日本フードサービス協会(JF)は2020年12月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数214、店舗数37,648店=96.8%)合計の売上高は84.5%と2桁の縮小。客単価は上昇し、客数は82.1%と2桁の大幅減。
すべての業態で客数が前年同月を割り、洋風ファストフードサービスを除くすべての業態で売上高が前年同月を割った。
洋風ファストフードサービスの客数は7.8%減となったが、客単価の13.7%上昇で売上高4.8%を確保した。ほか、売上高の減少を1桁に抑えたのは持ち帰り米飯/回転寿司(3.8%減)、和風ファストフードサービス(5.3%減)、中華ファミリーレストラン(7.7%減)。
パブ/居酒屋は売上高60.9%減。
JFによる概況は以下のとおり。
12月は、新型コロナ新規感染者数が更に増加、度重なる政府・自治体からの営業時間短縮要請や外出自粛要請などにより、客足が急減、店内飲食業態は大きな打撃を受けた。忘年会や帰省など期待された年末需要が消失し、外食全体の売上は前年同月比84.5%と大きく落ち込んだ。特に夜が書き入れ時の飲酒業態は再び壊滅的状況で、「パブ・居酒屋」は前年比39.1%に急落した(11月の前年比は57.2%)。
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=214) | (N=37,648) | 84.5% | 96.8% | 82.1% | 102.9% | |
ファストフード | 合計 | (N=54) | (N=21,774) | 97.0% | 99.0% | 88.0% | 110.2% |
洋風 | (N=17) | (N=6,331) | 104.8% | 99.5% | 92.2% | 113.7% | |
和風 | (N=16) | (N=5,114) | 94.7% | 99.6% | 89.5% | 105.7% | |
麺類 | (N=20) | (N=3,336) | 81.9% | 99.3% | 80.1% | 102.2% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=15) | (N=4,356) | 96.2% | 97.7% | 93.9% | 102.5% | |
その他 | (N=11) | (N=2,637) | 83.7% | 98.4% | 64.1% | 130.6% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=61) | (N=10,437) | 78.2% | 95.0% | 75.2% | 104.0% |
洋風 | (N=26) | (N=5,191) | 74.0% | 93.0% | 71.5% | 103.4% | |
和風 | (N=33) | (N=2,625) | 74.2% | 94.6% | 74.1% | 100.1% | |
中華 | (N=14) | (N=1,152) | 92.3% | 101.4% | 85.8% | 107.6% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,469) | 88.6% | 98.1% | 90.9% | 97.5% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=35) | (N=2,163) | 39.1% | 87.6% | 43.4% | 90.2% |
パブ・ビアホール | (N=9) | (N=310) | 36.2% | 89.6% | 41.6% | 87.2% | |
居酒屋 | (N=29) | (N=1,853) | 39.8% | 87.3% | 43.9% | 90.6% | |
ディナーレストラン(計) | (N=28) | (N=1,057) | 58.1% | 92.3% | 57.4% | 101.3% | |
喫茶(計) | (N=19) | (N=1,992) | 71.7% | 96.3% | 69.2% | 103.6% | |
その他(計) | (N=17) | (N=225) | 73.5% | 99.6% | 75.0% | 98.0% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は54、店舗数は21,774店(99.0%)。客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は88.0%と2桁の大幅減。売上高は97.0%と前年同月を下回った。
洋風ファストフード(事業社数17、店舗数6,331店=99.5%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は92.2%と減少。売上高は104.8%と前年同月を上回った。
和風ファストフード(事業社数16、店舗数5,114店=99.6%)は、客単価は際立って上昇し、客数は89.5%と2桁の大幅減。売上高は94.7%と縮小。
麺類ファストフード(事業社数20、店舗数3,336店=99.3%)は、客単価は上昇し、客数は80.1%と2桁の大幅減。売上高は81.9%と2桁の縮小。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数15、店舗数4,356店=97.7%)は、客単価は上昇し、客数は93.9%と減少。売上高は96.2%と前年同月を下回った。
その他ファストフード(事業社数11、店舗数2,637店=98.4%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は64.1%と2桁の大幅減。売上高は83.7%と2桁の縮小。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は61、店舗数は10,437店(95.0%)。客単価は上昇し、客数は75.2%と2桁の大幅減。売上高は78.2%と2桁の縮小。
洋風ファミリーレストラン(事業社数26、店舗数5,191店=93.0%)は、客単価は上昇し、客数は71.5%と2桁の大幅減。売上高は74.0%と2桁の縮小。
和風ファミリーレストラン(事業社数33、店舗数2,625店=94.6%)は、客単価は前年並みながら、客数は74.1%と2桁の大幅減。売上高は74.2%と2桁の縮小。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,152店=101.4%)は、客単価は際立って上昇し、客数は85.8%と2桁の大幅減。売上高は92.3%と縮小。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,469店=98.1%)は、客単価は下降したが、客数は90.9%と減少。売上高は88.6%と2桁の縮小。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は35、店舗数は2,163店(87.6%)。客単価は際立って下降したが、客数は43.4%と2桁の大幅減。売上高は39.1%と2桁の縮小。
パブ・ビアホール(事業社数9、店舗数310店=89.6%)は、客単価は2桁ダウンと大幅に下降したが、客数は41.6%と2桁の大幅減。売上高は36.2%と2桁の縮小。
居酒屋(事業社数29、店舗数1,853店=87.3%)は、客単価は際立って下降したが、客数は43.9%と2桁の大幅減。売上高は39.8%と2桁の縮小。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数28、店舗数1,057店=92.3%)は、客単価は上昇し、客数は57.4%と2桁の大幅減。売上高は58.1%と2桁の縮小。
喫茶
喫茶全体(事業社数19、店舗数1,992店=96.3%)は、客単価は上昇し、客数は69.2%と2桁の大幅減。売上高は71.7%と2桁の縮小。
その他の業態
その他全体(事業社数17、店舗数225店=99.6%)は、客単価は下降したが、客数は75.0%と2桁の大幅減。売上高は73.5%と2桁の縮小。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html