最近日本でもトランス脂肪への関心が高まっていますが、先週国立医薬品食品衛生研究所が発表した食品安全情報(化学物質)No.05(2015.03.04)に興味深い動向が書かれていました。
FSANZ(オーストラリア・ニュージーランド食品安全当局)は従来、政府への助言で一定の閾値を超えるトランス脂肪について義務表示を薦めていたのに対し、このほど技術的評価を実施した結果として、企業がすでに製品中のトランス脂肪を相当減らしていること、食品中のトランス脂肪濃度は「リスクとなる」量より十分低くなっていることが確認されたと報告しました。政府はこれを受けて、両国の食品のトランス脂肪の表示義務化は正当化できないとしたということです。
また、食品安全情報(化学物質)の同号では、BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)による「食品中の農薬残留物に関するQ&A」の訳も公開されています。基準設定の考え方など、国際的に共通する内容が多いのでお薦めです。
- 食品安全情報(化学物質)No.05(2015.03.04)
- https://www.foodwatch.jp/nihs201505c/
※このコラムはメールマガジンで公開したものです。