再考・ワイン物流改善

今日の技術を物流改善にも生かす気運を

消費者へのアドバイスとお願い 前回はワインの小売に携わる方々への提案をしたが、ワイン物流改善の締めくくりとして、物流の最終ランナーである消費者の方々にも、以下少しばかりの配慮をお願いしたい。 (1)インター・ネットでワインを購入する場合は、アソート12本に注文をまとめ、堅牢な縦箱正立詰めを指定し、適切な季節を選び通常宅配便での出荷を指定していただきたい。 (2)ワイン売り場では、不必要にボトルをこ […]
再考・ワイン物流改善

物流改善は需要サイドからの要望と力で

進まなかった酒類の陸上輸送の改善 これまで指摘してきた攪拌ダメージはワイン業界内の改革であらかたの改善が可能であるのだが、温度ダメージと過剰酸素流入ダメージを回避するには、国内運輸業界が適切な輸送温度帯を新設することと、ワインに対する誤った“常識”を見直すなどの意識改革改善を待たなければならない。  1986年にワインのリーファー輸送提言を公開して海上輸送の改善を働きかけて以来、ワイン業界からの反 […]
再考・ワイン物流改善

ワインを襲う3つのダメージを避ける入手方法

「温度」「過剰酸素流入」「攪拌」という3つのダメージを考慮した場合、愛飲家なり小売店なりはワインはどのように取り扱うべきか。たとえ話で明らかにしておく。それにつけても問題は平箱の存在だが、これが必要な理由はないということも確認しておく。
再考・ワイン物流改善

「ワイン・ボトルは横に寝かせる」という“常識”を捨てよ

ワインの日本における国内流通体制は満足できる段階に至っていない。まず、適正な温度管理が行われる場合は希である。また、筆者は縦箱正立輸送を推奨しているが、トラック輸送の現場で発揮される“親切心”が、縦箱の意味を台無しにしてしまっていることが多い。
再考・ワイン物流改善

ワインの静置貯蔵熟成が可能な倉庫を確保する方法

ワインを少しでも良好な状態で保管管理するには、ワインに精通し、優れた管理技術と規範を持つ倉庫業者を探すことだ。しかし、ワイン業界と倉庫業界の両方の知識がなければ、そうした業者を見出し見きわめることは難しい。そこで欲しいのは、ワイン需用者の側から要求仕様を提示し、審査する組織だ。
再考・ワイン物流改善

災害対策と産業政策を両立する地下食料庫整備案(2)

多摩丘陵を食料貯蔵・供給基地にという案は、ゲイマー・ワインのゲイマー農場に通う中で着想を得たものだ。長年温めていたというのは、突飛だと取り合ってもらえないと考えたからだ。しかし、3・11以降さらによくよく地図を見ながら考えるにつけ、先人は多摩丘陵の有用性を生かすべく考えていたようにも思われるのだ。
再考・ワイン物流改善

縦箱正立状態での倉庫保管の留意点

縦箱正立輸送を迅速に行って、コルク栓の乾燥萎縮を避けられたとしても、そのまま倉庫に保管するのであれば、やはりコルクの乾燥を防ぐためのフィルム梱包などの手は打っておかなければならない。倉庫保管にはもう一つ考えるべきことがある。容積借りにするか、面積借りにするか、どちらを選ぶかだ。
再考・ワイン物流改善

天然コルク栓ボトルのワインを縦箱正立輸送で乾燥萎縮させない方法

ワインを運ぶ際、縦箱正立状態としたほうが品質が保たれるとすれば、天然コルク栓ボトルで問題となるのは、コルクの乾燥萎縮だ。それを回避するために輸送時間の短縮を提案したが、一方で乾燥萎縮を遅らせるか止める方法はある。最も取り組みやすいのは、フィルムで包んでしまうことだろう。
再考・ワイン物流改善

中国で偽ワインが問題化。中・小型直行コンテナ船へのシフトを勧めるもう一つの理由

昨今、中国でのワイン需要が高まるにつれて偽ワイン流通も横行するようになっている。輸入するワインをそうした地域にあるハブ港を経由させるにはリスクがあると考えざるを得ない。その点からも、中・小型直行コンテナ船採用を推奨する。
再考・ワイン物流改善

液体の攪拌を起こさない製造・輸送プロセス(2)

攪拌を抑えるように製造し瓶詰めしたワインを運ぶ場合、やはり攪拌を抑えるには縦箱正立状態で輸送すべきである。ただし、天然コルク栓の場合は、コルクの乾燥でダメージを起こす前に輸送を終える必要がある。これはハブ港を他国に奪われた今日の日本には難しいように考えられるが、どうも時代は変わってきているようである。