スクリーンの餐

くじら料理の味、滋養、未来

2019年6月30日、日本は国際捕鯨委員会(IWC:International Whaling Commission)を脱退し、7月1日から商業捕鯨を再開した。しかしそれから4年、クジラの捕獲頭数は減少し、価格は高騰。数少なくなったくじら料理専門店は瀕死の状態にある。
スクリーンの餐

うどん部が活躍する映画2選

農山漁村の郷土料理百選——農林水産省が、全国の郷土料理を紹介することで農山漁村への関心を高めようと、2007年12月に選定した。実際にリストアップされているのは99品だが、そのうち5品はうどんメニューである。
スクリーンの餐

豆腐の味は人生のそれに似て

2023年の夏は連日の猛暑続きで、クーラーの効かない部屋で過ごしている筆者の場合は、冷たい食べ物でないと喉を通らないことが多かった。そんな時に有難かったのが、さっぱり涼やかな冷奴。タンパク質を豊富に含みながら、低カロリーでお財布にも優しい豆腐は、筆者の好物の一つである。
スクリーンの餐

フードとアートをつなぐもの

2021年製作の田邊アツシ監督作品「マゴーネ 土田康彦『運命の交差点』についての研究」は、イタリア・ヴェネツィア沖のムラーノ島にアトリエを構える日本人唯一のヴェネツィアン・グラス作家、土田康彦の創作活動と来訪者との出会いを8年間にわたって記録しながら、監督自身がナレーターを務め、土田康彦論を語る異色のドキュメンタリーである。
中国ひとり歩記(あるき)

おいしそうな豚肉石は縁起物

中国旅行では、さまざまな種類の店でも日本で見たことのないものをよく見かける。とくに、筆者はもともと岩石や化石が好きなため、とくにそうしたものに目が行く。やはり、日本ではなかなか見かけない珍しい岩石が多い。
スクリーンの餐

培養肉の進歩と課題がわかる

日本でも6月9日から公開となった、リズ・マーシャル監督作品「ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓」の英語原題「MEAT THE FUTURE」のミートは、meet(出会う)ではなく肉のmeatである。
中国ひとり歩記(あるき)

中国土産の凝った細工と十二支

中国の土産として印章(はんこ)が選択肢であると本連載第32回の記事に記したが、中国でおすすめの土産物はこれに留まるものではない。細かな細工の物作りは中国の人々の得意とするところである。ここではそれらのいくつかを紹介しよう。
中国ひとり歩記(あるき)

中国の牛乳生産を変える秘策

中国の牛乳に関して、過去にはメラミンが混入されるという残念な事件が発生した。そんな事件があったとしても、現在の中国では牛乳に強い需要があるようだ。なんといっても、栄養があっておいしいからである。高まる需要に対して、中国には秘策があるという。
スクリーンの餐

若者を移民からシェフへ育てる

現在公開中の「ウィ、シェフ!」は、フランスの南西部で移民の若者たちを調理師に養成する支援活動をしている元シェフ、カトリーヌ・グロージャン(Catherine Grosjean)の実話を元に、料理ドラマを通して移民の問題に向き合った作品である。
中国ひとり歩記(あるき)

水墨画に入り込んだ桂林旅行

桂林(けいりん)は中華人民共和国広西チワン族自治区に位置する街である。漓江(りこう)という川に沿って広がる有名なカルスト地形であり、巨大な柱状のタワーカルストが林立する。中国の多くの水墨画に描かれたように、絵のように美しい風景に恵まれた世界的な観光地である。