全業態の半数が客数を落とす

日本フードサービス協会(JF)は2018年7月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は前年並みとなった。

客数が前年同月を下回ったのは、和風ファストフード、持ち帰り米飯/回転寿司、洋風ファミリーレストラン、和風ファミリーレストラン、パブ・ビアホール、居酒屋、喫茶で、分類している14業態のうち半数に上る。とくに居酒屋は5%以上のダウン。

このうち、和風ファストフードと持ち帰り米飯/回転寿司は客単価の上昇で売上高は前年同月比プラス。一方、パブ・ビアホールと居酒屋は客単価も下げている。

客数が前年を上回った業態も、最大でも中華ファミリーレストランの102.3%であり、前年並みで推移した。

JFでは「7月は、土曜日が1日少ない曜日周りに加え、西日本を中心とした豪雨、全国的猛暑、台風など、異例続きの天候で客数は98.9%となったが、価格改定や各社各様のキャンペーン、季節メニューの訴求等により客単価の上昇が続いており、全体売上は100.5%と、23カ月連続して前年を上回った」としている。

事業所数(n=194)、店舗数(n=36,524)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.5% 100.3% 98.9% 101.7%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高も3.0%増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

和風は、客単価が3.2%上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数は前年並み。売上高もやや減。店舗数はやや増加した。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数はやや減少した。

その他は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高もやや増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

事業所数(n=59)、店舗数(n=20,024)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 102.0% 100.4% 99.8% 102.2%
洋風 103.0% 99.7% 100.1% 102.9%
和風 102.6% 101.1% 99.5% 103.2%
麺類 99.0% 102.2% 100.0% 99.1%
持ち帰り米飯/回転寿司 100.4% 98.9% 98.1% 102.4%
その他 102.0% 99.3% 100.4% 101.6%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高も減少傾向ながら前年並み。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数は4.3%減。売上高もやや減。店舗数は前年並みとなった。

和風は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高もやや減。店舗数は前年並みとなった。

中華は、客単価が前年並みに推移したが、客数はやや増。売上高もやや増。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移して、客数はやや増。売上高もやや増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=53)、店舗数(n=9,921)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 99.5% 100.9% 97.2% 102.3%
洋風 98.4% 100.4% 95.7% 102.8%
和風 98.4% 100.1% 97.1% 101.3%
中華 102.9% 102.6% 102.3% 100.6%
焼き肉 102.0% 101.9% 102.1% 99.9%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数はやや減。売上高も3.1%減。店舗数は前年並みとなった。

居酒屋は、客単価がやや下降したが、客数は5.7%減と不調。売上高も6.7%減と不調。店舗数は3.4%減少した。

事業所数(n=30)、店舗数(n=2,193)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 94.2% 97.1% 95.2% 99.0%
パブ・ビアホール 96.9% 100.0% 97.4% 99.4%
居酒屋 93.3% 96.6% 94.3% 99.0%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が前年並みに推移したが、客数は前年並み。売上高も前年並み。店舗数はやや減少した。

事業所数(n=23)、店舗数(n=999)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.2% 98.9% 100.1% 100.2%

喫茶

喫茶の合計は、客単価が前年並みに推移して、客数はやや減。売上高もやや減。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

事業所数(n=15)、店舗数(n=2,097)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 98.0% 99.7% 97.2% 100.8%

その他

事業所数(n=14)、店舗数(n=1,290)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.9% 103.7% 100.5% 101.4%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html