洋FRに短縮営業の影響出る

日本フードサービス協会(JF)は2017年11月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.9%増。店舗数は前年並みとなった。

JFでは「11月は、台風などに見舞われた前月に比べると比較的穏やかな天候の地域が多く、全般的に客足堅調、客数は101.0%となった。引き続きFF、FRを中心にフェアメニューなど高単価商品が堅調な店舗も多く、客単価が上昇したことから、全体の売上は103.9%と前年を上回った」としている。

とくに好調だったのは焼き肉ファミリーレストランで、客数、売上高ともに前年同月比2桁増となった。

他の諸業態もおおむね好調だったが、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード、その他ファストフード、洋風ファミリーレストラン、居酒屋で客数が前年同月未達。その他ファストフード、居酒屋で売上高も前年同月未達。

とくにその他ファストフードは客数が3割近い減少、売上高が1割近い減少という激震。JFによると「『アイスクリーム』が昨年の他産業とのコラボキャンペーンがあった反動」。

居酒屋は7月から5カ月連続で客数、売上高ともに前年同月割れとなった。

洋風ファミリーレストランについて、JFは「営業時間短縮の影響などで客数が前年を割れるも、ディナー時間帯が好調なところが多く客単価が上昇」としている。

事業所数(n=191)、店舗数(n=36,428)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.9% 100.7% 101.0% 102.8%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価が4.1%上昇したが、客数は前年並み。売上高も4.4%増。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価が4.0%上昇したが、客数は3.5%増。売上高も7.7%増と非常に好調。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

和風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.1%増。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も5.0%増と非常に好調。店舗数は3.5%増となった。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が3.2%上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや減少した。

その他は、客単価が24.6%上昇と2桁大幅アップして、客数は26.7%の2桁大幅減。売上高も8.6%減と不調。店舗数は前年並みとなった。

事業所数(n=56)、店舗数(n=19,715)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 104.4% 100.6% 100.3% 104.1%
洋風 107.7% 99.2% 103.5% 104.0%
和風 104.1% 101.5% 101.6% 102.5%
麺類 105.0% 103.5% 102.8% 102.1%
持ち帰り米飯/回転寿司 101.5% 98.8% 98.4% 103.2%
その他 91.4% 100.2% 73.3% 124.6%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高も3.3%増。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価が前年並みに推移したが、客数は前年並み。売上高もやや増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

中華は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.0%増。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が前年並みに推移したが、客数は10.5%の2桁大幅増。売上高も11.6%増と2桁の大幅増となった。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=52)、店舗数(n=9,868)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.3% 101.1% 100.7% 102.6%
洋風 102.0% 101.0% 99.3% 102.7%
和風 101.4% 99.8% 100.9% 100.5%
中華 104.0% 102.2% 102.9% 101.1%
焼き肉 111.6% 102.6% 110.5% 100.9%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価がやや下降して、客数は5.2%増と好調。売上高も3.5%増。店舗数はやや増加した。

居酒屋は、客単価が前年並みに推移して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高も減少傾向ながら前年並み。店舗数は3.6%減少した。

事業所数(n=32)、店舗数(n=2,495)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.4% 97.0% 100.8% 99.6%
パブ・ビアホール 103.5% 101.2% 105.2% 98.4%
居酒屋 99.6% 96.4% 99.4% 100.2%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が前年並みに推移したが、客数は5.2%増と好調。売上高も5.3%増と非常に好調。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

事業所数(n=25)、店舗数(n=1,019)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 105.3% 99.2% 105.2% 100.0%

喫茶

喫茶の合計は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.4%増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=13)、店舗数(n=2,128)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.4% 102.0% 101.4% 102.0%

その他

事業所数(n=13)、店舗数(n=1,203)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 105.1% 105.2% 118.3% 88.9%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html