日本フードサービス協会(JF)は2022年8月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数239、店舗数37,059店=99.5%)合計の売上高は118.0%と2桁の拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は110.1%と2桁の大幅増。
客数は和風ファストフードサービスを除いて全業種・業態が前年同月を上回った。客単価は全業種・業態が前年同月を上回り、売上高も和風ファーストフードサービスを含む全業種・業態が前年同月を上回った。店舗数は、中華ファミリーレストラン、洋風ファストフード、焼肉ファミリーレストラン、和風ファストフード、その他が前年同水準のほかは各業種・業態で減少が見られる。
JFによる概況は以下のとおり。
8月は、3年ぶりに営業制限や行動制限のない「お盆休み」となり、外食各業態の売上は前年を上回り、全体売上は118.0%となったが、19年対比では90.6%と7月の同98.5%と比べると回復力が弱い。コロナ第7波のピーク時で全国の新規感染者が約26万人という日もあり、平日と夜の客足は鈍化し、特に「パブ・居酒屋」では売上が19年対比で44.2%にまで落ち込んだ。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2022年8月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
全体 | (N=239) | (N=37,059) | 118.0% | 99.5% | 110.1% | 107.1% | |
ファストフード | 合計 | (N=58) | (N=21,364) | 107.1% | 99.9% | 103.9% | 103.0% |
洋風 | (N=19) | (N=6,239) | 103.8% | 100.7% | 103.2% | 100.6% | |
和風 | (N=15) | (N=5,122) | 107.8% | 100.4% | 99.9% | 107.9% | |
麺類 | (N=20) | (N=3,215) | 121.2% | 99.0% | 114.6% | 105.8% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,370) | 106.7% | 99.6% | 103.1% | 103.5% | |
その他 | (N=9) | (N=2,418) | 108.0% | 98.9% | 106.7% | 101.2% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=69) | (N=10,770) | 131.5% | 99.4% | 123.3% | 106.7% |
洋風 | (N=32) | (N=5,283) | 127.0% | 98.6% | 121.9% | 104.2% | |
和風 | (N=36) | (N=2,664) | 135.9% | 99.1% | 125.7% | 108.1% | |
中華 | (N=14) | (N=1,375) | 123.9% | 101.9% | 121.3% | 102.2% | |
焼肉 | (N=18) | (N=1,448) | 150.8% | 100.6% | 136.3% | 110.7% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=34) | (N=1,849) | 442.7% | 96.5% | 333.5% | 132.7% |
パブ・ビアホール | (N=11) | (N=429) | 522.1% | 98.2% | 409.9% | 127.4% | |
居酒屋 | (N=28) | (N=1,420) | 407.8% | 95.9% | 294.8% | 138.3% | |
ディナーレストラン(計) | (N=31) | (N=922) | 153.9% | 99.8% | 140.3% | 109.7% | |
喫茶(計) | (N=25) | (N=1,901) | 125.7% | 98.5% | 114.5% | 109.8% | |
その他(計) | (N=22) | (N=253) | 143.3% | 100.0% | 131.6% | 108.9% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は58、店舗数は21,364店(99.9%)。客単価は上昇したが、客数は103.9%と前年同月を上回った。売上高は107.1%と拡大。
洋風ファストフード(事業社数19、店舗数6,239店=100.7%)は、客単価は前年並みだが、客数は103.2%と前年同月を上回った。売上高は103.8%と前年同月を上回った。
和風ファストフード(事業社数15、店舗数5,122店=100.4%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は99.9%とほぼ前年並み。売上高は107.8%と拡大。
麺類ファストフード(事業社数20、店舗数3,215店=99.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は114.6%と2桁の大幅増。売上高は121.2%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,370店=99.6%)は、客単価は上昇したが、客数は103.1%と前年同月を上回った。売上高は106.7%と拡大。
その他ファストフード(事業社数9、店舗数2,418店=98.9%)は、客単価は上昇したが、客数は106.7%と増加。売上高は108.0%と拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は69、店舗数は10,770店(99.4%)。客単価は際立って上昇したが、客数は123.3%と2桁の大幅増。売上高は131.5%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数5,283店=98.6%)は、客単価は上昇したが、客数は121.9%と2桁の大幅増。売上高は127.0%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数36、店舗数2,664店=99.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は125.7%と2桁の大幅増。売上高は135.9%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,375店=101.9%)は、客単価は上昇したが、客数は121.3%と2桁の大幅増。売上高は123.9%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数18、店舗数1,448店=100.6%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は136.3%と2桁の大幅増。売上高は150.8%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は34、店舗数は1,849店(96.5%)。客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は333.5%と2桁の大幅増。売上高は442.7%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数11、店舗数429店=98.2%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は409.9%と2桁の大幅増。売上高は522.1%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数28、店舗数1,420店=95.9%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は294.8%と2桁の大幅増。売上高は407.8%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数31、店舗数922店=99.8%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は140.3%と2桁の大幅増。売上高は153.9%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数25、店舗数1,901店=98.5%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は114.5%と2桁の大幅増。売上高は125.7%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数22、店舗数253店=100.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は131.6%と2桁の大幅増。売上高は143.3%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html