日本フードサービス協会(JF)は2023年9月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数230、店舗数36,406店=99.2%)合計の売上高は115.0%と2桁の拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は107.5%と増加。
ほとんどの業種業態が前年同月比2桁の売上増。パブ・ビアホールパブ、居酒屋、中華ファミリーレストラン、喫茶は20%以上の増。客単価はすべての業種・業態で上昇しているが、パブの12.7%上昇などが顕著。洋風ファストフードは9.1%上昇の一方、客数は2.3%増に留まった。持ち帰り米飯/回転寿司ファストフードも客数増の幅は小さく前年並み。
居酒屋、和風ファミリーレストラン、洋風ファミリーレストラン、麺類ファストフード、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフードは店舗数が減少。とくに居酒屋は前年同月から1割程度店舗数が減っている。
JFによる概況は以下のとおり。
9月は、FFでは洋風を中心に秋の季節メニュー商戦が活発で、売上好調。他の業態も月後半や土日・祝日を中心に客足好調で、外食全体の売上は115.0%、19年比では109.5%となった。インバウンド需要は引き続き堅調で、都心部・観光地を中心に外食の売上向上に寄与している。また、全体の店舗数は19年比で92.3%と依然コロナ前には及ばないが、店舗数の減少が最も大きかった「パブ・居酒屋」でも、19年比で68.1%まで回復。総じて各業態の店舗当たりの売上自体は、価格改定や直近の人流増などで引き続き回復傾向にある。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2023年9月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=230) | (N=36,406) | 115.0% | 99.2% | 107.5% | 107.0% | |
ファストフード | 合計 | (N=57) | (N=21,090) | 112.6% | 100.1% | 105.3% | 106.9% |
洋風 | (N=19) | (N=6,321) | 111.6% | 101.0% | 102.3% | 109.1% | |
和風 | (N=14) | (N=5,092) | 116.3% | 100.5% | 111.2% | 104.7% | |
麺類 | (N=19) | (N=3,011) | 114.7% | 99.5% | 105.5% | 108.7% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=21) | (N=4,292) | 107.6% | 98.8% | 100.9% | 106.7% | |
その他 | (N=7) | (N=2,374) | 117.2% | 99.6% | 111.7% | 105.0% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=68) | (N=10,377) | 117.3% | 98.9% | 112.3% | 104.4% |
洋風 | (N=34) | (N=5,179) | 117.9% | 98.4% | 113.3% | 104.1% | |
和風 | (N=31) | (N=2,566) | 117.0% | 98.1% | 109.1% | 107.2% | |
中華 | (N=13) | (N=1,197) | 120.9% | 101.7% | 115.9% | 104.3% | |
焼肉 | (N=18) | (N=1,435) | 112.6% | 100.2% | 105.5% | 106.7% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=34) | (N=1,820) | 130.0% | 91.2% | 118.9% | 109.4% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=387) | 135.4% | 94.6% | 120.2% | 112.7% | |
居酒屋 | (N=28) | (N=1,433) | 127.4% | 90.3% | 118.2% | 107.8% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=934) | 119.3% | 93.5% | 112.4% | 106.1% | |
喫茶(計) | (N=24) | (N=1,901) | 120.0% | 101.4% | 109.1% | 109.9% | |
その他(計) | (N=21) | (N=284) | 116.2% | 100.0% | 110.3% | 105.3% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は57、店舗数は21,090店(100.1%)。客単価は際立って上昇したが、客数は105.3%と増加。売上高は112.6%と2桁の拡大。
洋風ファストフード(事業社数19、店舗数6,321店=101.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は102.3%と前年同月を上回った。売上高は111.6%と2桁の拡大。
和風ファストフード(事業社数14、店舗数5,092店=100.5%)は、客単価は上昇したが、客数は111.2%と2桁の大幅増。売上高は116.3%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数19、店舗数3,011店=99.5%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.5%と増加。売上高は114.7%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数21、店舗数4,292店=98.8%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は100.9%と前年並み。売上高は107.6%と拡大。
その他ファストフード(事業社数7、店舗数2,374店=99.6%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は111.7%と2桁の大幅増。売上高は117.2%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は68、店舗数は10,377店(98.9%)。客単価は上昇したが、客数は112.3%と2桁の大幅増。売上高は117.3%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数34、店舗数5,179店=98.4%)は、客単価は上昇したが、客数は113.3%と2桁の大幅増。売上高は117.9%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数31、店舗数2,566店=98.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は109.1%と増加。売上高は117.0%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,197店=101.7%)は、客単価は上昇したが、客数は115.9%と2桁の大幅増。売上高は120.9%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数18、店舗数1,435店=100.2%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.5%と増加。売上高は112.6%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は34、店舗数は1,820店(91.2%)。客単価は際立って上昇したが、客数は118.9%と2桁の大幅増。売上高は130.0%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数387店=94.6%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は120.2%と2桁の大幅増。売上高は135.4%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数28、店舗数1,433店=90.3%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は118.2%と2桁の大幅増。売上高は127.4%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数934店=93.5%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は112.4%と2桁の大幅増。売上高は119.3%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数24、店舗数1,901店=101.4%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は109.1%と増加。売上高は120.0%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数21、店舗数284店=100.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は110.3%と2桁の大幅増。売上高は116.2%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html