焼肉好調。洋FFSも中食好調

2020年2月

日本フードサービス協会(JF)は2020年2月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数205、店舗数39,662店=99.3%)合計の売上高は104.8%と前年同月を上回った。客単価は上昇したが、客数は101.8%と前年同月を上回った。

 焼肉ファミリーレストランが客数と売上高で突出した伸びを見せた。また、洋風ファストフードは客単価が上昇しながら客数の増加もあり、売上高は対前年比2桁増となった。

 また、中華ファミリーレストラン、その他ファストフードで客数および売上高の伸びが見られた。

 一方、その他(このカテゴリーには総合飲食、宅配ピザ、給食等を含む)、パブ・ビアホール、喫茶、和風ファミリーレストラン、居酒屋、洋風ファミリーレストラン、ディナーレストランなどが対前年同月未達となった。

 JFでは「2月、新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の影響は、業態、立地等によって明暗が分かれた。FFが好調な持ち帰り需要に支えられ上振れした一方、DR・居酒屋業態は、インバウンドや宴会需要の減少から、月の後半、特に政府から大規模イベントなどの自粛要請が行われた最終週以降は、客足が減少し売上への打撃が目立った。だがうるう年の本年は2月の日数自体が多く、また天皇誕生日で祝日が増えたなどの特殊要因とあいまって、土曜日が1日多い曜日周りも幸いし、月間では、外食全体の売上は104.8%と前年を上回った」としている。

外食産業市場動向調査2020年2月度全店データ
事業社数 店舗数 売上高(前年比) 店舗数(前年比) 客数(前年比) 客単価(前年比)
全体 (N=205) (N=39,662) 104.8% 99.3% 101.8% 102.9%
ファストフード 合計 (N=55) (N=22,261) 109.8% 98.8% 104.9% 104.7%
洋風 (N=14) (N=6,337) 114.0% 99.7% 108.0% 105.6%
和風 (N=18) (N=5,312) 108.6% 100.9% 103.8% 104.6%
麺類 (N=20) (N=3,583) 104.7% 98.9% 103.3% 101.3%
持ち帰り米飯/回転寿司 (N=15) (N=4,386) 105.8% 94.7% 99.4% 106.4%
その他 (N=9) (N=2,643) 108.5% 100.0% 105.5% 102.9%
ファミリーレストラン 合計 (N=55) (N=10,534) 102.0% 101.8% 99.4% 102.7%
洋風 (N=25) (N=5,428) 97.0% 102.9% 96.3% 100.7%
和風 (N=25) (N=2,201) 96.1% 97.6% 95.0% 101.1%
中華 (N=13) (N=1,467) 107.7% 103.0% 107.2% 100.5%
焼肉 (N=17) (N=1,438) 124.4% 103.1% 127.2% 97.8%
パブ/居酒屋 合計 (N=35) (N=2,771) 94.5% 97.7% 94.5% 99.9%
パブ・ビアホール (N=9) (N=329) 90.4% 97.9% 92.3% 97.9%
居酒屋 (N=29) (N=2,442) 95.2% 97.6% 95.1% 100.1%
ディナーレストラン(計) (N=29) (N=1,071) 97.4% 98.8% 96.8% 100.7%
喫茶(計) (N=14) (N=1,876) 98.9% 100.3% 94.6% 104.6%
その他(計) (N=17) (N=1,149) 86.5% 90.0% 80.0% 108.2%

凡例:10%以上のプラス5%以上のプラス前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)5%以上のマイナス10%以上のマイナス

※前年同月比は税抜比較で行っている。

※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。

ファストフード

ファストフード全体の事業社数は55、店舗数は22,261店(98.8%)。客単価は上昇したが、客数は104.9%と前年同月を上回った。売上高は109.8%と拡大。

洋風ファストフード(事業社数14、店舗数6,337店=99.7%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は108.0%と増加。売上高は114.0%と2桁の拡大。

和風ファストフード(事業社数18、店舗数5,312店=100.9%)は、客単価は上昇したが、客数は103.8%と前年同月を上回った。売上高は108.6%と拡大。

麺類ファストフード(事業社数20、店舗数3,583店=98.9%)は、客単価は上昇したが、客数は103.3%と前年同月を上回った。売上高は104.7%と前年同月を上回った。

持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数15、店舗数4,386店=94.7%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は99.4%とほぼ前年並み。売上高は105.8%と拡大。

その他ファストフード(事業社数9、店舗数2,643店=100.0%)は、客単価は上昇したが、客数は105.5%と増加。売上高は108.5%と拡大。

ファミリーレストラン

ファミリーレストラン全体の事業社数は55、店舗数は10,534店(101.8%)。客単価は上昇しながら、客数は99.4%とほぼ前年並み。売上高は102.0%と前年同月を上回った。

洋風ファミリーレストラン(事業社数25、店舗数5,428店=102.9%)は、客単価は前年並みながら、客数は96.3%と前年同月を下回った。売上高は97.0%と前年同月を下回った。

和風ファミリーレストラン(事業社数25、店舗数2,201店=97.6%)は、客単価は上昇し、客数は95.0%と減少。売上高は96.1%と前年同月を下回った。

中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,467店=103.0%)は、客単価は前年並みだが、客数は107.2%と増加。売上高は107.7%と拡大。

焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,438店=103.1%)は、客単価は下降し、客数は127.2%と2桁の大幅増。売上高は124.4%と2桁の拡大。

パブ・居酒屋

パブ/居酒屋全体の事業社数は35、店舗数は2,771店(97.7%)。客単価はやや低めの前年並みながら、客数は94.5%と減少。売上高は94.5%と縮小。

パブ・ビアホール(事業社数9、店舗数329店=97.9%)は、客単価は下降したが、客数は92.3%と減少。売上高は90.4%と縮小。

居酒屋(事業社数29、店舗数2,442店=97.6%)は、客単価は前年並みながら、客数は95.1%と前年同月を下回った。売上高は95.2%と前年同月を下回った。

ディナーレストラン

ディナーレストラン全体(事業社数29、店舗数1,071店=98.8%)は、客単価は前年並みながら、客数は96.8%と前年同月を下回った。売上高は97.4%と前年同月を下回った。

喫茶

喫茶全体(事業社数14、店舗数1,876店=100.3%)は、客単価は上昇し、客数は94.6%と減少。売上高は98.9%と前年同月を下回った。

その他の業態

その他全体(事業社数17、店舗数1,149店=90.0%)は、客単価は際立って上昇し、客数は80.0%と2桁の大幅減。売上高は86.5%と2桁の縮小。

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html