繁盛の秘密・付加価値の正体

店の統合が崩れたときに繁盛は止まる

長く繁盛を持続させている店は、店全体がよく整理されていて、全体が与える印象がまとまっています。外観、内装、什器備品、食卓、食器、ユニフォーム、人の立ち居振る舞いや話し方、そして商品(料理)などなど、これらが全体として一つの統合された印象を作り出しているものです。
食卓書机

宅配便とホテル・先端の異常

先週は2種3件の大きな不祥事の発覚がありました。  一つはヤマト運輸の「クール宅急便」で、常温での仕分けが複数箇所で行われていたことが「同社関係者」によって明かされたことです。  “野積み”やそれに類する取り扱いによる温度の逸脱はコールドチェーンの中で常に発生し得るハザードであり、クリティカルな管理点です。同社では「一部でルール通りに運用されていない事実がありました」としていますが、ソフト面に問題 […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

チップ、サービス料は発達した消費社会にはそぐわない

日本で外食というビジネスが産業化したのは戦後、チェーンストア型のオペレーションが普及し始めた1960年代頃からあるいは1970年代頃からと言われています。しかし、多くの飲食店が事業として成立するほどに外食市場が発展し始めたスタートの時期は、江戸時代に遡ります。
繁盛の秘密・付加価値の正体

“ドライ”なサービス料と“上から”なチップ

サービス料を請求するレストランやホテルがあります。これまでお話しした、店が提供する“お金であがなえるもの”=基礎付加価値と“お金であがなえないもの”=メタ付加価値の違いから、サービス料とは何であるのかと、それに似たチップというものについて考えてみましょう。
繁盛の秘密・付加価値の正体

付加価値を基礎付加価値とメタ付加価値に分けて考える

飲食店、外食産業でよく言われる「付加価値」というものには、実は2種類があるというお話をしました。その2種類をもう少しはっきりさせましょう。 基礎付加価値は工業でいう工賃に当たるもの  飲食店の経営の中で付加価値と呼んでいるものの1つは、工業的なビジネスで工賃と呼んでいるものに当たります。  金属やプラスチックやゴムなどがそれぞれ塊としてあるだけでは、全体の価格はそれぞれの塊の価格の合計にしかなりま […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

料理を出して現金を受け取るだけでは人間のコミュニケーションにならない

前回までの2回は、「ごちそうさま」「ありがとう」という言葉から、お客と店がやりとりするものには“金銭であがなえるもの”と“金銭であがなえないもの”の2つがあるということを説明しました。この区別を付けることこそは、コミュニケーションの妙、人付き合いの極意なのです。 言葉や品物のやりとりには意味がある  人間同士のコミュニケーションは、常に以下の2つの側面を持っています。 ●コミュニケーションは「表現 […]
繁盛の秘密・付加価値の正体

「ごちそうさま」「ありがとう」が店に力を与える

料理研究家の栗原はるみさんという方には、本当にいい編集者がついていらして、栗原さんの手腕もさることながら、一つひとつの本の編集者の仕事ぶりに関心しています。 お客の「ありがとう」の言葉が人生を変えた  その栗原さんの最初の大ヒット作が「ごちそうさまが、ききたくて。」という本です。タイトルがいいでしょう。私は、「ごちそうさまが聞きたい」というのは、料理をするお母さんにもお父さんにも、そしてお店で料理 […]