繁盛の秘密・付加価値の正体

料理を出して現金を受け取るだけでは人間のコミュニケーションにならない

前回までの2回は、「ごちそうさま」「ありがとう」という言葉から、お客と店がやりとりするものには“金銭であがなえるもの”と“金銭であがなえないもの”の2つがあるということを説明しました。この区別を付けることこそは、コミュニケーションの妙、人付き合いの極意なのです。 言葉や品物のやりとりには意味がある  人間同士のコミュニケーションは、常に以下の2つの側面を持っています。 ●コミュニケーションは「表現 […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

「ごちそうさま」「ありがとう」が店に力を与える

料理研究家の栗原はるみさんという方には、本当にいい編集者がついていらして、栗原さんの手腕もさることながら、一つひとつの本の編集者の仕事ぶりに関心しています。 お客の「ありがとう」の言葉が人生を変えた  その栗原さんの最初の大ヒット作が「ごちそうさまが、ききたくて。」という本です。タイトルがいいでしょう。私は、「ごちそうさまが聞きたい」というのは、料理をするお母さんにもお父さんにも、そしてお店で料理 […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

「ごちそうさま」が欲深い経営に役立つ

今回からは、“付加価値の正体”ということについてお話していきます。これは“欲が深い”人のためのお話です。「『ごちそうさま』はなぜ言うのか」ということから、恐らくほとんどの方が聞いたことのないお話をしていきます。
繁盛の秘密・付加価値の正体

集客・販促の決め手は「お客が得るもの」を伝える4要素+ニュース

これまで10回にわたって「値下げするとお客が減るのはなぜか?」というお話をしてきましたので、価格を集客や販売促進の決め手にすることは誤りだということは理解していただけたと思います。では、集客・販促は一体どのような方法で行ったらいいのか、そのことを説明します。 広告には2種類がある 「値下げするとお客が減るのはなぜか?」全10回の中では、クーポンプログラム、ポイントプログラムの利用は慎重にというお話 […]
「はじまりのみち」で木下監督らが母をリアカーで引いて疎開させた道のり
スクリーンの餐

「はじまりのみち」「破れ太鼓」――木下惠介のカレーライス

昨年は日本映画の黄金時代を支えた映画監督の一人である木下惠介監督の生誕100周年ということで、海外の映画祭などで特集上映が行われ、彼の伝記映画である「はじまりのみち」(2013年公開)もクランクインした。今回はこの映画を通して、彼の作品と食べ物の関わりなどについて述べていく。 漬物嫌いの漬物屋の息子  木下惠介(本名:木下正吉)は1912年12月5日に静岡県浜松市伝馬町で、父・周吉と母・たまの間に […]
冬瓜と豚スペアリブのスープ
「中華料理」と「中国料理」は同じですか?

冬瓜とスペアリブのスープ

折々の中国家庭料理を紹介して、同じ材料を使った日本の料理と較べていきたい。 冬瓜はなぜ冬瓜なのか?  夏の料理で使われる食材には、名前から見ても涼しい感覚が出てくるものがある。そう、それは冬瓜(トウガン)だ。なぜ夏に旬を迎える作物に「冬」という涼しそうな文字が入っているのか。  Wikipediaを見てみたら、日本版と中国版とで異なる解釈が紹介されているのが面白い。 ●日本版 http://ja. […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

値下げするとお客が減るのはなぜか?(10)行きすぎた値下げ競争は破壊的ポトラッチに似る

「値下げするとお客が減るのはなぜか?」と題して、前回までの9回にわたってお話してきました。その締めくくりとして、外食産業をはじめとする今日のBtoCビジネスで何が起こっているのか、少し変わったお話をしておきましょう。