ホットペッパーグルメ外食総研による外食市場調査※の2017年11月度調査結果では、首都圏、関西圏、東海圏の3圏域の全指標が前年同月を上回った。業態別では、主要16業態中、12業態が前年比プラスとなった。
2017年11月度の外食市場は前年比+283億円
2017年11月の外食市場規模は、3圏域合計で3,350億円。前年同月比(以下、前年比)は+283億円と、6カ月連続して前年を上回った。前年比増加幅+283億円は、2015年7月(+322億円)以来の大幅増加。3圏域合計の外食実施率・頻度・単価の3指標が2カ月ぶりにそろって前年を上回り、3圏域別にもこれらの指標がすべて前年を上回った。3圏域の全指標が前年を上回ったのは、前年比の算出がある2013年10月度以降では初めてのこと。
カレンダーは前年に比べて金曜日が1日少なく有利とは言えなかったが、全国的に気温は低めながら晴天日が多かったことが追い風だったかもしれない。また、株高など、上向きと伝えられる景気も外食消費を後押しした可能性がある。
圏域別では、関西圏の伸びが目立った(市場規模939億円。前年同月比+128億円)。外食頻度が4.04回/月(前年比+0.33回)と外食単価が2,623円(前年比+133円)と伸びたことで、市場規模の前年比増加につながった。
2017年11月の外食実施率は77.1%
前月比増減+2.1pt、前年比増減+1.4pt。
2017年11月の外食頻度は4.15回/月
前月比増減+0.06回、前年比増減+0.17回。
2017年11月の外食単価は2,531円
前月比増減+13円、前年比増減+69円。
2017年11月の外食市場規模は3,350億円
前月比増減+155億円、前年比増減+283億円。
「居酒屋」「フレンチ・イタリアン料理店」「和食料理店」が好調
業態別では、主要16業態中、12業態が前年比プラスで、とくに「居酒屋」(前年比+45億円)、「フレンチ・イタリアン料理店」(前年比+31億円)、「和食料理店」(前年比+30億円)が市場規模の前年比増加額でトップ3業態となっている。
継続的な好調業態を探すと、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」は9カ月連続、「和食料理店」と「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」は6カ月連続で市場規模が前年比プラス推移を続けている。また、食事主体の店では10業態中5業態(「中華料理店」「フレンチ・イタリアン料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転すし等」)で延べ外食回数と単価の両方が前年比プラスと好調だ。
前年比プラス業態
「和食料理店」「中華料理店」「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」「フレンチ・イタリアン料理店」「その他各国料理店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」「ファミリーレストラン、回転寿司等」「居酒屋」「バーバル、ワインバー、ビアホール、パブ」「カラオケボックス」「牛丼、カレー等一品もの専売業態」
前年比±0の業態
「ファストフード」
前年比マイナス業態
「アジアン料理店」「お好み焼き、鉄板焼き等の専業店」「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査
ホットペッパーグルメ外食総研・外食市場調査は、リクルートライフスタイル(東京都千代田区、淺野健社長)の外食に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が行っている調査。毎月、首都圏・東海圏・関西圏の約1万人を対象に「外食市場調査」を実施している。
この「外食市場調査」では、圏域内の生活者による毎日の夕方以降の食事や飲酒について、外食と中食の内容(場所、相手、単価など)をヒアリングし、毎月の外食市場の動きを継続的に可視化している。3圏域限定で朝食・昼食は含まない市場調査ではあるが、飲食店などの事業所ヒアリングではなく、生活者に直接ヒアリングを行っていることから、性年代別や相手別の消費動向がわかり、外食している街や業種の情報が取得できていることが特徴。