【グルーポン・ジャパンCEO根本啓さんへのインタビュー】グルーポン・ジャパンの根本啓代表取締役CEOに、2011年1月のおせち問題からの同社の改善の内容と、現在のグルーポンのサービス、今後目指すところを聞いた。
各国のマネジメントが信じるグルーポンに共感した
――根本社長は8月に代表取締役CEOに就任されましたが、そのお話はいつ頃からあったのですか。
根本 「2013年の年明けぐらいから、知人を通じてお話をさせていただいていました。社長含みで5月に入社し、実際に5月半ば頃から実質的な責任者として活動を始めました」
――海外経験も豊富なご経歴ですが、グルーポン・ジャパンのスタート時には日本にいらしたのですね。当時はグルーポンをどのように見ていましたか。
根本 「グルーポンを含めたいわゆる『共同購入型クーポン』というサービスについては、面白いサービスだなと思って外から見ていました。
私は前職でオンラインの物販やアプリという事業を担当していましたが、そういう仕事の立場からも興味深く見ていて、まだまだ伸びしろはあるだろうなと感じていました。
ただ、2011年1月に、見本と異なるおせちを提供した、あるいは届かなかったという事故も外から見ていたわけですが、残念な事故だと感じていました」
――会社にはそうした過去のつまずきもあったわけですが、それでも今なおやりがいを感じたのは、どんなところからですか。
根本 「グルーポンは現在世界48カ国で展開していますが、そのうちアジアやヨーロッパなどいくつかの国のグルーポンのマネジメントと、またシカゴの本社の人間と、電話であるいは会って話しをしました。その中で、彼らが、グルーポンという会社の志、目指しているもの、ビジョンを聞き、共感しました。志そのものだけでなく、実際にこういう人間が情熱を持ってやっているんだなと感じられたことも大きいです。
彼らは、このビジネスが、やはりお客様(消費者)のためになる、お客様の毎日が楽しくなったりわくわくしたり、パートナー様(グルーポンで食事やサービスなどのクーポンを販売する店舗等の事業者)のビジネスが大きくなったり、ということを信じている。実際に会社を作って会社を伸ばしてきた人たちが、まだまだ今後の成長の可能性を信じていることがわかったのです」
おせち問題以降に審査項目は30から200へ増やした
――2011年1月1日のおせちの事故について、先日(2013年11月21日)の記者会見では「おせちは、私どもが忘れてはならないキーワードの1つ」とお話しされました。グルーポン・ジャパンでは、あの事件の後、どのような活動をしてきましたか。
根本 「これは私が就任する前から始まっている活動を含めてのことですが、さまざまな見直し、改善を行ってきました。
おせち問題が発生したのは、グルーポン・ジャパンのサービスが前年の10月に始まってまだ2カ月という時期でした。問題発生を受けて、まず、当時の代表がお客様への謝罪をし、返金をさせていただき、ギフト券などもご用意させていただいてお詫びをしました。また、当時の米国本社のCEOも正式に謝罪コメントを発表させていただいています。しかし、それで終わったのではなく、あれから2年余り、業務のあらゆる段階で改善を進めてきたのです。
まず営業、つまりパートナー様にクーポンを販売する相談をさせていただく部隊ですが、彼らの評価基準を変えました。すなわち、問題発生当時は、いわば売上げ偏重の評価制度だったのですが、現在は、クーポンを購入されたお客様の満足度を含めた評価制度に変えたのです。この満足度は、クーポンを利用した後でお客様に答えていただくアンケートによって測ります。
また、ディールの審査基準も見直しています。ディールというのは、クーポンで提供する商品・サービスのことです。クーポンの販売に当たって、その内容が適切なものであるかを審査させていただくのですが、問題発生当時は、この審査基準は30項目でした。それをその後、社内で毎週審議・検討を重ねて、審査項目を追加してきた結果、現在ではおよそ200項目の審査基準となり、細かくチェックをするようになっています」
――それはすべてのパートナー、すべてのディールに対して200項目のチェックが入るということですか。
根本 「いいえ。我々が提供するクーポンには、飲食、美容、物販、旅行、宿泊施設などさまざまな分野のものがあります。そのそれぞれの分野ごとに必要な基準を設けていて、全分野の基準を合計するとその数になるということです。
逆に、かつてはすべての分野を合計しても30しかなかったということです。そこの改善を進めました。
この審査でOKになってクーポンを販売することになったものについて、今度はお客様にそのディールが正しく伝わるようにサイトに掲載しなければいけません。ところが、問題発生当時は、この制作・校正を外注先に頼っていました。現在は、これを内製化し、社内で責任を持って校正を行う形に改めています。
チェックのプロセスも、問題発生以前は一方的に『こうなりますよ』という通知をする形を取っていましたが、現在は電話やメールで連絡を取り合い、双方向で確認をする形にしました。
また、内製化するだけでなく、飲食、物販、旅行、宿泊施設などそれぞれを専門的に担当する編集チームを編成し、分野ごとに必要なノウハウが蓄積される体制を整えました」
問い合わせへの対応は大幅に強化した
――クーポン販売開始後のケアもあるのですか。
根本 「パートナー様をサポートする専門部隊を新設しました。たとえば、クーポン情報の掲載に当たって『明日から掲載されます』と連絡させていただいて、『掲載されてクーポンが売れ始めると予約の電話がどんどんかかってくるので、電話が取れるような体制、スタッフの確保をしてください』とか、実際にお客様がご来店されたときのクーポンの取り扱い方の説明をするとかといったアドバイスをします。
もちろんこれらは営業の部隊からすでに説明していることですが、少し時間も経っていますので、不安や失敗のないようにサポートするわけです。また、パートナー様が困ったときには、365日お問い合わせを受けられる体制も整えています。
お問い合わせについては、お客様からのお問い合わせも改善しました。以前はメールでの対応のみで、しかもかつては72時間以内の返信率が7割と、決して高いとは言えない比率でした。これを、電話でのお問い合わせにも対応する体制とし、現在は受電率97.9%、メール返信率は24時間以内に93.9%にまで引き上げることができました。
改善はもちろんこれらで終わりというわけではなく、審査の項目の見直しは継続的に必要でしょうし、それぞれの部署でいろいろな知見をためて、順次よりよい体制作りを進めていきます」
日本は世界的にも厳しい審査基準に
――ディールの審査基準が大幅に増えたということですが、飲食店について言えば、たとえばどんな項目が増えたのでしょうか。例を挙げていただけますか。
根本 「基本的には商品の内容がお客様に正しく伝わるかどうか、またオーバーな表現がないかということが大切になります。
たとえば、等級A5の牛肉を使う料理と表示するならば、それを証明する書類を確認させていただくとか、飲食店とは別の分野では、乗馬とかスキューバとか多少危険も伴うようなスポーツの体験やレッスンのクーポンなどの場合は、しかるべき資格を持った指導者がいるかどうかをきちんと確認させていただくとかです」
――結果的に、他の国と比べて、グルーポン・ジャパンの審査基準は相当厳しくなったのではないですか。
根本 「グルーポンを展開している世界48カ国で基本的なビジネスのスキームは同じです。ただ、確かに日本の基準は各国と比べても厳しいと言われています」
――最近、ホテル、デパート、飲食店などでのメニュー虚偽表示の問題がまた表面化して話題になっています。こういうことが重なると行政が何か規制をという話になりがちですが、本来、安全・安心・信頼はビジネスの中で自然に担保されるべきでしょう。そういう意味では、グルーポンの審査を通るということが、一つの信頼の証しになるということも考えられるのではないですか。
根本 「そうなってくれたらうれしいなとは思いますが、それは我々の目標ではありません。グルーポンのステータスを上げたいとか、グルーポンを売りたいとかという発想は、実のところあまりないのです。
そうではなくて、とにかくパートナー様が提供する食事やサービスをたくさんのお客様に紹介できること、お客様とパートナー様と、両方の満足をどれだけ獲得できるか、そこが第一です」
一人ひとりの消費者に合った商品・サービスを案内する
――ここ数年、あるいは10年以上、外食業界では値下げでの集客や販促ツールに頼り切った“販促漬け”の営業の形に陥る店が増えて、これが成長の妨げになっている面があります。その点、グルーポンとしては、“安い”ということをどの程度カギにするのでしょうか。
根本 「そうは言っても、価格の魅力はお客様にとってはやはり大きなバリューです。そこを無視しては、なかなか魅力は伝わりません。期間限定の中で魅力的な価格を提示できるメリットはあります。
ただし、安ければいいとは思っていないのです。また、店ごとにさまざまな経営環境や成立条件がありますから、一律に割引き幅が大きければ大きいほどいいということでもない。
そしてもう一つ、単に安いだけでなく、確かに満足があることが大切です。そのために、お客様のご利用後にアンケートをお送りして答えていただいています。これは簡単な内容ですが、これをそのディールがよかったかどうかの評価に用います。
その評価が著しく低いなど、場合によっては次回の掲載は見送らせていただくということもあり得ます。厳しいですが、ご満足いただけないお店をお客様に何度もご紹介するわけにはいきませんから」
――価格訴求型のプロモーションを行った場合、値下げしたときにしか来店しないチェリー・ピッカー(「繁盛の秘密・付加価値の正体」第13回参照)を集めてしまうリスクが考えられると思いますが、そこはどうお考えですか。
根本 「もちろん、そういう方はいらっしゃると思います。そういう方の来店をゼロにすることは無理でしょう。しかし、我々はそういう人たちを集めるのではないプログラムを目指しています。
それは、『パーソナライズされたレコメンデーション』と言っていますが、お客様一人ひとりに最適なディールすなわちお店や商品・サービスをご案内するということです。
お客様ごとの嗜好やニーズは、購買履歴やサイトの閲覧履歴からつかむことができます。その嗜好やニーズに合った適切なディールのご紹介ができれば、そのお店にとってみても最適なお客様をご紹介できるということになります。そういったことができるようなデータベース運用の知見を蓄積していきます。これは日本ではまだ改善の余地がある段階ですが、これが目下我々が目指しているところです」
現在のグルーポンは共同購入型クーポンではない
――飲食店などの店舗でも、通信販売などで行われているRFM分析(「食の損得感情」第89回、「食卓書机」第12回参照)やクラスター分析(統計解析手法の一つ)に基づいたダイレクトメール(DM)が有効ということは知られています。ところが、中小店・零細店ではそもそもその解析をするための母集団となるリストを持っていないものですから、グルーポンのそうした取り組みが進むことは店にとってのメリットになるでしょう。しかし、SNSやメールを使って、クーポン情報を消費者に拡散してもらい、購入を誘ってもらう「共同購入型クーポン」の場合、最終的に集まるお客はそこまでコントロールできないのではないですか。
根本 「お客様にSNSやメールでクーポン情報を拡散していただくことは、もちろん我々も期待するところですが、現在のグルーポンはいわゆる『共同購入型クーポン』ではないのです。
グルーポンのスタート当初は、一定時間の間に一定の販売数に到達すればクーポンを発行し、到達しなかった場合にはクーポンを発行しない、つまりディールそのものが成立しないという形を取っていました。それによって高い集客力を獲得しようとするモデルが『共同購入型クーポン』と言われるものです。
しかし、現在グルーポンでは、期間限定というところは同じですが、最低成立枚数というものは設定していないのです。そういう形での拡散の動機付けは廃止していますから、以前とは拡散のされ方が違います。
そういう意味では、スタート当初のように、ご案内がどこに行くかわからないわけではなくて、我々のほうからメールマガジンに登録しているお客様にターゲットしてディールをご案内することが可能になっています」
品ぞろえを増やして登録者を増やす
――消費者が安売りのクーポンを獲得するために拡散するということはなくなっているわけですね。今は、グルーポンのWebサイトの閲覧で特定のクーポンを購入する人と、メールでの案内がきっかけで購入する人と、比率はどれぐらいですか。また、登録数はどれぐらいですか。
根本 「今、日本ではグルーポンが直接配信したEメールから購入に至るケースが、全購入者の半分強となっています。
また、パソコンからかモバイル端末からかの分類で言いますと、モバイル端末からのお客様がやはり半分強です。とくに、レストランはモバイルでご覧いただいて購入していただくけるように伸ばすことが、重要な取り組みだと考えています。
メールマガジンの登録数は全世界共通の方針で公開していないのです。ただ、事業上満足のいくレベルにはすでに達しています。
ただし、課題としては、男性の登録を増やしたいと考えています。現状、6:4ぐらいの比率で女性が多く、男性はまだ伸びしろがあります。
とは言え、無理やり集めることができるわけではありません。それを実現するには、やはり我々の品揃え、ディールのバラエティを増やすことが、より理想的なリストを獲得することになると見ています」
――根本社長が方針の一つとして品揃えの充実を掲げているのは、その意味だったのですね。
根本 「そうです。ディールのバラエティが広がれば、男女比の適正化だけでなく、さらに幅広いお客様にクーポンをお求めいただける土壌が出来ることになります。
我々はそのようにディールのバラエティを広げ、登録者数を増やすこと、また、的確な内容と価格のディールの作り方の提案、決済、さらに今後はオンラインでの予約サービスなどの提供などに注力し、パートナー様には商品・サービスの充実、レベルアップに注力していただく。この協働の関係を作ることを目標にしていきます」
――ディールのバラエティを増やすとは、各ジャンルごとのパートナーをより多くしていくということですか。
根本 「ジャンル自体を広げるということもあります。たとえば、食に関して言えば、お米や、今の季節ならみかんや、さまざまな農産物、水産物、あるいはおいしい水など、地方の特色ある物産の物販の取り扱いも増やしていきたい」
――農産物については、農家の直販の場合はとくに品質や安全性のチェックを経ていないケースが弱点になりますから、グルーポンが扱うことで消費者に提供できる価値が高まることはあるでしょう。
根本 「物販は飲食店様にも取り組んでいただけることで、たとえばレストランの特製のスパイス、ソース、ドレッシングなども取り扱っていきたいところです。
物販は、飲食店への来店よりも男女別や嗜好の違いといった垣根が低く、誰もが必要とするものが現れやすいので、こちらの品揃えは是非増やしていきたい。
地方の物産の取り扱いも増やしていきたい。近く、このジャンルの大きなご案内ができると思いますので、ご期待ください」
販促漬けにはさせない
――先ほど“販促漬け”やチェリー・ピッカーというお話をしましたが、そうなってしまった場合のいちばんの問題は、販促が“リピート客の獲得のため”ではなく、“日々の客数確保のため”となってしまって、販促費が固定化してしまうことです。グルーポンはリピート客を獲得できる仕組みになっているでしょうか。
根本 「確かに、リピートが続くお客様がいらっしゃらないとか、来店したお客様にアップセル(さらに上位の商品を購入すること)がないということが続くのでは、パートナー様と我々の関係が続きません。
一つ言えることは、現在、飲食店の場合、結果的に一度グルーポンでクーポンを販売した後に、再びクーポンを販売する(再掲載)パートナー様が半分以上あるということです。これは非常に多いと言えますが、これこそが、リピートやアップセルにつながっていること、パートナー様のビジネスのお役に立てていることの結果だととらえています」
――うがった見方をしますと、それは安価で提供するクーポンを発行し続けないと、集客を維持できないということではないのですか。
根本 「いいえ。そういうパートナー様の場合は、やはりグルーポンとの関係は長続きしません。また、先ほどご説明したアンケートでお客様の満足度も測り、それに応じた対応もしていますので、クーポン頼みの営業にならないようにする仕組みは出来ていると思います。
フィードバックは営業やフォローの部隊から連絡することもしていますが、アンケートの結果やクーポンを買った方々の属性などは、パートナー様が使う『マーチャントセンター』という管理ツールの画面で確認することができます。
お客様は、お店で何か感じてもお店の方に直接何か言うということはやりにくいという方が多いものです。しかし、アンケートをグルーポンが実施することで、店には言いにくいけれどもグルーポンには言いやすいということがありますので、この情報はお店の改善のために大いに活用していただけると思います」
クーポンを軸に一貫したサポートを提供する
――なるほど。他の販促系のサービスでも、日本で伸びている企業は、そうしたお客からのフィードバックや顧客管理やコンサルティングの機能を重視していて、利用料が多少高額でもそこが評価されているという面があります。そこで、グルーポンを利用する際の料金のイメージをつかみたいのですが。
根本 「クーポン販売のためのコストは、商品の原価や価格によって変わります。これは、営業がパートナー様と相談しながら決めていきます。
我々の営業の者はクーポンでの集客を行った場合にどのようなコストでどのような効果につながるかをシミュレーションするツールを持っています。
たとえば通常1000円の商品を700円にして販売しましょうというお話をするときも、それには必ず裏付けがあります。元々の商品の単価、原価がいくらで、それに対してどのような低価格を設定した場合に、リピートやアップセルがどのように期待できるか、結果的にどれだけの投資に対してどのようなリターンがあるのか、これをシミュレーションして、パートナー様と相談しながらディールの計画を立案するわけです。
ですから、我々の事業としては、外見上クーポンの販売が前面に出ていますが、パートナー様の集客のためにどういったクーポンを販売するのが最も効果的かを相談することや、お店を魅力的に伝えるためのWebサイトのページを作ることや、それをメールやアプリで伝えというように、一貫したサポートをご提供するのがグルーポンだということです」
毎日をわくわくさせるための仕事
――外食産業のこの10年余りは、全部の店がそうでないまでも、ひたすら低価格を打ち出すことに明け暮れ、それによって疲弊してしまった観があります。米国では同様の流れを代表する言葉として強調されたのは「value」でした。しかし、そろそろ単純な安さではなく、よいものを楽しく食べる消費に還らなければいけないと見ています。たとえば「マクドナルド」が歴史的に大事にしてきた標語は「Fun place to go.」ですが、そうした楽しみの部分を回復できた店・チェーンが次の5年なり10年なりを制するのだと思います。
根本 「グルーポンは行動規範として5つのコアバリューを掲げていますが、そのうちの1つが、『お客様の毎日をわくわくさせる(Make life less boring.)』というものです。生活を楽しくする、飽きさせない。そういうことを実現するために、飲食店や美容室や宿泊や、さまざまな商品・サービスをご案内するわけです。
もう一つ『Check Groupon first.』、まずグルーポンをチェックして、という言葉も使っています。お客様にそう思い、そうしていただけるように。それを、質を落とすことなく、実現していきたいと考えています」
(了)
根本啓(ねもと・さとる)
神奈川県出身。1989年慶應義塾大学経済学部卒業、同年ソニー入社。2005年アマゾンジャパンエレクトロニクス事業部ベンダーマネジメント部統括部長。2007年同社エレクトロニクス事業部事業部長。2008年同社エレクトロニクス事業部含む計3事業部門ディレクター兼事業部長。2010年同社エレクトロニクス事業部含む計7事業部門ディレクター兼統括事業本部長。2012年同社アプリストア事業本部事業本部長。2013年8月1日グルーポン・ジャパン代表取締役CEO就任。