と前年並み。売上高は108.0%と拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,215店=98.6%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.0%と前年並み。売上高は102.1%と前年同月を上回った。
その他ファストフード(事業社数7、店舗数2,335店=99.6%)は、客単価は上昇したが、客数は107.8%と増加。売上高は112.8%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は68、店舗数は10,398店(99.0%)。客単価は上昇したが、客数は103.7%と前年同月を上回った。売上高は107.0%と拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数4,995店=96.2%)は、客単価は上昇したが、客数は103.9%と前年同月を上回った。売上高は107.6%と拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数2,710店=100.6%)は、客単価は上昇したが、客数は103.1%と前年同月を上回った。売上高は107.7%と拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,246店=102.3%)は、客単価は上昇したが、客数は104.8%と前年同月を上回った。売上高は108.3%と拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,447店=103.3%)は、客単価は上昇したが、客数は101.4%と前年同月を上回った。売上高は102.8%と前年同月を上回った。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は36、店舗数は1,820店(95.4%)。客単価は前年並みだが、客数は105.1%と増加。売上高は105.5%と拡大。
パブ・ビアホール(事業社数11、店舗数394店=99.2%)は、客単価は上昇したが、客数は101.4%と前年同月を上回った。売上高は104.4%と前年同月を上回った。
居酒屋(事業社数30、店舗数1,426店=94.4%)は、客単価は下降し、客数は107.4%と増加。売上高は106.1%と拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数933店=98.1%)は、客単価は前年並みだが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は103.3%と前年同月を上回った。
喫茶
喫茶全体(事業社数26、店舗数2,467店=99.2%)は、客単価は上昇したが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は107.9%と拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数19、店舗数271店=102.3%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.8%と前年並み。売上高は104.5%と前年同月を上回った。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html