日本フードサービス協会(JF)は2023年7月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数226、店舗数36,584店=98.7%)合計の売上高は114.2%と2桁の拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は106.6%と増加。
すべての業種・業態で売上高は前年比プラス。とくに、洋風FFSと持ち帰り米飯/回転寿司を除くすべての業種・業態で2桁の伸長となった。客数は洋風FFSを除くすべての業種・業態で前年比プラス。ただ、洋風FFSの客数対前年比は前月の97.6%から99.3%へ若干改善の傾向が見られる。すべての業種・業態で客単価は上昇している。とくに上昇幅が大きいのはパブ・ビアホール(111.9%)と喫茶(110.6%)である。
JFによる概況は以下のとおり。
コロナの5類移行後は各地で花火やお祭りなどのイベント再開で人流回復が進み、インバウンドの回復と相まって、7月の外食需要は堅調に推移した。九州などで豪雨の影響を受けたものの、関東などでは好天が続き、全国の平均気温がこの100年余で最高を記録するほどの暑さの中、夏の季節メニューが好調、全体売上は114.2%となった。ただし19年比112.6%は、相次ぐ客単価の上昇と19年7月が長雨低温で売上不調だったことが背景にある。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2023年7月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=226) | (N=36,584) | 114.2% | 98.7% | 106.6% | 107.2% | |
ファストフード | 合計 | (N=56) | (N=21,364) | 110.9% | 99.6% | 104.0% | 106.6% |
洋風 | (N=21) | (N=6,350) | 107.3% | 101.1% | 99.3% | 108.1% | |
和風 | (N=13) | (N=5,068) | 114.8% | 99.0% | 109.3% | 105.0% | |
麺類 | (N=19) | (N=3,263) | 119.2% | 98.1% | 108.9% | 109.5% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,325) | 108.3% | 98.9% | 101.1% | 107.0% | |
その他 | (N=7) | (N=2,358) | 115.7% | 100.0% | 108.5% | 106.6% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=66) | (N=10,259) | 117.5% | 98.6% | 111.5% | 105.4% |
洋風 | (N=34) | (N=5,160) | 118.7% | 97.9% | 113.3% | 104.8% | |
和風 | (N=30) | (N=2,501) | 118.4% | 98.2% | 109.3% | 108.3% | |
中華 | (N=13) | (N=1,191) | 112.7% | 101.2% | 108.1% | 104.3% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,407) | 116.5% | 99.6% | 108.7% | 107.2% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=33) | (N=1,816) | 129.5% | 91.0% | 120.0% | 107.9% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=390) | 136.0% | 94.7% | 121.6% | 111.9% | |
居酒屋 | (N=27) | (N=1,426) | 126.1% | 90.0% | 119.0% | 105.9% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=952) | 121.1% | 93.7% | 116.2% | 104.3% | |
喫茶(計) | (N=25) | (N=1,914) | 122.3% | 100.9% | 110.6% | 110.6% | |
その他(計) | (N=20) | (N=279) | 120.4% | 98.6% | 113.6% | 106.0% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は56、店舗数は21,364店(99.6%)。客単価は際立って上昇したが、客数は104.0%と前年同月を上回った。売上高は110.9%と2桁の拡大。
洋風ファストフード(事業社数21、店舗数6,350店=101.1%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は99.3%とほぼ前年並み。売上高は107.3%と拡大。
和風ファストフード(事業社数13、店舗数5,068店=99.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は109.3%と増加。売上高は114.8%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数19、店舗数3,263店=98.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は108.9%と増加。売上高は119.2%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,325店=98.9%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は101.1%と前年同月を上回った。売上高は108.3%と拡大。
その他ファストフード(事業社数7、店舗数2,358店=100.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は108.5%と増加。売上高は115.7%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は66、店舗数は10,259店(98.6%)。客単価は際立って上昇したが、客数は111.5%と2桁の大幅増。売上高は117.5%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数34、店舗数5,160店=97.9%)は、客単価は上昇したが、客数は113.3%と2桁の大幅増。売上高は118.7%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数2,501店=98.2%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は109.3%と増加。売上高は118.4%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,191店=101.2%)は、客単価は上昇したが、客数は108.1%と増加。売上高は112.7%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,407店=99.6%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は108.7%と増加。売上高は116.5%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は33、店舗数は1,816店(91.0%)。客単価は際立って上昇したが、客数は120.0%と2桁の大幅増。売上高は129.5%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数390店=94.7%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は121.6%と2桁の大幅増。売上高は136.0%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数27、店舗数1,426店=90.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は119.0%と2桁の大幅増。売上高は126.1%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数952店=93.7%)は、客単価は上昇したが、客数は116.2%と2桁の大幅増。売上高は121.1%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数25、店舗数1,914店=100.9%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は110.6%と2桁の大幅増。売上高は122.3%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数20、店舗数279店=98.6%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は113.6%と2桁の大幅増。売上高は120.4%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html