2週連続の台風で外食に打撃

日本フードサービス協会(JF)は2017年10月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数は前年並みとなった。

その他ファストフードが客数4割増、売上高2桁増と極めて好調。JFでは「『アイスクリーム』が携帯会社とのコラボキャンペーンにより大幅に客数増、売上は112.3%となった」と説明している。

また、焼き肉ファミリーレストランが前年同月を上回り好調だった。

一方、和風ファストフード、持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード、洋風ファミリーレストラン、居酒屋は、客数が前年同月より5%以上ダウンし、売上高も大きく下げた。居酒屋は7月から4カ月連続で客数、売上高ともに前年同月割れとなった。

JFでは「10月は、土曜日が1日少ない曜日回りに加え、台風が2週続けて週末に上陸接近したこと、月全体を通して雨天日が多かったこと等から、客数は14カ月ぶりに前年を下回ったが、フェアメニューなど高単価商品が堅調な店舗もあり客単価が上昇、外食全体の売上は100.1%と前年をわずかに上回った。また、限定的ではあるが、総選挙期間中に予約が減り売上に影響したところもあった」としている。

事業所数(n=183)、店舗数(n=35,721)
全体 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 100.1% 100.8% 99.0% 101.1%

ファストフード

ファストフードの合計は、客単価がやや上昇したが、客数は前年並み。売上高もやや増。店舗数は前年並みとなった。

洋風は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.0%増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

和風は、客単価が4.3%上昇して、客数は7.9%減と不調。売上高も3.9%減。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価が前年並みに推移したが、客数は3.1%増。売上高も3.9%増。店舗数は3.3%増となった。

持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が3.5%上昇して、客数は7.9%減と不調。売上高も4.6%減。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

その他は、客単価が19.5%下降と2桁大幅ダウンして、客数は39.5%の2桁大幅増。売上高も12.3%増と2桁の大幅増となった。店舗数は前年並みとなった。

事業所数(n=51)、店舗数(n=19,549)
ファストフード 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.6% 100.9% 100.3% 101.3%
洋風 104.0% 99.6% 101.7% 102.3%
和風 96.1% 101.8% 92.1% 104.3%
麺類 103.9% 103.3% 103.1% 100.8%
持ち帰り米飯/回転寿司 95.4% 99.8% 92.1% 103.5%
その他 112.3% 100.2% 139.5% 80.5%

ファミリーレストラン

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数は4.3%減。売上高もやや減。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価がやや上昇して、客数は5.4%減と不調。売上高も3.8%減。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価が前年並みに推移して、客数は4.4%減。売上高も4.1%減。店舗数は前年並みとなった。

中華は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高もやや減。店舗数はやや増加した。

焼き肉は、客単価が前年並みに推移したが、客数は5.5%増と好調。売上高も6.2%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=50)、店舗数(n=9,831)
ファミリーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 97.7% 101.1% 95.7% 102.1%
洋風 96.2% 101.0% 94.6% 101.6%
和風 95.9% 100.0% 95.6% 100.2%
中華 99.0% 101.8% 97.4% 101.6%
焼き肉 106.2% 102.5% 105.5% 100.7%

パブ・居酒屋

パブ・ビアホールは、客単価がやや下降したが、客数はやや減。売上高も4.4%減。店舗数はやや増加した。

居酒屋は、客単価が前年並みに推移して、客数は5.9%減と不調。売上高も5.5%減と不調。店舗数は4.7%減少した。

事業所数(n=30)、店舗数(n=2,208)
パブ・居酒屋 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 94.7% 96.2% 94.9% 99.8%
パブ・ビアホール 95.6% 101.5% 97.4% 98.2%
居酒屋 94.5% 95.3% 94.1% 100.4%

ディナーレストラン

ディナーレストランの合計は、客単価が前年並みに推移したが、客数はやや増。売上高も3.3%増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

事業所数(n=26)、店舗数(n=1,022)
ディナーレストラン 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.3% 99.9% 102.7% 100.5%

喫茶

喫茶の合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。

事業所数(n=15)、店舗数(n=1,917)
喫茶 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 101.0% 102.0% 98.3% 102.8%

その他

事業所数(n=11)、店舗数(n=1,194)
その他 売上高 店舗数 客数 客単価
合計 103.8% 105.2% 103.1% 100.7%

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html