
食の損得感情
安全への真剣さを疑う光景
以前、電車に乗っていたときのこと。昼過ぎの上りながら、その車両の座席はほぼ埋まっていて、私を含め、途中で乗ってきた何人かがつり革につかまっているといった混み具合だった。網棚に荷物を載せて、ふと視線を落としたその時、私の前の座席で居眠りしている男性の頭に目が釘付けになった。脂でテカテカと光る頭髪に、おびただしいフケがからんでいる。紺色の背広の肩にも、粉雪のように、それは積もっていた。思わず、「うわっ […]
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