日本フードサービス協会(JF)は2024年2月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数225、店舗数36,310店=99.4%)合計の売上高は111.4%と2桁の拡大。客単価は上昇したが、客数は107.4%と増加。
売上高はほとんどの業種・業態が前年比2桁増。客数で前年比2桁増となったのは和風ファストフードと中華ファミリーレストラン。客数、客単価いずれも前年比減となった業種・業態はない。店舗数は居酒屋、ディナーレストランなど8つの業種・業態で前年比減となっている。
JFによる概況は以下のとおり。
2月の外食売上は、うるう年で営業日が1日増え、休祝日の連休が2回あったが、基本的には1月の傾向と大差なく、全体的にはコロナ禍からの持ち直し傾向が堅調に続いている。訪日外客数はコロナ禍以降最多となるなど引き続きインバウンド需要が好調で、外食全体の売上は前年比111.4%、19年比115.7%となった。訪日外国人の高単価メニューの消費意欲は旺盛で、DRなどの売り上げを押し上げる一方、お得なバリューの訴求による集客効果も大きく、引き続き外食消費の二極化が進んでいる。だが、地方では深刻な人手不足で営業日数の削減を余儀なくされ、コロナ禍からの脱却の途中で厳しい経営環境に直面しているところもある。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2024年2月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=225) | (N=36,310) | 111.4% | 99.4% | 107.4% | 103.7% | |
ファストフード | 合計 | (N=54) | (N=21,233) | 110.7% | 100.2% | 106.9% | 103.5% |
洋風 | (N=21) | (N=6,375) | 108.0% | 100.8% | 104.1% | 103.8% | |
和風 | (N=13) | (N=5,122) | 119.8% | 101.6% | 114.0% | 105.2% | |
麺類 | (N=18) | (N=3,037) | 115.4% | 98.5% | 106.6% | 108.3% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,306) | 103.9% | 99.1% | 100.4% | 103.4% | |
その他 | (N=8) | (N=2,393) | 110.5% | 99.9% | 109.1% | 101.3% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=67) | (N=10,134) | 112.8% | 98.5% | 109.0% | 103.5% |
洋風 | (N=35) | (N=5,056) | 112.5% | 97.2% | 109.2% | 103.0% | |
和風 | (N=30) | (N=2,473) | 112.2% | 99.0% | 106.8% | 105.0% | |
中華 | (N=12) | (N=1,226) | 113.2% | 101.6% | 110.7% | 102.2% | |
焼肉 | (N=16) | (N=1,379) | 114.4% | 100.1% | 109.7% | 104.3% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=36) | (N=1,823) | 110.8% | 95.0% | 107.7% | 103.0% |
パブ・ビアホール | (N=11) | (N=392) | 113.6% | 97.0% | 109.6% | 103.7% | |
居酒屋 | (N=30) | (N=1,431) | 109.5% | 94.5% | 106.6% | 102.7% | |
ディナーレストラン(計) | (N=25) | (N=956) | 111.8% | 96.8% | 108.5% | 103.1% | |
喫茶(計) | (N=24) | (N=1,908) | 112.1% | 100.7% | 106.7% | 105.0% | |
その他(計) | (N=19) | (N=256) | 112.1% | 103.6% | 106.8% | 104.9% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は54、店舗数は21,233店(100.2%)。客単価は上昇したが、客数は106.9%と増加。売上高は110.7%と2桁の拡大。
洋風ファストフード(事業社数21、店舗数6,375店=100.8%)は、客単価は上昇したが、客数は104.1%と前年同月を上回った。売上高は108.0%と拡大。
和風ファストフード(事業社数13、店舗数5,122店=101.6%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は114.0%と2桁の大幅増。売上高は119.8%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数18、店舗数3,037店=98.5%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は106.6%と増加。売上高は115.4%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,306店=99.1%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.4%と前年並み。売上高は103.9%と前年同月を上回った。
その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,393店=99.9%)は、客単価は上昇したが、客数は109.1%と増加。売上高は110.5%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は67、店舗数は10,134店(98.5%)。客単価は上昇したが、客数は109.0%と増加。売上高は112.8%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数35、店舗数5,056店=97.2%)は、客単価は上昇したが、客数は109.2%と増加。売上高は112.5%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数2,473店=99.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は106.8%と増加。売上高は112.2%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数12、店舗数1,226店=101.6%)は、客単価は上昇したが、客数は110.7%と2桁の大幅増。売上高は113.2%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数16、店舗数1,379店=100.1%)は、客単価は上昇したが、客数は109.7%と増加。売上高は114.4%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は36、店舗数は1,823店(95.0%)。客単価は上昇したが、客数は107.7%と増加。売上高は110.8%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数11、店舗数392店=97.0%)は、客単価は上昇したが、客数は109.6%と増加。売上高は113.6%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数30、店舗数1,431店=94.5%)は、客単価は上昇したが、客数は106.6%と増加。売上高は109.5%と拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数25、店舗数956店=96.8%)は、客単価は上昇したが、客数は108.5%と増加。売上高は111.8%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数24、店舗数1,908店=100.7%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は106.7%と増加。売上高は112.1%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数19、店舗数256店=103.6%)は、客単価は上昇したが、客数は106.8%と増加。売上高は112.1%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html