客数割り込みつつ客単価上昇

日本フードサービス協会(JF)は2019年3月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数196、店舗数35,798店=100.3%)合計の売上高は102.8%と前年同月を上回った。客単価は上昇しながら、客数は99.3%とほぼ前年並み。

 洋風・和風ファストフードと中華ファミリーレストランが客単価と客数を同時に上げて売上増。持ち帰り米飯/回転寿司、和風ファミリーレストラン、その他業態で客数減が目立った。

 その他ファストフードの落ち込みは、前年の携帯会社とのコラボキャンペーンの反動。

 

 JFでは「3月は、前年より日曜日が多い曜日周りや、天候が比較的安定していたことも外食需要の下支えとなった。また季節限定メニューの堅調やメニューの改訂などにより客単価が上昇し、全体の売上は102.8%と31カ月連続して前年を上回った」としている。

外食産業市場動向調査2019年3月度全店データ
事業社数 店舗数 売上高(前年比) 店舗数(前年比) 客数(前年比) 客単価(前年比)
全体 (N=196) (N=35,798) 102.8% 100.3% 99.3% 103.5%
ファストフード 合計 (N=57) (N=19,444) 103.4% 100.6% 99.1% 104.3%
洋風 (N=18) (N=6,531) 106.4% 99.6% 103.7% 102.6%
和風 (N=17) (N=5,176) 105.3% 101.8% 102.6% 102.6%
麺類 (N=22) (N=3,251) 103.1% 103.0% 101.6% 101.5%
持ち帰り米飯/回転寿司 (N=15) (N=1,901) 100.4% 97.9% 96.6% 103.9%
その他 (N=8) (N=2,585) 86.4% 99.9% 62.9% 137.3%
ファミリーレストラン 合計 (N=50) (N=9,622) 102.3% 100.3% 100.0% 102.4%
洋風 (N=21) (N=4,911) 101.6% 99.7% 99.4% 102.2%
和風 (N=27) (N=1,899) 99.9% 99.6% 97.3% 102.7%
中華 (N=15) (N=1,434) 105.7% 101.6% 103.6% 102.0%
焼肉 (N=14) (N=1,378) 104.5% 102.1% 103.8% 100.7%
パブ/居酒屋 合計 (N=33) (N=2,395) 101.2% 99.7% 100.8% 100.4%
パブ・ビアホール (N=9) (N=331) 103.2% 99.4% 103.9% 99.3%
居酒屋 (N=28) (N=2,064) 100.7% 99.8% 99.9% 100.9%
ディナーレストラン(計) (N=25) (N=1,003) 103.8% 98.4% 102.0% 101.7%
喫茶(計) (N=15) (N=2,062) 101.1% 100.5% 99.2% 101.9%
その他(計) (N=16) (N=1,272) 101.7% 98.0% 96.4% 105.4%

凡例:10%以上のプラス5%以上のプラス前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)5%以上のマイナス10%以上のマイナス

※前年同月比は税抜比較で行っている。

※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。

ファストフード

ファストフード全体の事業社数は57、店舗数は19,444店(100.6%)。客単価は上昇しながら、客数は99.1%とほぼ前年並み。売上高は103.4%と前年同月を上回った。

洋風ファストフード(事業社数18、店舗数6,531店=99.6%)は、客単価は上昇したが、客数は103.7%と前年同月を上回った。売上高は106.4%と拡大。

和風ファストフード(事業社数17、店舗数5,176店=101.8%)は、客単価は上昇したが、客数は102.6%と前年同月を上回った。売上高は105.3%と拡大。

麺類ファストフード(事業社数22、店舗数3,251店=103.0%)は、客単価は上昇したが、客数は101.6%と前年同月を上回った。売上高は103.1%と前年同月を上回った。

持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数15、店舗数1,901店=97.9%)は、客単価は上昇し、客数は96.6%と前年同月を下回った。売上高は100.4%と前年同月をクリア。

その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,585店=99.9%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は62.9%と2桁の大幅減。売上高は86.4%と2桁の縮小。

ファミリーレストラン

ファミリーレストラン全体の事業社数は50、店舗数は9,622店(100.3%)。客単価は上昇しながら、客数は100.0%と前年並み。売上高は102.3%と前年同月を上回った。

洋風ファミリーレストラン(事業社数21、店舗数4,911店=99.7%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.4%とほぼ前年並み。売上高は101.6%と前年同月を上回った。

和風ファミリーレストラン(事業社数27、店舗数1,899店=99.6%)は、客単価は上昇し、客数は97.3%と前年同月を下回った。売上高は99.9%と未達ながら前年同月並み。

中華ファミリーレストラン(事業社数15、店舗数1,434店=101.6%)は、客単価は上昇したが、客数は103.6%と前年同月を上回った。売上高は105.7%と拡大。

焼肉ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,378店=102.1%)は、客単価は前年並みだが、客数は103.8%と前年同月を上回った。売上高は104.5%と前年同月を上回った。

パブ・居酒屋

パブ/居酒屋全体の事業社数は33、店舗数は2,395店(99.7%)。客単価は前年並みで、客数は100.8%と前年並み。売上高は101.2%と前年同月を上回った。

パブ・ビアホール(事業社数9、店舗数331店=99.4%)は、客単価はやや低めの前年並みだが、客数は103.9%と前年同月を上回った。売上高は103.2%と前年同月を上回った。

居酒屋(事業社数28、店舗数2,064店=99.8%)は、客単価は前年並みで、客数は99.9%とほぼ前年並み。売上高は100.7%と前年同月をクリア。

ディナーレストラン

ディナーレストラン全体(事業社数25、店舗数1,003店=98.4%)は、客単価は上昇したが、客数は102.0%と前年同月を上回った。売上高は103.8%と前年同月を上回った。

喫茶

喫茶全体(事業社数15、店舗数2,062店=100.5%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.2%とほぼ前年並み。売上高は101.1%と前年同月を上回った。

その他の業態

その他全体(事業社数16、店舗数1,272店=98.0%)は、客単価は際立って上昇し、客数は96.4%と前年同月を下回った。売上高は101.7%と前年同月を上回った。

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html