日本フードサービス協会(JF)は2023年2月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数230、店舗数36,690店=98.4%)合計の売上高は123.5%と2桁の拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は112.4%と2桁の大幅増。
売上高はすべての業種・業態で前年同月を上回った。とくにパブ/居酒屋カテゴリーは前年同月比280%台となった。客数は持ち帰り米飯/回転寿司以外のすべての業種・業態で前年同月を上回った。客単価はすべての業種・業態で前年同月より上昇している。店舗数は中華ファミリーレストラン以外のすべての業種・業態で減少している。
JFによる概況は以下のとおり。
2月の外食全体の売上は前年同月比123.5%、19年比でも103.8%となった。一つには、コロナ感染の収束傾向、気温の上昇、マスク緩和への動きなどによる人流の増加が大きな要因だが、しかし、もう一つの要因は、前月に引き続き原材料費、光熱費、物流費等の高騰により値上げせざるを得ない事情があったからで、実質利益の観点からは依然として厳しい経営状況が続いている。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2023年2月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=230) | (N=36,690) | 123.5% | 98.4% | 112.4% | 109.8% | |
ファストフード | 合計 | (N=57) | (N=21,076) | 110.2% | 98.8% | 105.0% | 104.9% |
洋風 | (N=21) | (N=6,118) | 105.4% | 98.3% | 101.1% | 104.2% | |
和風 | (N=14) | (N=5,058) | 112.4% | 99.0% | 107.0% | 105.1% | |
麺類 | (N=20) | (N=3,169) | 129.6% | 98.5% | 119.1% | 108.8% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=19) | (N=4,333) | 108.1% | 99.0% | 99.1% | 109.1% | |
その他 | (N=8) | (N=2,398) | 116.8% | 99.9% | 110.2% | 106.0% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=66) | (N=10,555) | 139.0% | 98.6% | 127.8% | 108.8% |
洋風 | (N=32) | (N=5,227) | 140.2% | 98.4% | 130.2% | 107.7% | |
和風 | (N=32) | (N=2,576) | 146.3% | 98.1% | 131.6% | 111.2% | |
中華 | (N=13) | (N=1,371) | 118.5% | 101.0% | 113.6% | 104.3% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,381) | 148.2% | 98.4% | 134.3% | 110.4% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=33) | (N=1,897) | 283.9% | 92.6% | 227.4% | 124.8% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=395) | 281.9% | 95.6% | 226.8% | 124.3% | |
居酒屋 | (N=27) | (N=1,502) | 284.8% | 91.9% | 227.7% | 125.1% | |
ディナーレストラン(計) | (N=30) | (N=1,017) | 169.4% | 96.8% | 154.9% | 109.3% | |
喫茶(計) | (N=24) | (N=1,899) | 140.3% | 99.5% | 122.8% | 114.2% | |
その他(計) | (N=20) | (N=246) | 146.1% | 97.6% | 129.4% | 112.9% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は57、店舗数は21,076店(98.8%)。客単価は上昇したが、客数は105.0%と増加。売上高は110.2%と2桁の拡大。
洋風ファストフード(事業社数21、店舗数6,118店=98.3%)は、客単価は上昇したが、客数は101.1%と前年同月を上回った。売上高は105.4%と拡大。
和風ファストフード(事業社数14、店舗数5,058店=99.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は107.0%と増加。売上高は112.4%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数20、店舗数3,169店=98.5%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は119.1%と2桁の大幅増。売上高は129.6%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数19、店舗数4,333店=99.0%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は99.1%とほぼ前年並み。売上高は108.1%と拡大。
その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,398店=99.9%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は110.2%と2桁の大幅増。売上高は116.8%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は66、店舗数は10,555店(98.6%)。客単価は際立って上昇したが、客数は127.8%と2桁の大幅増。売上高は139.0%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数5,227店=98.4%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は130.2%と2桁の大幅増。売上高は140.2%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数2,576店=98.1%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は131.6%と2桁の大幅増。売上高は146.3%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,371店=101.0%)は、客単価は上昇したが、客数は113.6%と2桁の大幅増。売上高は118.5%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,381店=98.4%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は134.3%と2桁の大幅増。売上高は148.2%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は33、店舗数は1,897店(92.6%)。客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は227.4%と2桁の大幅増。売上高は283.9%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数395店=95.6%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は226.8%と2桁の大幅増。売上高は281.9%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数27、店舗数1,502店=91.9%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は227.7%と2桁の大幅増。売上高は284.8%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数30、店舗数1,017店=96.8%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は154.9%と2桁の大幅増。売上高は169.4%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数24、店舗数1,899店=99.5%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は122.8%と2桁の大幅増。売上高は140.3%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数20、店舗数246店=97.6%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は129.4%と2桁の大幅増。売上高は146.1%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html