日本フードサービス協会(JF)は2022年2月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数223、店舗数35,916店=98.7%)合計の売上高は104.8%と前年同月を上回った。客単価は上昇しながら、客数は100.9%と前年並み。
洋風ファストフードは売上高が2桁増で、和風ファストフードも好調だった。ファミリーレストランは中華が好調。以上はテイクアウトが支えた結果と見られる。ファミリーレストランでもイートインが中心となる洋風と和風はまん延防止等重点措置の全国拡大もあって売上高は前年同月に達しなかった。パブ/居酒屋は、休業店もあった前年同月からの反動で8.8%増の数字が上がった。
JFによる概況は以下のとおり。
2月は、新型コロナ(オミクロン株)の新規感染が全国的に広がり、先月からのまん延防止措置は最大36都道府県へと適用が拡大した。外食の全体売上は大都市圏に緊急事態宣言が発令された前年同月と比べると104.8%となったが、FFを除く業態では需要の低迷傾向が続いており、全体売上の一昨々年比は84.5%と、コロナ以前との差はまだ埋まらない。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2022年2月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=223) | (N=35,916) | 104.8% | 98.7% | 100.9% | 103.8% | |
ファストフード | 合計 | (N=57) | (N=21,097) | 107.1% | 99.5% | 101.7% | 105.4% |
洋風 | (N=19) | (N=6,065) | 113.0% | 100.1% | 105.7% | 106.9% | |
和風 | (N=16) | (N=5,140) | 105.6% | 100.1% | 100.7% | 104.9% | |
麺類 | (N=21) | (N=3,215) | 102.1% | 99.0% | 99.0% | 103.1% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=18) | (N=4,326) | 98.9% | 99.3% | 95.8% | 103.2% | |
その他 | (N=8) | (N=2,351) | 97.8% | 97.3% | 94.7% | 103.2% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=63) | (N=9,822) | 99.3% | 98.4% | 98.7% | 100.6% |
洋風 | (N=31) | (N=4,544) | 96.3% | 96.8% | 95.8% | 100.5% | |
和風 | (N=34) | (N=2,528) | 99.2% | 98.6% | 99.5% | 99.7% | |
中華 | (N=14) | (N=1,363) | 106.6% | 100.9% | 105.2% | 101.3% | |
焼肉 | (N=16) | (N=1,387) | 100.8% | 100.9% | 102.5% | 98.4% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=36) | (N=1,835) | 108.8% | 92.4% | 106.7% | 102.0% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=281) | 123.0% | 93.7% | 137.8% | 89.2% | |
居酒屋 | (N=30) | (N=1,554) | 105.0% | 92.2% | 97.9% | 107.2% | |
ディナーレストラン(計) | (N=28) | (N=1,040) | 101.9% | 99.7% | 99.0% | 102.9% | |
喫茶(計) | (N=22) | (N=1,908) | 104.0% | 97.7% | 99.3% | 104.7% | |
その他(計) | (N=17) | (N=214) | 101.7% | 95.1% | 100.2% | 101.5% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は57、店舗数は21,097店(99.5%)。客単価は際立って上昇したが、客数は101.7%と前年同月を上回った。売上高は107.1%と拡大。
洋風ファストフード(事業社数19、店舗数6,065店=100.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.7%と増加。売上高は113.0%と2桁の拡大。
和風ファストフード(事業社数16、店舗数5,140店=100.1%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.7%と前年並み。売上高は105.6%と拡大。
麺類ファストフード(事業社数21、店舗数3,215店=99.0%)は、客単価は上昇し、客数は99.0%と前年同月を下回った。売上高は102.1%と前年同月を上回った。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数18、店舗数4,326店=99.3%)は、客単価は上昇し、客数は95.8%と前年同月を下回った。売上高は98.9%と前年同月を下回った。
その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,351店=97.3%)は、客単価は上昇し、客数は94.7%と減少。売上高は97.8%と前年同月を下回った。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は63、店舗数は9,822店(98.4%)。客単価は前年並みながら、客数は98.7%と前年同月を下回った。売上高は99.3%と未達ながら前年同月並み。
洋風ファミリーレストラン(事業社数31、店舗数4,544店=96.8%)は、客単価は前年並みながら、客数は95.8%と前年同月を下回った。売上高は96.3%と前年同月を下回った。
和風ファミリーレストラン(事業社数34、店舗数2,528店=98.6%)は、客単価はやや低めの前年並みで、客数は99.5%とほぼ前年並み。売上高は99.2%と未達ながら前年同月並み。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,363店=100.9%)は、客単価は上昇したが、客数は105.2%と増加。売上高は106.6%と拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数16、店舗数1,387店=100.9%)は、客単価は下降し、客数は102.5%と前年同月を上回った。売上高は100.8%と前年同月をクリア。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は36、店舗数は1,835店(92.4%)。客単価は上昇したが、客数は106.7%と増加。売上高は108.8%と拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数281店=93.7%)は、客単価は2桁ダウンと大幅に下降し、客数は137.8%と2桁の大幅増。売上高は123.0%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数30、店舗数1,554店=92.2%)は、客単価は際立って上昇し、客数は97.9%と前年同月を下回った。売上高は105.0%と拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数28、店舗数1,040店=99.7%)は、客単価は上昇し、客数は99.0%と前年同月を下回った。売上高は101.9%と前年同月を上回った。
喫茶
喫茶全体(事業社数22、店舗数1,908店=97.7%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.3%とほぼ前年並み。売上高は104.0%と前年同月を上回った。
その他の業態
その他全体(事業社数17、店舗数214店=95.1%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.2%と前年並み。売上高は101.7%と前年同月を上回った。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html