日本フードサービス協会(JF)は2020年11月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数215、店舗数37,684店=97.2%)合計の売上高は92.2%と縮小。客単価は際立って上昇し、客数は87.8%と2桁の大幅減。
焼肉ファミリーレストランは客数を前年同月比2桁増と大きく伸ばし、売上高も同9.4%増。JFによると「各種キャンペーン等により好調を維持した店が牽引」した。
洋風ファストフードは客数が前年同月より6.7%低下したが、客単価上昇により売上高は2桁増。
それ以外の業態は客数、売上高とも前年同月を下回った。テイクアウトのある業態は落ち込みが比較的軽いが、パブ/居酒屋、喫茶、ファミリーレストランなどは厳しい数字となった。
JFによる概況は以下のとおり。
11月は新型コロナ新規感染者数の増加が著しく、とくに店内飲食が主体の業態では週を追うごとに客足が遠のき、下旬には政府・自治体の行動自粛要請や営業時間短縮要請により、10月に見えた回復傾向が失速。売上が前年同月を上回ったのはFF洋風とFR焼き肉だけで、外食全体の売上は前年同月比92.2%と再び回復への希望に水を差した。
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=215) | (N=37,684) | 92.2% | 97.2% | 87.8% | 105.0% | |
ファストフード | 合計 | (N=56) | (N=21,807) | 100.9% | 98.9% | 91.8% | 110.0% |
洋風 | (N=15) | (N=6,246) | 110.4% | 99.3% | 93.3% | 118.4% | |
和風 | (N=16) | (N=5,153) | 95.7% | 99.8% | 92.2% | 103.9% | |
麺類 | (N=21) | (N=3,383) | 86.5% | 98.6% | 84.1% | 102.9% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=17) | (N=4,385) | 99.8% | 97.7% | 97.3% | 102.5% | |
その他 | (N=11) | (N=2,640) | 91.7% | 98.8% | 88.4% | 103.7% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=56) | (N=10,280) | 89.6% | 96.7% | 84.9% | 105.5% |
洋風 | (N=24) | (N=5,190) | 83.5% | 96.3% | 80.9% | 103.2% | |
和風 | (N=30) | (N=2,483) | 87.8% | 94.5% | 84.7% | 103.6% | |
中華 | (N=13) | (N=1,144) | 96.3% | 101.6% | 90.5% | 106.4% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,463) | 109.4% | 98.5% | 113.6% | 96.3% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=38) | (N=2,420) | 57.2% | 87.4% | 60.2% | 95.0% |
パブ・ビアホール | (N=9) | (N=315) | 49.4% | 91.8% | 53.0% | 93.2% | |
居酒屋 | (N=32) | (N=2,105) | 58.8% | 86.8% | 62.4% | 94.3% | |
ディナーレストラン(計) | (N=32) | (N=1,162) | 73.4% | 93.2% | 73.1% | 100.4% | |
喫茶(計) | (N=17) | (N=1,830) | 75.5% | 97.3% | 72.4% | 104.3% | |
その他(計) | (N=16) | (N=185) | 79.8% | 95.4% | 81.3% | 98.2% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は56、店舗数は21,807店(98.9%)。客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は91.8%と減少。売上高は100.9%と前年同月をクリア。
洋風ファストフード(事業社数15、店舗数6,246店=99.3%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇し、客数は93.3%と減少。売上高は110.4%と2桁の拡大。
和風ファストフード(事業社数16、店舗数5,153店=99.8%)は、客単価は上昇し、客数は92.2%と減少。売上高は95.7%と前年同月を下回った。
麺類ファストフード(事業社数21、店舗数3,383店=98.6%)は、客単価は上昇し、客数は84.1%と2桁の大幅減。売上高は86.5%と2桁の縮小。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数17、店舗数4,385店=97.7%)は、客単価は上昇し、客数は97.3%と前年同月を下回った。売上高は99.8%と未達ながら前年同月並み。
その他ファストフード(事業社数11、店舗数2,640店=98.8%)は、客単価は上昇し、客数は88.4%と2桁の大幅減。売上高は91.7%と縮小。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は56、店舗数は10,280店(96.7%)。客単価は際立って上昇し、客数は84.9%と2桁の大幅減。売上高は89.6%と2桁の縮小。
洋風ファミリーレストラン(事業社数24、店舗数5,190店=96.3%)は、客単価は上昇し、客数は80.9%と2桁の大幅減。売上高は83.5%と2桁の縮小。
和風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数2,483店=94.5%)は、客単価は上昇し、客数は84.7%と2桁の大幅減。売上高は87.8%と2桁の縮小。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,144店=101.6%)は、客単価は際立って上昇し、客数は90.5%と減少。売上高は96.3%と前年同月を下回った。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,463店=98.5%)は、客単価は下降し、客数は113.6%と2桁の大幅増。売上高は109.4%と拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は38、店舗数は2,420店(87.4%)。客単価は際立って下降したが、客数は60.2%と2桁の大幅減。売上高は57.2%と2桁の縮小。
パブ・ビアホール(事業社数9、店舗数315店=91.8%)は、客単価は際立って下降したが、客数は53.0%と2桁の大幅減。売上高は49.4%と2桁の縮小。
居酒屋(事業社数32、店舗数2,105店=86.8%)は、客単価は際立って下降したが、客数は62.4%と2桁の大幅減。売上高は58.8%と2桁の縮小。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数32、店舗数1,162店=93.2%)は、客単価は前年並みながら、客数は73.1%と2桁の大幅減。売上高は73.4%と2桁の縮小。
喫茶
喫茶全体(事業社数17、店舗数1,830店=97.3%)は、客単価は上昇し、客数は72.4%と2桁の大幅減。売上高は75.5%と2桁の縮小。
その他の業態
その他全体(事業社数16、店舗数185店=95.4%)は、客単価は下降したが、客数は81.3%と2桁の大幅減。売上高は79.8%と2桁の縮小。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html