日本フードサービス協会(JF)は2011年09月外食産業市場動向調査を発表した。これによると、外食産業の9月度売上高は前年比99.2%、客数は同97.8%と、いずれも前年割れ。ファストフードの売上高は3月の震災後初めて前年を上回った。とくに麺類は売上高、客数とも10%以上アップと好調だが、牛丼等のファストフードは逆に10%以上ダウンと苦戦。焼肉の深刻な落ち込みは継続。
全体
全体は8月の落ち込みよりは前年レベルに近づいた全体の売上高、客数の前年割れについて、同協会は台風の影響などがあったと分析している。
とくに堅調なのはファストフードの麺類。一方焼き肉の苦戦は続いている。
業種・業態別
パーセンテージはいずれも前年比。
【全体】
売上高99.2%、店舗数100.8%、客数97.8%、客単価101.4%。
【ファストフード】
売上高101.9%、店舗数101.9%、客数99.0%、客単価103.0%
麺類は売上高、客数とも10%以上上昇と好調。牛丼などの和風は客数13.9%下回る。洋風は売上高、客数とも前年クリア。持ち帰り米飯/回転寿司の売上高、客数の前年割れは、前年に大手企業が販促セールを展開した反動もある。
●洋風
売上高103.7%、店舗数99.3%、客数101%、客単価102.7%
●和風
売上高91.3%、店舗数103.1%、客数86.1%、客単価106.1%
●麺類
売上高111.5%、店舗数110.1%、客数112.2%、客単価99.4%
●持ち帰り米飯/回転寿司
売上高96.1%、店舗数96.9%、客数92.3%、客単価104.1%
●その他
売上高101.2%、店舗数104.2%、客数101.8%、客単価99.4%
【ファミリーレストラン】
売上高95.4%、店舗数99.8%、客数94.9%、客単価100.5%。
中華は売上高、客数とも前年超え。焼き肉は売上高、客数とも10%以上の大幅ダウン。和風は洋風よりも売上高、客数の低下が軽微。
●洋風
売上高93.8%、店舗数100.2%、客数92.6%、客単価101.3%
●和風
売上高97.9%、店舗数98.9%、客数97.6%、客単価100.3%
●中華
売上高103.6%、店舗数103.5%、客数104.3%、客単価99.3%
●焼き肉
売上高88%、店舗数96.8%、客数87.7%、客単価100.3%
【パブ/居酒屋】
売上高98.9%、店舗数98.8%、客数99.2%、客単価99.6%。
パブ・ビアホールの客数は前年超えるが、客単価は低下。スポーツイベント需要の取り込みができた企業等があった。居酒屋は売上高、客数とも前年をやや下回る。居酒屋の会員社からは「月末にかけては宴会需要も増え、震災前の状況に戻りつつある」とのコメントもあった。
●パブ・ビアホール
売上高98.7%、店舗数100.8%、客数103.3%、客単価95.6%
●居酒屋
売上高98.9%、店舗数98.5%、客数98.4%、客単価100.5%
【ディナーレストラン】
売上高100.5%、店舗数101.8%、客数99.1%、客単価101.4%
客数やや下回るが、売上高は前年クリア。
【喫茶】
売上高97.8%、店舗数99.6%、客数97.5%、客単価100.4%
【その他】
売上高98.1%、店舗数99.3%、客数99.2%、客単価98.9%
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/