ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査※の2018年7月度調査結果では、14カ月ぶりに前年比マイナスとなった。中華・洋食の食事主体業態の好調は続いている。
外食市場規模は前年比−25億円
2018年7月の外食市場規模は、3圏域合計で3,449億円。前年同月比(以下、前年比)は−25億円と前年比で微減。14カ月ぶりに前年割れとなった。外食頻度は4.33回/月(前年比±0回)、外食単価は2,530円(同+8円)だったが、外食実施率が76.1%(同−0.8pt)であったことで、3圏域合計の市場規模が前年比マイナスに終わった。
前年に比べ土曜が1日少ないカレンダーだったことが不利な状況であった。また、西日本の豪雨も関西市場などには心理的な影響を及ぼした可能性もある。
圏域別には、首都圏では外食単価の伸び(2,639円、前年比+76円)により市場規模が2,175億円(前年比+38億円)とプラスであったものの、関西圏875億円(同−48億円)と東海圏400億円(同−15億円)ではそれぞれ前年比マイナスであった。
2018年7月の外食実施率は76.1%
前月比増減−0.1pt、前年比増減−0.8pt。
2018年7月の外食頻度は4.33回/月
前月比増減+0.20回、前年比増減 ±0.00回。
2018年7月の外食単価は2,530円
前月比増減−103円、前年比増減+8円。
2018年7月の外食市場規模は3,449億円
前月比増減+15億円、前年比増減−25億円。
中華・洋食の食事主体業態の好調続く
業態別では、主要16業態中、8業態で市場規模が前年比プラスで、とくに「中華料理店」(前年比増減+28億円)、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」(同+10億円)、などが前年比増加額の多い業態であった。連続して前年実績を上回っている業態は、「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」が12カ月連続と、これで丸1年伸び続けている。
今回延べ外食回数と単価の両方が前年比プラスの業態は主要16業態中3業態のみ(「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」)。
逆に、前年比でマイナス幅の大きな業態は「ファミリーレストラン、回転寿司」(前年比増減−13億円)、「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」(同−12億円)など。
また、飲酒主体の4業態は揃って前年比がマイナスであった。
前年比プラス業態
「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」
前年比±0の業態
なし
前年比マイナス業態
「その他各国料理店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転寿司」「居酒屋」「カラオケボックス」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「ファストフード」
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、リクルートライフスタイル(東京都千代田区、淺野健社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約9,000~1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。
この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。