日本フードサービス協会(JF)は2015年6月外食産業市場動向調査を発表した。
全体の合計は、客単価がやや上昇して、客数は4.0%減。売上高もやや減。店舗数は前年並みとなった。
JFでは「6月は、九州南部を除き大きな天候の崩れはなかったが、日曜日が1日少なかったことが影響し、とくにファミリー層に需要の多い業態は客数を落とした」としている。
1月〜5月までと違ってイベントや行楽の少ない6月に焼き肉ファミリーレストランとディナーレストランが健闘。全体に不調の中、この2業態と麺類ファストフードおよびその他が、売上高の前年比5%以上の伸びを確保した。
洋風ファストフードは売上高が2桁の落ち込み。
和風ファストフードの客数減は2桁の一方客単価上昇も2桁。
なお関連情報として、日本マクドナルドホールディングス発表の月次セールスレポートによると、同社の6月は全店売上高▲23.5%、既存店売上高▲23.4%、客数▲10.4%、客単価▲14.5%と、依然として非常に厳しい状況が続いている。全店売上高および既存店売上高の前年同月比2桁減は2014年7月以来12カ月連続。客単価は3月〜5月は前年比1桁のマイナスだったが、1月と2月に続いて2桁のマイナスとなった。
全体 | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 97.7% | 100.2% | 96.0% | 101.7% |
ファストフード
ファストフードの合計は、客単価が前年並みに推移して、客数は6.4%減と不調。売上高も5.9%減と不調。店舗数は前年並みとなった。
洋風は、客単価が4.6%下降したが、客数は8.6%減と不調。売上高も12.8%減と2桁の大幅減となった。店舗数はやや減少した。
和風は、客単価が12.0%上昇と2桁大幅アップして、客数は10.3%の2桁大幅減。売上高は前年並み。店舗数はやや増加した。
麺類は、客単価が4.7%上昇したが、客数は前年並み。売上高も5.4%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。
持ち帰り米飯/回転寿司は、客単価が3.6%上昇して、客数は6.9%減と不調。売上高も3.6%減。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。
その他は、客単価がやや下降して、客数はやや増。売上高も前年並み。店舗数は減少傾向ながら前年並みとなった。
ファストフード | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 94.1% | 100.0% | 93.6% | 100.5% |
洋風 | 87.2% | 98.6% | 91.4% | 95.4% |
和風 | 100.5% | 101.0% | 89.7% | 112.0% |
麺類 | 105.4% | 102.6% | 100.7% | 104.7% |
持ち帰り米飯/回転寿司 | 96.4% | 99.4% | 93.1% | 103.6% |
その他 | 100.9% | 99.8% | 102.6% | 98.3% |
ファミリーレストラン
ファミリーレストランの合計は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高はやや増。店舗数はやや増加した。
洋風は、客単価がやや上昇して、客数はやや減。売上高は前年並み。店舗数はやや増加した。
和風は、客単価がやや上昇して、客数は減少傾向ながら前年並み。売上高はやや増。店舗数は3.1%増となった。
中華は、客単価が4.2%上昇して、客数は3.8%減。売上高は前年並み。店舗数はやや増加した。
焼き肉は、客単価が5.8%アップと大きく上昇したが、客数は前年並み。売上高も6.0%増と非常に好調。店舗数はやや増加した。
ファミリーレストラン | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 101.3% | 102.0% | 98.5% | 102.9% |
洋風 | 100.5% | 101.8% | 98.6% | 101.9% |
和風 | 101.9% | 103.1% | 99.6% | 102.3% |
中華 | 100.3% | 101.2% | 96.2% | 104.2% |
焼き肉 | 106.0% | 101.8% | 100.2% | 105.8% |
パブ・居酒屋
パブ・ビアホールは、客単価がやや下降して、客数はやや増。売上高は減少傾向ながら前年並み。店舗数は前年並みとなった。
居酒屋は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移したが、客数は5.9%減と不調。売上高も6.2%減と不調。居酒屋の売上高は、2012年4月以来39カ月連続前年割れとなった。店舗数は6.4%減と大きく減少した。
パブ・居酒屋 | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 94.9% | 94.4% | 95.5% | 99.3% |
パブ・ビアホール | 99.5% | 100.0% | 101.0% | 98.5% |
居酒屋 | 93.8% | 93.6% | 94.1% | 99.7% |
ディナーレストラン
ディナーレストランの合計は、客単価が3.7%上昇したが、客数はやや増。売上高も5.8%増と非常に好調。店舗数は5.5%増と大きく増加した。
ディナーレストラン | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 105.8% | 105.5% | 102.0% | 103.7% |
喫茶
喫茶の合計は、客単価が下降傾向ながら前年並みに推移して、客数は前年並み。売上高も前年並み。店舗数はやや減少した。
喫茶 | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 100.2% | 98.5% | 100.7% | 99.5% |
その他
その他 | 売上高 | 店舗数 | 客数 | 客単価 |
---|---|---|---|---|
合計 | 106.6% | 103.7% | 106.4% | 100.2% |
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/