スクリーンの餐

アメリカ版「次郎長三国志」

2001年に第1作「ワイルド・スピード」、2021年に最新作となる第9作「ワイルド・スピード ジェットブレイク」(公式サイト:https://wildspeed-official.jp/)が公開された「ワイルド・スピード」シリーズ(The Fast Saga)を食の視点から2回に分けて時系列順にレビューする。義侠心を持った犯罪者が逃亡の旅を続けるうちに彼の人間性に共感する仲間を増やしていくというス […]
「劇場版 きのう何食べた?」より。アクアパッツアと一緒に作った「なんちゃってローストビーフ」。
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映画が映し出すコロナ禍の食

年末の恒例企画、今年公開された映画の中から印象的な食べ物や飲み物が出てきた作品を厳選したベスト10を発表する。今回の邦画編のキーフードは、牛丼・カレー食べ放題、牛丼弁当、チョコチップスティック、下北沢の老舗店、家庭菜園のジャガイモ、揚げ焼きパン、手打ちうどん、ショコラパフェ、町中華、アクアパッツア、などである。
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柿の種からトナカイ料理まで

年末の恒例企画、今年公開された映画の中から印象的な食べ物や飲み物が出てきた作品を厳選したベスト10を発表する。今週は洋画編から。キーフードとして取り上げたのは、炊き出し、柿の種、ドーナツ、トマト、キムチ、ビール、カクテル、エスニック風スープ、火鍋、トナカイ、などである。
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“痛み”を消すための“辛味”

香港・台北・重慶。遠く離れた中華圏の3つの都市でお互いの存在を知らずに育ち、父の葬儀で出会った異母三姉妹。長女は父の営んでいた火鍋店を継ぐことを決めるが、肝心のレシピが残っていなかった。窮地に陥った姉を助けるため、次女と三女が駆け付け父の秘伝の味を再現しようと試みる。現在公開中の映画「花椒の味」のドラマの裏に隠されたメッセージを読み解いていく。
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喜びも悲しみもピンクの箱に

アメリカ・カリフォルニア州にある約5,000店舗に及ぶドーナツ店の90%以上はカンボジア系アメリカ人の経営によるものである。なぜそうなったのか。今回紹介する「ドーナツキング」は、その基礎と巨万の富を築き「ドーナツ王」と呼ばれたカンボジア男性・テッド・ノイの、天国と地獄を何度も行き来するジェットコースターのような人生を描いたドキュメンタリーである。
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料理・食事の時間が二人の時間

さる11月3日に公開された「劇場版 きのう何食べた?」をご紹介する。同棲するゲイのカップルを描いたマンガを原作とするドラマで、2019年に西島秀俊と内野聖陽のW主演でテレビドラマ化されて人気を集め、映画はその続編となる。二人の愛情のやりとりを料理と食事で表現することに成功しているところが人気の秘密と言えるだろう。注目のメニューを点描してみた。
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NYクイーンズの食べ物今昔

古今東西、君主一族の結婚話は庶民の関心事であり、日本でも現在進行形でメディアの大騒ぎが繰り広げられているところである。今回はアフリカの架空の国ザムンダの王子がアメリカで花嫁探しをする「星の王子ニューヨークへ行く」と、32年後の続編「星の王子ニューヨークへ行く2」を見比べながら、映し出される街の風景と食の関わりについてみていこうと思う。
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エスコフィエとピーチ・メルバ

現在公開中の「ブライズ・スピリット 夫をシェアしたくはありません!」は、ノエル・カワードによる戯曲を映画化した「陽気な幽霊」(1945、デヴィッド・リーン監督)のリメイクである。
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アーヤと魔女の英国風ジブリ飯

現在公開中の「劇場版 アーヤと魔女」は、「思い出のマーニー」(2014)以来7年ぶりとなるスタジオジブリ制作の長編アニメーション(※1)であり、ジブリとしては初となるフル3DCGアニメである。