日本フードサービス協会(JF)は2019年11月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数186、店舗数35,342店=99.9%)合計の売上高は102.6%と前年同月を上回った。客単価は上昇しながら、客数は100.9%と前年並み。
焼肉ファミリーレストランが「メディアへの露出効果もあり」(JF)大きく客数を伸ばし(110.2%)、売上高も大きく伸ばした(110.2%)。洋風ファストフードも客数を伸ばした(105.3%)。
一方、「その他」は客数が87.0%で、売上高も90.6%と不調(このカテゴリーには総合飲食、宅配ピザ、給食等を含む)。また、和風ファミリーレストラン(客数95.8%)、洋風ファミリーレストラン(同97.4%)、居酒屋(同97.5%)、喫茶(同98.4%)、その他ファストフード(同99.2%)も客数が前年割れだった。
全体に、テイクアウトが弱い業態が客数を落とし、それ以外も前年並みの客数をやっと維持している様相となった。
JFでは「11月は、一部で消費増税の影響がみられたものの、土日祝日の合計が前年より多く、北日本を除いて気温が高めで、外食の客足にプラスとなった。また、従来から好調を続けているFF業態では客数・売上の増加が顕著となり、外食需要を牽引、外食全体の売上は、102.6%と前年を上回った」としている。
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=186) | (N=35,342) | 102.6% | 99.9% | 100.9% | 101.7% | |
ファストフード | 合計 | (N=50) | (N=19,273) | 104.1% | 100.6% | 102.7% | 101.4% |
洋風 | (N=15) | (N=6,336) | 106.1% | 99.8% | 105.3% | 100.8% | |
和風 | (N=17) | (N=5,216) | 103.9% | 101.7% | 101.4% | 102.5% | |
麺類 | (N=18) | (N=3,241) | 99.8% | 101.5% | 100.1% | 99.6% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=15) | (N=1,889) | 103.1% | 99.0% | 100.8% | 102.3% | |
その他 | (N=7) | (N=2,591) | 103.1% | 100.2% | 99.2% | 104.0% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=50) | (N=9,667) | 101.9% | 99.6% | 99.1% | 102.8% |
洋風 | (N=22) | (N=4,870) | 100.2% | 98.9% | 97.4% | 102.9% | |
和風 | (N=26) | (N=1,939) | 96.4% | 97.8% | 95.8% | 100.6% | |
中華 | (N=13) | (N=1,449) | 107.0% | 101.9% | 105.0% | 101.9% | |
焼肉 | (N=16) | (N=1,409) | 110.2% | 102.8% | 110.2% | 100.0% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=32) | (N=2,253) | 98.5% | 97.3% | 98.3% | 100.2% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=344) | 100.6% | 99.4% | 100.6% | 100.0% | |
居酒屋 | (N=26) | (N=1,909) | 97.9% | 96.9% | 97.5% | 100.5% | |
ディナーレストラン(計) | (N=26) | (N=1,032) | 104.1% | 98.2% | 102.8% | 101.2% | |
喫茶(計) | (N=12) | (N=1,856) | 103.3% | 101.3% | 98.4% | 105.0% | |
その他(計) | (N=16) | (N=1,261) | 90.6% | 96.7% | 87.0% | 104.1% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は50、店舗数は19,273店(100.6%)。客単価は上昇したが、客数は102.7%と前年同月を上回った。売上高は104.1%と前年同月を上回った。
洋風ファストフード(事業社数15、店舗数6,336店=99.8%)は、客単価は前年並みだが、客数は105.3%と増加。売上高は106.1%と拡大。
和風ファストフード(事業社数17、店舗数5,216店=101.7%)は、客単価は上昇したが、客数は101.4%と前年同月を上回った。売上高は103.9%と前年同月を上回った。
麺類ファストフード(事業社数18、店舗数3,241店=101.5%)は、客単価はやや低めの前年並みで、客数は100.1%と前年並み。売上高は99.8%と未達ながら前年同月並み。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数15、店舗数1,889店=99.0%)は、客単価は上昇しながら、客数は100.8%と前年並み。売上高は103.1%と前年同月を上回った。
その他ファストフード(事業社数7、店舗数2,591店=100.2%)は、客単価は上昇しながら、客数は99.2%とほぼ前年並み。売上高は103.1%と前年同月を上回った。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は50、店舗数は9,667店(99.6%)。客単価は上昇しながら、客数は99.1%とほぼ前年並み。売上高は101.9%と前年同月を上回った。
洋風ファミリーレストラン(事業社数22、店舗数4,870店=98.9%)は、客単価は上昇し、客数は97.4%と前年同月を下回った。売上高は100.2%と前年同月をクリア。
和風ファミリーレストラン(事業社数26、店舗数1,939店=97.8%)は、客単価は前年並みながら、客数は95.8%と前年同月を下回った。売上高は96.4%と前年同月を下回った。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,449店=101.9%)は、客単価は上昇したが、客数は105.0%と増加。売上高は107.0%と拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数16、店舗数1,409店=102.8%)は、客単価は前年並みだが、客数は110.2%と2桁の大幅増。売上高は110.2%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は32、店舗数は2,253店(97.3%)。客単価は前年並みながら、客数は98.3%と前年同月を下回った。売上高は98.5%と前年同月を下回った。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数344店=99.4%)は、客単価は前年並みで、客数は100.6%と前年並み。売上高は100.6%と前年同月をクリア。
居酒屋(事業社数26、店舗数1,909店=96.9%)は、客単価は前年並みながら、客数は97.5%と前年同月を下回った。売上高は97.9%と前年同月を下回った。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数26、店舗数1,032店=98.2%)は、客単価は上昇したが、客数は102.8%と前年同月を上回った。売上高は104.1%と前年同月を上回った。
喫茶
喫茶全体(事業社数12、店舗数1,856店=101.3%)は、客単価は際立って上昇し、客数は98.4%と前年同月を下回った。売上高は103.3%と前年同月を上回った。
その他の業態
その他全体(事業社数16、店舗数1,261店=96.7%)は、客単価は上昇し、客数は87.0%と2桁の大幅減。売上高は90.6%と縮小。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html