スクリーンの餐

「アスファルト」のクスクス

前回は日本の団地を舞台にした作品を紹介したが、今回はフランスの団地を舞台にした「アスファルト」を取り上げる。 “バンリュー”での愛と絆を描く  フランスでも日本と同様、1960年代に住宅不足対策としてパリ等の大都市の郊外に公営団地の建設が進んだ。その建設の様子は団地の主婦売春を題材としたゴダールの「彼女について私が知っている二、三の事柄」(1966)でも描かれている。  その後、バンリューと呼ばれ […]
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「ルーム」のケーキとアイス

現在公開中の「ルーム」は、2008年にオーストリアで発覚した「フリッツル事件」をモデルに、アイルランドの作家エマ・ドナヒューが創作を加えて2010年に発表した小説「部屋」(土屋京子訳、講談社刊)を原作に、ドナヒュー自身が執筆した脚本を「FRANK フランク」(2014)のレニー・エイブラハムソンが監督した、カナダ/アイルランド合作映画である。
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「マジカルガール」の魔法少女の好物たち

外国映画で描かれる日本の食にスポットを当て、食文化の違いを指摘するシリーズの4回目(「外国映画の中の“勘違い”日本食文化」改題)。今回は架空の日本アニメ「魔法少女ユキコ」をモチーフとしている話題のスペイン映画を取り上げる。