ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査※の2018年2月度調査結果では、外食市場規模は9カ月連続前年超えとなった。外食頻度と単価が前年を上回った。
2018年2月度の外食市場は前年比+255億円
2018年2月の外食市場規模は、3圏域合計で3,215億円。前年同月比(以下、前年比)は+255億円と、9カ月連続して前年を上回った。
3圏域合計の外食実施率が前年を下回ったが、外食頻度と単価が前年を上回り、市場規模の拡大に寄与した。とくに外食頻度が4.01回/月(前年比+0.21回/月)と、調査開始以来、前年比で最大の上げ幅を記録したことが主な市場規模の拡大要因となった。
2018年2月は冬季五輪の開催があり、『ホットペッパーグルメ』のフリーワード検索でも「テイクアウト」の検索数が前年比3.37倍となるなど、「中食」の需要が喚起されたと考えられるが、前年と比べると日祝が1日多いカレンダーや全国的に前年より好天に恵まれたことで、外食頻度が上がったことで外食でも市場規模が拡大した。
圏域別には、全3圏域で前年比プラスを記録したが、とくに関西圏が市場規模880億円(前年比+85億円)と2カ月連続して大幅な伸び(前月は+90億円)。外食頻度は前年比+0.25回/月と、大幅に伸びた3圏域合計数値よりもさらに伸びている。単価も2,712円(前年比+127円)とこちらも3圏域計の伸び額(前年比+83円)を上回った。
2018年2月の外食実施率は73.8%
前月比増減−2.6pt、前年比増減−0.2pt。
2018年2月の外食頻度は4.01回/月
前月比増減+0.01回、前年比増減+0.21回。
2018年2月の外食単価は2,627円
前月比増減−43円、前年比増減+83円。
2018年2月の外食市場規模は3,215億円
前月比増減−157億円、前年比増減+255億円。
主要16業態中、11業態で前年比プラス。「肉」強し
業態別では、主要16業態中、11業態が前年比プラスで、とくに「和食料理店」(前年比+47億円)、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」(前年比+29億円)、「フレンチ・イタリアン料理店」(前年比+27億円)などが市場規模の前年比増加額の多い業態となっている。
「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」はこれでとうとう12カ月連続で市場規模が前年比プラスと丸1年好調が続いている。また、「和食料理店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」もそれぞれ9カ月連続で市場規模が前年比プラスで推移している。
なお、今回延べ外食回数と単価の両方が前年比プラスの業態は「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転寿司」の6業態。
前年比プラス業態
「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「アジアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転寿司」「バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」
前年比±0の業態
「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「ファストフード」
前年比マイナス業態
「その他各国料理店」「居酒屋」「カラオケボックス」
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、リクルートライフスタイル(東京都千代田区、淺野健社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。
この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。