ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査※の2018年8月度調査結果では、外食市場規模は前年比で大幅増加。外食単価は本調査開始以来8月の過去最高を記録した。
外食市場規模は前年比+226億円
2018年8月の外食市場規模は、3圏域合計で3,502億円。前年同月比(以下、前年比)は+226億円と前年比で大幅増加、2カ月ぶりに前年超えとなった。
外食実施率が78.0%(前年比+1.5pt)、外食頻度が4.32回/月(同+0.10回/月)、外食単価が2,509円(同+55円)と主要3指標すべてで前年を上回ったことが3圏域合計の市場規模の増加につながった。
とくに外食単価の2,509円は2012年10月の調査開始以来、8月の過去最高額を記録した。
カレンダー上は祝日が土曜に重なり前年に比べると不利な面もあったが、8月前半の猛暑などで飲酒需要が喚起されたためか、「居酒屋」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」などの業態で利用回数・単価とも伸びた。圏域別には、首都圏で市場規模が前年比+220億円と大きく伸び、8月前半に40℃を記録した東海圏でも市場規模はプラス、そして唯一、後半に台風の上陸などがあった関西圏のみ前年比マイナスであった。
2018年8月の外食実施率は78.0%
前月比増減+1.9pt、前年比増減+1.5pt。
2018年8月の外食頻度は4.32回/月
前月比増減−0.01回、前年比増減+0.10回。
2018年8月の外食単価は2,509円
前月比増減−21円、前年比増減+55円。
2018年8月の外食市場規模は3,502億円
前月比増減+53億円、前年比増減+226億円。
中華・洋食の食事主体業態の好調13カ月
業態別では、主要16業態中、「牛丼、カレー等一品もの専売業態」以外の15業態で市場規模が前年比プラス。とくに「居酒屋」(前年比増減+53億円)、「和食料理店」(同+39億円)、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」(同+27億円)などが前年比増加額の多い業態であった。
連続して前年実績を上回っている業態は、「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」が13カ月連続と絶好調を続けている。今回延べ外食回数と単価の両方が前年比プラスの業態は主要16業態中10業態あり、延べ外食回数で最も伸びたのは「居酒屋」で前年比+133万回、また、単価が最も伸びたのは「スナック、ナイトクラブ、キャバレーで前年比+843円などとなっている。
前年比プラス業態
「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「その他各国料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転寿司」「居酒屋」「カラオケボックス」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「ファストフード」
前年比±0の業態
なし
前年比マイナス業態
「牛丼、カレー等一品もの専売業態」
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、リクルートライフスタイル(東京都千代田区、淺野健社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。
この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。