食卓書机

品質とイメージ両立の桃太郎

「桃太郎」という名のトマト品種をタキイ種苗が発売したのが1985年。したがって、今年が桃太郎30周年ということになります。  その開発のきっかけは、「トマトがまずくなった」という噂が立ったことだったと言います。高度成長に伴う爆発的な都市化に対応するように、野菜産地は遠隔地に形成されるようになりました。トマトをその長距離輸送に耐えるようにするには、完熟前のまだ青く硬い段階で収穫する必要があり、これが […]
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6月に強い店は実力派と見る

「外食産業市場動向調査」(日本フードサービス協会)の6月度のデータが出て来ました。全体として客数減・売上げ減で芳しくない数字ですが、麺類ファストフード、焼き肉ファミリーレストラン、ディナーレストラン、その他の部門が健闘していました。 ※「外食産業市場動向調査」2015年6月 https://www.foodwatch.jp/jf201506/  もう36年も前の歌ですが、バラクーダというコミックバ […]
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分厚く質の高いサブカルの力

 日本では今年初めに公開となった映画「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」※のBlu-rayディスクが発売となり、先日ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントと米国大使館・農産物貿易事務所(ATO)共催の試写会が先週行われました。この会では試写に先立ち、映画に登場するさまざまなサンドイッチも提供され、映画が表現した食文化への理解を深めることができました。 ※参考:「シェフ 三ツ星フードトラック […]
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予測不可能な予測をする仕事

 奄美以北ではまだ梅雨明けとなっていないこの時期にいくつも台風が発生し、今年も天候の読みにくい年です。農業、外食、小売の現場でも対応に苦心されていることと存じます。  昨年、農業のビジネス誌「農業経営者」(農業技術通信社)のお手伝いをする中で、古くから伝わる気象予測法を研究している生産者のお話をうかがいました。いわゆる観天望気(夕焼けは晴れ、朝焼けは雨、など)のほか、寒試しや中国の運気論まで用いる […]
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居酒屋は放言する場所なのか

 某党の勉強会での発言内容(それ自体についての論評はしません)を巡って、小説家の百田尚樹氏がさまざまに弁明をする中にこのようなものがありました。 「小説家が私的な場で何を言おうが関係ない。これが言論弾圧なら、飲み屋でオッサンが『○○新聞をつぶせ』と怒鳴っても、言論弾圧になる」 百田尚樹氏のツイート http://twitter.com/hyakutanaoki/status/61733218206 […]
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米飯給食牛乳廃止の児童不在

 米飯給食の話題だけに噴飯ものだと感じました。朝日新聞によれば、新潟県の三条市教育委員会は9月から小中学校の給食の献立から牛乳を外す方針を固めたということです。 朝日新聞の記事 http://www.asahi.com/articles/ASH6Y52C1H6YUOHB011.html  記事によれば、同教委は2008年度から小中学校での完全米飯給食を始め、昨年度からは「米飯給食と合わない」などと […]
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金を狙えばブランドは育たず

 長年ブランド構築やブランド戦略に携わる中で、セミナーにいらした方や質問があってご連絡をくださる方の中に、根強い誤解があると感じることがあります。それは、強いブランドを持っていれば、より高い価格を設定したり維持したりできる、従ってより高い利益率を設定したり維持したりできる、というものです。  確かにヨーロッパの高級車や数十万円あるいはそれ以上の価格のバッグは、強いブランドのもとに売られていると言え […]
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ムスリムの作法は当人に聞け

 今週6月18日から7月16日までは、ムスリム(イスラム教徒)にとってはラマダーンとなります。ラマダーンとはヒジュラ暦(イスラム暦)の第9月の名です。ヒジュラ暦は太陰暦ですが、閏月を設けない暦法であるため月日は毎年11日程度繰り上がっていきます。  ラマダーンの期間、ムスリムは日の出から日没まで食事を摂りません。ただし、旅行者、病人、妊産婦、乳幼児など食事の制限が難しい合理的な理由がある場合は、事 […]
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歓迎された「ペヤング」帰還

 関東では昨日「『ペヤング』の帰還」のニュースがありました。NHKでも商標を挙げて扱っているので、やはり社会的に大きな話題ということでしょう。 NHKのニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150608/k10010106801000.html  昨年12月、虫が混入した製品の画像がTwitterで紹介され、自主回収、保健所による工場の調査を経て、製造中止・ […]
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ワインはプライドでなく商品

 ワインに力を入れているお店の中には、まだ四半世紀前のバブルの亡霊が棲んでいるように見える店がときどきあります。料理にハウスワインを合わせればお店の様子から想像した客単価に収まるところ、ワインリストから別なワインを選ぶと客単価が2倍にも3倍にも、あるいはそれ以上にもなってしまうような場合です。これであると、おそらく料理やインテリアやサービスが釣り合わないという印象を残すでしょう。  比較的安価で味 […]
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FFSはCVSと組めないか

「セブン-イレブン」がレジ横でのドーナツの展開に着手して8カ月が経ちます。8月末までに全店展開を予定しているとのことです。しかし、まだ改善点がいくつかあるように思います。  まずオペレーションがよくないようです。具体的にはショーケースから取り出しにくく、提供がスタッフの負担になっているように観察されます。というのも、ショーケースの中にドーナツをかなり起こした状態で収納していますが、ここから商品を取 […]
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脱規模の経営はトヨタに学ぶ

「トヨタ生産方式」と言うと、多くの方はすぐに「かんばん方式」という言葉を思い出すでしょう。しかし、この生産管理方式を体系化した中心人物である大野耐一氏は、これを初めて内部から社会に紹介した本である「トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして」の中で、早くも「トヨタ生産方式すなわち“かんばん方式”である短絡」を戒めています。  かんばん方式は、トヨタ生産方式が目指すものを実現するためのツールの一つに過 […]
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マクド不調は基本力低下では

 日本マクドナルドの4月の月次セールスレポートを見ると、前年同月比の全店売上高が▲21.7%、同既存店売上高が▲21.5%、同客数が▲15.3%で、引き続き2桁のマイナスが続いています。同客単価も▲7.3%です。この10カ月間2桁のマイナス(既存店売上高は最大で2015年1月の▲38.6%)が続く異常事態を更新しています。  きっかけを求めれば2014年7月の上海福喜食品有限公司の不祥事問題からと […]
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箱根の苦渋の決断から考える

 おおむね天候に恵まれた連休となりました。そんななか、箱根山の大涌谷付近で今後火山性の事象が発生する可能性があるということで、神奈川県箱根町は付近のハイキングコースへの立ち入りを禁止する措置を取りました。観光地にとって書き入れ時ではありますが、安全第一の判断を大切に受け止めたいと思います。  考えてみれば、自然災害ではなくとも店舗やその周辺には多かれ少なかれさまざまな危険の種が潜在的にあるものです […]
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農業のビジネス戦略を考える

 日本フードサービス協会(JF)が昨日発表した2015年3月外食産業市場動向調査の中に興味深い数字がありました。  和風ファストフード(牛丼チェーン等が主体のカテゴリー)は前年同月比で客単価が  13.4%上昇し、客数は11.0%減少。結果、売上高は100.9%とほぼ前年並みということです。  その比較対象である前年同月とは、消費増税による値上げ前の“かけこみ需要”(一種のキャンペーンの形となった […]