科学・法令

放射性物質と食品の安全について ――食の信頼向上をめざす会講演より(2)

3月22日、食の信頼向上をめざす会が「メディアとの情報交換会」を開催。今回は「東北地方太平洋沖地震と風評被害の防止に向けて」と題して、東京工業大学原子炉工学研究所所長の有冨正憲氏と、秋田大学名誉教授で医学博士の滝澤行雄氏の両氏を招いて講演を行った。滝澤氏は、専門の公衆衛生・環境保健の立場とこれまでの放射線に関する事象に対する取り組みの経験から、放射能の影響と対応について説明した。
科学・法令

福島第一原子力発電所事故について――食の信頼向上をめざす会講演より(1)

3月22日、食の信頼向上をめざす会が「メディアとの情報交換会」を開催。今回は「東北地方太平洋沖地震と風評被害の防止に向けて」と題して、東京工業大学原子炉工学研究所所長の有冨正憲氏と、秋田大学名誉教授で医学博士の滝澤行雄氏の両氏を招いて講演を行った。有冨氏は、原子力工学の立場から、福島第一原子力発電所にかかる事象の推移を説明した。
科学・法令

「東北地方太平洋沖地震に伴い発生した原子力発電所被害に関する放射能分野の基礎知識」――日本学術会議緊急集会・放射線医学の立場からの話題提供

3月18日の日本学術会議緊急集会「今、われわれができることは何か?」では2名の科学者が話題提供を行った。このうち宮川清氏(東京大学大学院放射線分子医学教授。医学博士は、放射線被曝による医学的な影響について解説し、行政と科学者が今後取るべき行動について提案を行った。
科学・法令

「今福島第一原子力発電所に何が起こって、何を急がなければならないか」――日本学術会議緊急集会・原子力科学の立場からの話題提供

3月18日の日本学術会議緊急集会「今、われわれができることは何か?」では2名の科学者が話題提供を行った。このうち田中俊一氏(元原子力委員会委員。工学博士)は、福島第一原子力発電所で起こっている事象を解説し、行政と科学者が今後取るべき行動について提案を行った。
科学・法令

地方分権一括法下の国と自治体の責務

地方分権一括法(2000年施行)で地方分権が進んでいるにもかかわらず、食品衛生や家畜伝染病対策等に関する事務や責任が国のものと誤解されている例が多い。相手を間違えた意見や報道は力を発揮せず、混乱のもとにもなっている。
Maryanskiのバイテクと食品安全考

「過去は序章に過ぎない」―― バイテク食品安全性評価について思うこと/”What’s Past is Prologue:” Thoughts on Ag Biotech Food Safety Assessment

今月末、日経BP 社の「FoodScience」が休刊となる。寄稿のお誘いを受け、過去2年に渡って記事を書かせてもらった。実に光栄なことであった。日経BP社の宮田満氏と中野栄子氏そしてスタッフの方々に大変お世話になった。緒明俊氏には何かにつけ激励を頂いた。妻の飯島みどりは記事の和訳を全て引き受けてくれた。協力いただいたすべての諸氏に、そしてお付き合いくださった読者のみなさんに、この場を借りて、心か […]
うねやま研究室

科学的に評価したリスクに基づいて対策

3月9日付で消費者庁から「トランス脂肪酸の表示に向けた今後の取組について」という発表があり、大臣記者会見をもとにメディアでも報道されたようです。渡辺宏さんのブログに報道各社の見出し比較が掲載されていておもしろかったので参考までに。http://www.kenji.ne.jp/blog/index.php?itemid=702
うねやま研究室

「環境ホルモン」問題はどうなった?BPAの評価を巡る世界の動向その2

2008年5月、「『環境ホルモン』問題はどうなった? ビスフェノールAの評価を巡る世界の動向『その1』」を書いてから、2年弱がたちました。この間、この「環境ホルモン」という言葉もほとんど聞かれなくなりましたが、実際にビスフェノールAの問題がどうなったのか、まとめてみます。
読み書きバイオ

市民の力って何だろう――ユーコープ事業連合の取り組み――

2009年は遺伝子組換え技術を用いた青いバラが、日本の商業栽培第1号となりましたが、日本で研究・開発されている遺伝子組換え作物が畑におろされる気配はありません。植物バイオの技術開発に多くの税金が投入され、使える技術があると聞こえてくるのに、成果が利用されない現状こそ「MOTTAINAI」と感じるこのごろです。生活協同組合連合会ユーコープ事業連合(神奈川県)が、リスクコミュニケーション委員会(前食品 […]
うねやま研究室

豆乳の憂鬱~BPAと類似の評価結果なるもメディアの扱いがまるで違う

2009年12月16―18日、米国国家毒性プログラム(NTP)のヒト生殖リスク評価センター(CERHR)の豆乳ベースの乳児用ミルクの評価専門委員会が会合を行い、豆乳に含まれるイソフラボンが発育に悪影響があるかどうかについての評価を行いました。これは06年に開始されたプログラムで、今回初めて最終段階に差し掛かっています。この段階での結論は、豆乳ベースの乳児用ミルクの有害健康影響については、12人中1 […]
Maryanskiのバイテクと食品安全考

開発途上国はバイテク作物の安全性評価をどう成し遂げるのか?/How Can Developing Countries Accomplish Food Safety Assessments for Biotech Crops?

食料安全保障は広く認められた21世紀の課題の一つである。国連食糧農業機関(FAO)は現代バイオテクノロジーを、農業生産を向上させる重要な手段の一つと位置付けている。しかし、多くの国々が現代バイオテクノロジーの受け入れに悪戦苦闘している。バイオテクノロジーを巡る絶え間ない社会政治的な議論はさておき、現行の指針の下での食品安全性評価は、多くの開発途上国にとって技術的に困難であるか、全く力の及ばないもの […]
読み書きバイオ

国内初の遺伝子組換え商業栽培なるも、規制は続く

 2009年11月3日、国内で栽培された遺伝子組換えの青いバラ、アプローズの販売が開始され、同月22日には、鳩山由紀夫首相から米国Obama大統領にも贈られた。アプローズはテレビや新聞で取り上げられ、人気も高く、今も入手しにくい状況が続いている。しかし、09年は国内での遺伝子組換え作物の栽培が拡大することはなかった(10月19日付け「百聞は一見にしかず――遺伝子組換え作物展示栽培の意義」1参照)。 […]