全体堅調。居酒屋など前年未達

日本フードサービス協会(JF)は2019年8月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数188、店舗数35,544店=99.9%)合計の売上高は103.4%と前年同月を上回った。客単価は上昇したが、客数は101.2%と前年同月を上回った。

 焼肉ファミリーレストラン、その他ファストフード、和風ファストフード、喫茶などが好調で、多くの業態で客足が戻り売上高が前年同月を上回った。

 一方、その他、居酒屋、和風ファミリーレストランは前年度月に達しなかった。とくにその他は客数が前年比93.2%とふるわなかった。

 洋風ファミリーレストランは客数が前年同月に達しなかったが、客単価の上昇でカバーした形。

 JFでは「8月は、台風の上陸や集中豪雨もあったが、土日祝日の合計が前年より2日多い曜日周りと、梅雨寒の前月から一転、気温が上昇したこと等から、FFなどを中心に客足堅調となった。季節メニューの投入や、メニュー価格の改訂等で客単価も上昇傾向が続いており、全体の売上は103.4%と、2カ月ぶりに前年を上回った。」としている。

外食産業市場動向調査2019年8月度全店データ
事業社数 店舗数 売上高(前年比) 店舗数(前年比) 客数(前年比) 客単価(前年比)
全体 (N=188) (N=35,544) 103.4% 99.9% 101.2% 102.2%
ファストフード 合計 (N=52) (N=19,275) 105.1% 100.4% 102.6% 102.5%
洋風 (N=17) (N=6,369) 104.5% 99.8% 101.3% 103.1%
和風 (N=18) (N=5,188) 106.3% 101.2% 104.5% 101.7%
麺類 (N=19) (N=3,228) 104.6% 101.4% 103.3% 101.3%
持ち帰り米飯/回転寿司 (N=14) (N=1,890) 104.0% 99.3% 101.6% 102.4%
その他 (N=8) (N=2,600) 107.5% 100.1% 101.4% 106.1%
ファミリーレストラン 合計 (N=49) (N=9,646) 101.9% 99.7% 99.0% 102.9%
洋風 (N=20) (N=4,877) 100.4% 99.1% 97.4% 103.2%
和風 (N=25) (N=1,918) 98.1% 97.9% 97.5% 100.6%
中華 (N=13) (N=1,434) 103.8% 101.7% 103.1% 100.7%
焼肉 (N=17) (N=1,417) 110.0% 102.3% 109.7% 100.3%
パブ/居酒屋 合計 (N=31) (N=2,312) 99.6% 96.9% 98.9% 100.7%
パブ・ビアホール (N=9) (N=331) 104.6% 98.2% 101.6% 103.0%
居酒屋 (N=26) (N=1,981) 98.1% 96.7% 97.9% 100.2%
ディナーレストラン(計) (N=25) (N=1,006) 103.5% 98.7% 102.3% 101.2%
喫茶(計) (N=15) (N=2,041) 106.1% 100.9% 101.9% 104.2%
その他(計) (N=16) (N=1,264) 95.3% 97.5% 93.2% 102.3%

凡例:10%以上のプラス5%以上のプラス前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)5%以上のマイナス10%以上のマイナス

※前年同月比は税抜比較で行っている。

※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。

ファストフード

ファストフード全体の事業社数は52、店舗数は19,275店(100.4%)。客単価は上昇したが、客数は102.6%と前年同月を上回った。売上高は105.1%と拡大。

洋風ファストフード(事業社数17、店舗数6,369店=99.8%)は、客単価は上昇したが、客数は101.3%と前年同月を上回った。売上高は104.5%と前年同月を上回った。

和風ファストフード(事業社数18、店舗数5,188店=101.2%)は、客単価は上昇したが、客数は104.5%と前年同月を上回った。売上高は106.3%と拡大。

麺類ファストフード(事業社数19、店舗数3,228店=101.4%)は、客単価は上昇したが、客数は103.3%と前年同月を上回った。売上高は104.6%と前年同月を上回った。

持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数14、店舗数1,890店=99.3%)は、客単価は上昇したが、客数は101.6%と前年同月を上回った。売上高は104.0%と前年同月を上回った。

その他ファストフード(事業社数8、店舗数2,600店=100.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は101.4%と前年同月を上回った。売上高は107.5%と拡大。

ファミリーレストラン

ファミリーレストラン全体の事業社数は49、店舗数は9,646店(99.7%)。客単価は上昇し、客数は99.0%と前年同月を下回った。売上高は101.9%と前年同月を上回った。

洋風ファミリーレストラン(事業社数20、店舗数4,877店=99.1%)は、客単価は上昇し、客数は97.4%と前年同月を下回った。売上高は100.4%と前年同月をクリア。

和風ファミリーレストラン(事業社数25、店舗数1,918店=97.9%)は、客単価は前年並みながら、客数は97.5%と前年同月を下回った。売上高は98.1%と前年同月を下回った。

中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,434店=101.7%)は、客単価は前年並みだが、客数は103.1%と前年同月を上回った。売上高は103.8%と前年同月を上回った。

焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,417店=102.3%)は、客単価は前年並みだが、客数は109.7%と増加。売上高は110.0%と2桁の拡大。

パブ・居酒屋

パブ/居酒屋全体の事業社数は31、店舗数は2,312店(96.9%)。客単価は前年並みながら、客数は98.9%と前年同月を下回った。売上高は99.6%と未達ながら前年同月並み。

パブ・ビアホール(事業社数9、店舗数331店=98.2%)は、客単価は上昇したが、客数は101.6%と前年同月を上回った。売上高は104.6%と前年同月を上回った。

居酒屋(事業社数26、店舗数1,981店=96.7%)は、客単価は前年並みながら、客数は97.9%と前年同月を下回った。売上高は98.1%と前年同月を下回った。

ディナーレストラン

ディナーレストラン全体(事業社数25、店舗数1,006店=98.7%)は、客単価は上昇したが、客数は102.3%と前年同月を上回った。売上高は103.5%と前年同月を上回った。

喫茶

喫茶全体(事業社数15、店舗数2,041店=100.9%)は、客単価は上昇したが、客数は101.9%と前年同月を上回った。売上高は106.1%と拡大。

その他の業態

その他全体(事業社数16、店舗数1,264店=97.5%)は、客単価は上昇し、客数は93.2%と減少。売上高は95.3%と前年同月を下回った。

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html