日本フードサービス協会(JF)は2021年11月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数224、店舗数36,743店=97.7%)合計の売上高は99.8%と未達ながら前年同月並み。客単価は前年並みで、客数は99.1%とほぼ前年並み。
パブ・ビアホールの売上高は前年同月比2桁増と力強く回復。一方、居酒屋は客数が戻らず売上高も前年同月比マイナスとなった。喫茶、その他、洋風ファストフード、和風ファストフード、その他ファストフードなどで売上高が前年比プラス。ファミリーレストランは中華を除いて客足が伸びず売上高は前年比マイナスとなった。
JFによる概況は以下のとおり。
全国的に約1年ぶりに営業時間短縮要請が解除され、酒類提供の制限も無くなり、好調が続くFF洋風の牽引で全体売上はほぼ前年並みの99.8%、一昨年比で91.8%まで回復した。飲酒業態は前年比96.8%と回復の兆しが見える。11月は希望を取り戻した一カ月だが、新しい生活様式の表れか、夜間の客足は鈍い。特に飲酒業態は一昨年比では51.9%と、コロナ前の半分にしか戻っておらず、マーケット回復に向け課題が多い。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2021年11月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=224) | (N=36,743) | 99.8% | 97.7% | 99.1% | 100.7% | |
ファストフード | 合計 | (N=61) | (N=21,434) | 101.9% | 98.7% | 100.8% | 101.1% |
洋風 | (N=23) | (N=6,353) | 103.6% | 99.8% | 102.5% | 101.1% | |
和風 | (N=17) | (N=5,129) | 102.4% | 99.3% | 101.6% | 100.8% | |
麺類 | (N=21) | (N=3,240) | 99.6% | 97.0% | 98.2% | 101.4% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=18) | (N=4,342) | 97.7% | 98.7% | 96.7% | 101.0% | |
その他 | (N=8) | (N=2,370) | 102.8% | 97.3% | 99.5% | 103.4% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=62) | (N=10,166) | 95.2% | 96.8% | 94.4% | 100.8% |
洋風 | (N=28) | (N=4,994) | 94.9% | 94.6% | 94.5% | 100.4% | |
和風 | (N=32) | (N=2,597) | 93.1% | 97.7% | 92.9% | 100.2% | |
中華 | (N=14) | (N=1,146) | 100.7% | 100.3% | 98.7% | 102.1% | |
焼肉 | (N=18) | (N=1,429) | 94.3% | 100.8% | 89.4% | 105.5% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=35) | (N=1,883) | 96.8% | 91.4% | 92.1% | 105.2% |
パブ・ビアホール | (N=11) | (N=425) | 111.4% | 93.4% | 104.9% | 106.3% | |
居酒屋 | (N=28) | (N=1,458) | 91.0% | 90.8% | 85.6% | 106.3% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=1,098) | 100.7% | 99.7% | 97.7% | 103.1% | |
喫茶(計) | (N=22) | (N=1,924) | 105.2% | 96.6% | 101.5% | 103.6% | |
その他(計) | (N=18) | (N=238) | 107.9% | 97.1% | 102.1% | 105.7% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は61、店舗数は21,434店(98.7%)。客単価は上昇しながら、客数は100.8%と前年並み。売上高は101.9%と前年同月を上回った。
洋風ファストフード(事業社数23、店舗数6,353店=99.8%)は、客単価は上昇したが、客数は102.5%と前年同月を上回った。売上高は103.6%と前年同月を上回った。
和風ファストフード(事業社数17、店舗数5,129店=99.3%)は、客単価は前年並みだが、客数は101.6%と前年同月を上回った。売上高は102.4%と前年同月を上回った。
麺類ファストフード(事業社数21、店舗数3,240店=97.0%)は、客単価は上昇し、客数は98.2%と前年同月を下回った。売上高は99.6%と未達ながら前年同月並み。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数18、店舗数4,342店=98.7%)は、客単価は上昇し、客数は96.7%と前年同月を下回った。売上高は97.7%と前年同月を下回った。
その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,370店=97.3%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.5%とほぼ前年並み。売上高は102.8%と前年同月を上回った。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は62、店舗数は10,166店(96.8%)。客単価は前年並みながら、客数は94.4%と減少。売上高は95.2%と前年同月を下回った。
洋風ファミリーレストラン(事業社数28、店舗数4,994店=94.6%)は、客単価は前年並みながら、客数は94.5%と減少。売上高は94.9%と縮小。
和風ファミリーレストラン(事業社数32、店舗数2,597店=97.7%)は、客単価は前年並みながら、客数は92.9%と減少。売上高は93.1%と縮小。
中華ファミリーレストラン(事業社数14、店舗数1,146店=100.3%)は、客単価は上昇し、客数は98.7%と前年同月を下回った。売上高は100.7%と前年同月をクリア。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数18、店舗数1,429店=100.8%)は、客単価は際立って上昇し、客数は89.4%と2桁の大幅減。売上高は94.3%と縮小。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は35、店舗数は1,883店(91.4%)。客単価は際立って上昇し、客数は92.1%と減少。売上高は96.8%と前年同月を下回った。
パブ・ビアホール(事業社数11、店舗数425店=93.4%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は104.9%と前年同月を上回った。売上高は111.4%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数28、店舗数1,458店=90.8%)は、客単価は際立って上昇し、客数は85.6%と2桁の大幅減。売上高は91.0%と縮小。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数1,098店=99.7%)は、客単価は上昇し、客数は97.7%と前年同月を下回った。売上高は100.7%と前年同月をクリア。
喫茶
喫茶全体(事業社数22、店舗数1,924店=96.6%)は、客単価は上昇したが、客数は101.5%と前年同月を上回った。売上高は105.2%と拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数18、店舗数238店=97.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は102.1%と前年同月を上回った。売上高は107.9%と拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html