居酒屋以外は前年同月クリア

日本フードサービス協会（JF）は2015年10月外食産業市場動向調査を発表した。

全体の合計は、客単価が3.4％上昇したが、客数はやや増。売上高も5.0％増と非常に好調。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

売上高は居酒屋以外のすべての業態が前年同月をクリアした。客数が前年同月を超えられなかったのは、洋風ファストフード、持ち帰り米飯／回転寿司、居酒屋。

JFでは「10月は、天候に恵まれたこと、土曜日が前年より1日多かったことなどから、2度の台風上陸に見舞われた昨年と比べると、ファミリーレストラン、ディナーレストランをはじめ多くの業種・業態で客数が増加し、客単価の上昇と相まって外食全体の売上は105.0％と4カ月連続で前年を上回った」としている。

なお関連情報として、日本マクドナルドホールディングス発表の月次セールスレポートによると、同社の10月は全店売上高▲0.6％、既存店売上高▲0.3％、客数▲0.8％、客単価0.6％（各前年比）で、ほぼ前年並みに推移した。客数の前年割れは30カ月連続。

事業所数（n=184）、店舗数（n=33,479）
全体	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	105.0％	99.8％	101.5％	103.4％

ファストフードの合計は、客単価が3.7％上昇したが、客数は前年並み。売上高も3.8％増。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。

洋風は、客単価が3.5％上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや減少した。

和風は、客単価が8.0％アップと大きく上昇したが、客数は前年並み。売上高も8.5％増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

麺類は、客単価が3.0％上昇したが、客数は3.1％増。売上高も6.2％増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

持ち帰り米飯／回転寿司は、客単価が3.2％上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや減少した。

その他は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も3.9％増。店舗数はやや増加した。

事業所数（n=52）、店舗数（n=17,331）
ファストフード	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	103.8％	99.5％	100.1％	103.7％
洋風	102.5％	98.3％	99.0％	103.5％
和風	108.5％	101.0％	100.5％	108.0％
麺類	106.2％	101.0％	103.1％	103.0％
持ち帰り米飯／回転寿司	101.2％	97.8％	98.1％	103.2％
その他	103.9％	101.3％	102.8％	101.2％

ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇したが、客数は4.6％増。売上高も7.0％増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

洋風は、客単価が前年並みに推移したが、客数は5.1％増と好調。売上高も5.7％増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

和風は、客単価が4.0％上昇したが、客数は4.5％増。売上高も8.6％増と非常に好調。店舗数はやや増加した。

中華は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.2％増。店舗数は前年並みとなった。

焼き肉は、客単価が5.5％アップと大きく上昇したが、客数は8.8％増と好調。売上高も14.8％増と2桁の大幅増となった。店舗数はやや増加した。

事業所数（n=49）、店舗数（n=9,472）
ファミリーレストラン	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	107.0％	101.4％	104.6％	102.3％
洋風	105.7％	101.0％	105.1％	100.6％
和風	108.6％	101.8％	104.5％	104.0％
中華	104.2％	100.7％	101.7％	102.4％
焼き肉	114.8％	102.7％	108.8％	105.5％

パブ・ビアホールは、客単価がやや下降して、客数は4.9％増。売上高も3.8％増。店舗数は6.0％減と大きく減少した。

居酒屋は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数はやや減。売上高も3.0％減。居酒屋の売上高は、2012年4月以来43カ月連続前年割れとなった。店舗数は7.8％減と大きく減少した。

事業所数（n=32）、店舗数（n=2,508）
パブ・居酒屋	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	98.1％	92.4％	98.9％	99.2％
パブ・ビアホール	103.8％	94.0％	104.9％	99.0％
居酒屋	97.0％	92.2％	97.4％	99.6％

ディナーレストランの合計は、客単価が3.6％上昇したが、客数は7.9％増と好調。売上高も11.8％増と2桁の大幅増となった。店舗数は4.7％増となった。

事業所数（n=23）、店舗数（n=887）
ディナーレストラン	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	111.8％	104.7％	107.9％	103.6％

喫茶の合計は、客単価がやや上昇したが、客数はやや増。売上高も4.2％増。店舗数は前年並みとなった。

事業所数（n=9）、店舗数（n=2,062）
喫茶	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	104.2％	100.6％	102.5％	101.7％

事業所数（n=19）、店舗数（n=1,219）
その他	売上高	店舗数	客数	客単価
合計	111.4％	103.2％	100.0％	111.4％

●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/